投資情報

投資の基礎知識:ディスパリティを理解する

「ディスパリティ」とは、簡単に言えば「差」や「不均衡」を意味する言葉です。投資の世界では、様々な場面でこの言葉が使われます。例えば、ある銘柄の株価と、その企業の本来の価値に差がある場合や、2つの異なる市場で、同じ商品に価格差が生じている場合などです。投資家は、このディスパリティを利用して利益を得ようとします。例えば、割安な銘柄を見つけて投資したり、価格差を利用してアービトラージと呼ばれる取引を行ったりします。次のセクションでは、具体的なディスパリティの例とその活用方法について詳しく解説していきます。
組織・団体

投資用語解説:協会員への「除名」とは?

投資の世界における「除名」とは、金融商品取引業者や証券会社などが所属する自主規制機関において、会員資格を剥奪される最も重い処分です。これは、会員が法令違反や協会の規則に違反する重大な不正行為を行った場合などに科せられます。具体的には、インサイダー取引や相場操縦などの不正行為、顧客に対する不適切な勧誘行為、協会への虚偽報告などが挙げられます。除名処分を受けると、会員は協会が提供する各種サービスを受けられなくなるだけでなく、社会的信用を失墜させ、業務に大きな支障をきたす可能性があります。
投資情報

「模様眺め」投資戦略のすすめ

「模様眺め」とは、投資の世界においては、すぐに売買の判断をせずに、市場の動向を見極めることを指します。株価や為替レート、金利などの経済指標が大きく変動している時や、世界情勢が不安定な時などに、投資家は「模様眺め」の姿勢を取り、リスクを回避しようとします。具体的には、新規の投資を控えて様子を見たり、保有している資産の売却を一時的に停止したりする行動を指します。投資初心者の方にとっては、「模様眺め」はリスクを抑え、冷静に市場の動向を分析するための有効な戦略と言えるでしょう。
投資情報

投資指標としての国民可処分所得

国民可処分所得(NDI)とは、国民全体が自由に使える所得のことを指します。簡単に言うと、給与や年金など、あらゆる所得から税金や社会保険料を差し引いた後の手取り収入の総額を意味します。 NDIは、個人の消費活動に大きな影響を与えるため、経済状況を把握する上で重要な指標となります。
投資情報

実質貨幣量を理解する: 投資の基礎

実質貨幣量とは、世の中にどれだけのモノやサービスが購入できるのかを示す指標です。 nominalな貨幣量、つまり単純に市場に出回っているお金の量ではなく、物価の変動を考慮に入れている点が重要です。 例えば、市場にお金が沢山あっても、モノの値段が上がってしまえば、 同じ金額で買えるモノの量は減ってしまいますよね。 実質貨幣量は、このような物価の変動を考慮することで、「実際にはどれだけの購買力があるのか」を測ります。
投資情報

投資で損したくない?機会費用を理解しよう!

- 機会費用とは?投資における意味合い投資の世界では、“何かを得るためには、何かを諦めなければならない”という場面によく遭遇します。例えば、ある投資信託に100万円投資する場合、その100万円で旅行に行く、新しい家電を買う、といった他の選択肢を諦めることになります。この時に諦めた選択肢の中で、最も価値の高いもの(旅行、家電など)を、投資における“機会費用”と呼びます。つまり、投資信託で得られる利益と、諦めた選択肢の価値を比較検討することで、投資判断の材料となるのです。
投資情報

投資用語解説:別段預金とは?

別段預金とは、企業が従業員から受け入れた財形貯蓄や、住宅購入積立金などの資金を預け入れる預金のことです。一般の預金とは異なり、会社の財産と分離して管理することが義務付けられています。万が一、会社が倒産した場合でも、別段預金は保全され、従業員に返還されるため、安心して預け入れることができます。
投資情報

知っておきたい「財政投融資」の基本

「財政投融資」とは、国が国民から集めたお金を有効活用する仕組みの一つです。国の予算には、道路や橋などの公共事業を行う「一般会計」と、国民から預かったお金を貸し出しや出資によって運用する「財政投融資」の二つがあります。財政投融資は、民間企業では難しい大規模な事業や、公益性の高い事業を支える役割を担っています。例えば、高速道路や空港などのインフラ整備、大学や病院などの公共施設の建設、中小企業への融資などが挙げられます。財政投融資は、国民生活の向上や経済の活性化に貢献することを目的としています。しかし、その運用には透明性や効率性が求められるため、常に議論の的となっています。
投資情報

投資判断に活かす経済史の学び方

- 経済史とは何か?投資との関係性を解説経済史とは、過去の経済活動や経済現象を研究する学問です。一見、投資とは無関係に思えるかもしれませんが、実は経済史を学ぶことは、未来の経済や市場を予測し、より的確な投資判断を行う上で非常に役立ちます。過去の経済バブルや金融危機、そしてそれらの出来事から何を学び、どのように対応してきたのかを知ることで、私たちは同様の事態に直面した際の教訓を得ることができます。過去の経済政策や技術革新が、経済にどのような影響を与えたのかを分析することで、現在の経済状況をより深く理解し、将来のトレンドを予測するヒントを得ることができるのです。例えば、1929年の世界恐慌や2008年のリーマンショックなど、歴史的な経済危機を学ぶことで、市場の暴落時にどのようなことが起こり得るか、そしてどのようにリスクをヘッジすべきかを理解することができます。また、過去の成功例や失敗例から、どのような投資戦略が有効で、どのような投資は避けるべきかを学ぶことも可能です。経済史は単なる過去の出来事の羅列ではありません。未来への羅針盤となりうる、投資家にとって貴重な教訓の宝庫なのです。
投資情報

