「タンス株券」とは？そのリスクと対処法
投資をしたい
先生、「タンス株券」って、証券会社に預けずに家に置いておく株券のことですよね？でも、株券って電子化されたって聞いたことがあるんですが…
投資研究家
良い質問だね！確かに2009年1月からは株券は電子化されて、紙の株券はなくなりました。だから、今は実際に株券をタンスにしまっておくことはできないんだ。
投資をしたい
じゃあ、「タンス株券」という言葉は、今はもう使われないんですか？
投資研究家
そうとは限らないんだ。「タンス株券」は、証券会社の保護預り制度を利用せずに、個人投資家が自分で株券を管理している状態を比喩的に表す言葉として、今でも使われることがあるんだよ。
タンス株券とは。
「タンス株券」とは、銀行預金ではなく、現金を自宅のタンスに保管する「タンス預金」のように、株券を自宅や銀行の貸金庫などに保管している状態を指す投資用語です。これは、本来、証券会社に預けておくべき株券を、個人投資家が証券会社の保護預り制度を利用せずに、個人で保管している状態を指します。ただし、2009年1月以降、上場企業の株式は株券電子化によりペーパーレス化されています。
「タンス株券」とは何か？
「タンス株券」とは、発行企業の合併や社名変更、株式分割などの手続きが行われていない株券のことを指します。文字通り、長期間にわたってタンスや引き出しにしまい込まれ、忘れ去られてしまった株券をイメージすると分かりやすいでしょう。
かつて株券は紙の形で発行されていましたが、現在はほとんどが電子化されています。そのため、タンス株券は、主に電子化以前の古い株券に多く見られるのが特徴です。
タンス株券のリスク：盗難・紛失、相続、売却の困難性
タンス株券には、その性質上、いくつかのリスクが存在します。まず、紙ベースで保管されているため、盗難や紛失のリスクが常に付きまといます。火災や水害などの災害によって、株券が損傷してしまう可能性も考えられます。
また、相続の際に名義変更などの手続きを怠ると、相続人にとって大きな負担となることがあります。適切な手続きを踏まなければ、株券の価値を失ってしまう可能性もゼロではありません。
さらに、タンス株券は売却が難しいという側面も持ち合わせています。証券会社を通さずに個人間で取引することは難しく、適切な評価を受けられないまま手放してしまうリスクも考えられます。
株券電子化の背景とメリット
かつて、株主であることを証明するものとして、紙で発行された株券が用いられていました。しかし、近年では、株券を電子化する動きが世界的に広まっています。 これは、紙ベースでの管理に伴う、紛失や盗難、偽造のリスクを軽減するためです。また、電子化により、株券の発行や名義変更などの手続きが簡素化され、企業にとっても投資家にとっても、利便性が大きく向上しました。
タンス株券を発見したらどうするべきか？
長年使っていないタンスを整理していたら、株券が出てきた！そんな経験はありませんか？それはもしかしたら、「タンス株券」かもしれません。「タンス株券」とは、発行会社への名義変更などが行われておらず、長期間放置されてしまった株券のことです。
タンス株券が出てきたら、まずは証券会社に相談してみましょう。株券が有効かどうか、名義変更などの手続きが必要かどうかを確認してくれます。もし、すでに上場廃止になっている場合でも、株主としての権利が完全に消滅しているとは限りません。
放置すると、相続時に手続きが複雑になる可能性もあります。早めに対処することで、後々のトラブルを避けることができます。また、株券の存在を忘れてしまうことも多いので、発見したらメモを残したり、家族に伝えておくことも大切です。
まとめ：資産管理の重要性
長期間放置されたままの株券は、「タンス株券」と呼ばれ、相続や管理の面で問題を引き起こす可能性があります。例えば、相続時に存在が分からなければ、適切な手続きが行えず、相続税の負担が増してしまう可能性もあります。また、長期間放置することで、企業の合併や株式分割などの情報を得られない可能性があり、適切な投資判断を下せなくなるリスクもあります。
このような事態を避けるためには、定期的に保有資産を見直し、売却や相続などの計画を立てておくことが重要です。また、証券会社に預けずに自宅で保管する場合には、保管場所を家族に共有するなど、紛失のリスクを減らす対策も必要です。
資産管理は、将来の安心を確保するために非常に重要です。日頃から意識的に資産と向き合い、適切な管理を心がけましょう。