1株あたり純資産でわかる企業の魅力
投資をしたい
先生、「1株あたり純資産」って、よく聞くんですけど、具体的にどんな意味ですか？
投資研究家
良い質問だね！ 「1株あたり純資産」は、簡単に言うと、企業の純資産を発行済み株式数で割ったものなんだ。企業が解散した場合に、1株あたりどれだけの資産を株主が受け取れるかを表しているんだよ。
投資をしたい
なるほど。つまり、会社の資産価値を株数で割ったものってことですね。で、それが高いとどうなるんですか？
投資研究家
その通り！ 「1株あたり純資産」が高いということは、その企業の株を持っていることで、将来的に多くの資産を受け取れる可能性を示唆していると言えるね。ただし、あくまで過去のデータに基づいた指標なので、将来の株価や企業の成長を保証するものではないことには注意が必要だよ。
1株あたり純資産とは。
投資用語の「1株あたり純資産」とは、英語でbook-value per shareといい、企業の純資産を発行済み株式数で割ったものです。
1株あたり純資産(BPS)とは？
1株あたり純資産(BPS)は、企業の純資産を発行済株式数で割って算出される指標です。企業が保有する資産から負債を差し引いた純資産を、株主の数で割ることで、1株あたりどれだけの純資産を持っているかを表しています。この数値が高いほど、企業の財務状況が良好で、株主としての価値が高いと判断されます。
BPSで何がわかるのか？
BPSとは、Book-keeping per Shareの略で、日本語では1株あたり純資産と呼びます。これは、企業の純資産を発行済株式数で割って算出されます。 純資産は、企業の総資産から総負債を差し引いたもので、いわば企業の純粋な持ち分を示す指標です。つまり、BPSは一株あたりどれだけの純資産を持っているかを表していることになります。
BPSの計算方法
BPS（Book-value Per Share）とは、日本語で「1株あたり純資産」と言い、企業の財務状態を分析する上で重要な指標の一つです。企業が仮に今すぐ解散し、保有する全ての資産を売却して負債を返済した場合、株主には1株あたりいくら配分されるのかを表しています。
BPSは、次の式で計算されます。
BPS ＝ 純資産 ÷ 発行済株式数
例えば、ある企業の純資産が100億円で、発行済株式数が1,000万株の場合、BPSは1,000円となります。
BPSを見ることで、企業の株価が割安か割高かを判断する目安になります。ただし、BPSはあくまで過去のデータに基づいた指標であり、将来の収益力を保証するものではありません。投資判断をする際は、BPS以外の指標も合わせて考慮することが重要です。
BPSを使った企業分析の例
BPSは、企業の財務状態を分析し、投資対象としての魅力を見極める上で重要な指標です。ここでは、BPSを使った企業分析の例を具体的に見ていきましょう。
例えば、A社とB社の2つの企業があるとします。A社のBPSが500円、B社のBPSが1,000円だったとします。この場合、単純にBPSだけで比較するとB社の方が割安に見えます。なぜなら、B社はA社の2倍の純資産を保有しているにもかかわらず、株価は同程度だからです。
しかし、BPSだけで投資判断をするのは早計です。A社は成長産業に属しており、将来的に大きな利益を上げる可能性を秘めているかもしれません。一方、B社は成熟産業に属しており、今後の成長が見込めないかもしれません。このように、BPSはあくまで企業分析の出発点に過ぎません。
BPSを参考にしながら、収益性や成長性、財務健全性など、他の指標も加味して総合的に判断することが重要です。
BPSの注意点
1株あたり純資産（BPS）は、企業の財務状態を把握する上で重要な指標ですが、注意点もいくつか存在します。
まず、BPSは過去の蓄積を表す指標であるため、将来の収益力を保証するものではありません。企業は常に変化する市場環境に適応していく必要があり、過去の成功が将来の成功に直結するとは限らないからです。
また、BPSは簿価に基づいて計算されるため、企業の持つブランド力や人的資本といった目に見えない資産は評価されません。特に、近年注目されているIT企業などは、有形資産よりも無形資産の価値が高い場合が多く、BPSだけでは企業価値を正確に測れない可能性があります。
さらに、業種や企業の成長段階によって、BPSの重要性は異なります。一般的に、成熟した企業は高いBPSを維持する傾向がありますが、成長企業は設備投資などに資金を積極的に投入するため、BPSが低くなる傾向があります。
このように、BPSはあくまで企業分析の指標の一つに過ぎず、他の指標と組み合わせて総合的に判断することが重要です。