投資の基礎!『益出し』で利益確定のタイミングを知る

「益出し」とは、保有している投資対象の価格が上昇した際に、一部または全部を売却して利益を確定させる行為を指します。投資の世界では「損切り」と並んで重要なリスク管理手法の一つとされています。株式投資やFXなど、値動きのある金融商品に投資を行う場合、価格変動リスクは常に付きまといます。たとえ値上がりしていても、その後予想に反して値下がりしてしまっては、せっかくの利益が減ってしまったり、損失に転じてしまう可能性も。そこで「益出し」を行うことで、利益を確定させながら、リスクをコントロールしていくことが重要になります。
債券投資

国債の貨幣化とは? メリット・デメリットを解説

国債は、国が資金調達のために発行する債券のことです。そして、国債の貨幣化とは、発行された国債を中央銀行が買い取ることを指します。通常、国債は銀行や投資家などが購入しますが、貨幣化の場合には中央銀行がその役割を担います。こうすることで、市場に新たな貨幣が供給されることになります。
投資情報

AIIBってなに?注目の国際機関を解説

AIIBは、正式名称をアジアインフラストラクチャー投資銀行(Asian Infrastructure Investment Bank)といい、2016年に設立された国際的な金融機関です。その名の通り、アジアを中心としたインフラ整備のための資金を融資する機関として設立されました。AIIB設立の背景には、アジア地域におけるインフラ整備の旺盛な需要と、既存の国際金融機関への不満がありました。アジアでは、経済成長に伴い、道路や鉄道、電力などのインフラ整備が急務となっていましたが、既存の機関だけではその需要を満たすことができませんでした。また、既存の機関は、融資の条件が厳しく、アジア諸国にとっては利用しづらいという側面もありました。AIIBは、こうした状況を打開するために、アジア諸国が主導して設立した機関であり、アジアのインフラ需要に応じた、より柔軟な融資を行うことが期待されています。
債券投資

投資の基礎知識: AFGIとは?

AFGIとは、Association of Financial Guaranty Insurersの略称で、日本語では「金融保証保険協会」といいます。これは、金融保証保険を提供する企業が加盟する国際的な業界団体です。AFGIは、金融保証保険の普及や発展、また、健全な市場の育成を目的としています。具体的には、会員企業に対する情報提供や研修の実施、業界に関する調査・研究、国際機関や各国政府への政策提言など、多岐にわたる活動を行っています。
投資情報

証券会社の生命線!?自己売買業務とは

自己売買業務とは、証券会社が自己の資金を使って株式や債券などの有価証券を売買する業務のことです。顧客から注文を受けて売買の仲介を行う代理業務とは異なり、証券会社が自らリスクを取って収益を狙う点が特徴です。具体的には、市場の動向や経済指標などを分析し、値上がりが見込まれる有価証券を買い、値下がりが見込まれる有価証券を売却することで利益獲得を目指します。
投資情報

貯蓄のキホン!APSで将来設計

将来のためにお金を貯めたいけれど、何から始めればいいか分からない…そんな悩みをお持ちのあなたへ。大切なのは、自分の収入に対して、どれくらい貯蓄できているかを把握することです。そこで役立つのが「APS(平均貯蓄性向)」という指標です!APSは「Average Propensity to Save」の略で、収入に占める貯蓄の割合を示します。例えば、毎月の手取り収入が30万円、貯蓄額が6万円であれば、APSは20%となります。APSを知ることで、自分の貯蓄体質を客観的に把握することができます。そして、目標とする将来像やライフイベントに必要な貯蓄額を明確にすることで、より具体的な貯蓄計画を立てることができるようになるでしょう。
投資情報

投資指標を読み解く: 景気動向指数の3系列

景気動向指数は、景気の現状把握と将来予測のために用いられる経済指標です。さまざまな経済統計を、景気に対する影響力に応じて加重平均して算出されます。この指数は、景気の「山」や「谷」といった転換点や、景気変動のテンポ、すなわち「景気循環」を捉えるのに役立ちます。景気動向指数は、先行指数、一致指数、遅行指数の3 つの系列から構成されています。これらの系列は、景気循環との関係性に基づいて分類されており、先行指数は景気に先行して動き、一致指数は景気と同時に動き、遅行指数は景気に遅れて動くという特徴があります。
投資情報

投資の基本!リスクプレミアムとは?

「リスクプレミアム」とは、投資家がより高いリターンを求めて、リスクを取ることに対して期待する超過収益のことです。簡単に言うと、リスクを取ることへの「報酬」と言えるでしょう。例えば、銀行預金は元本保証がありリスクが低いですが、その分リターンも低いです。一方、株式投資は元本保証がなくリスクが高いですが、その分高いリターンを期待できます。この「ハイリスク・ハイリターン」と「ローリスク・ローリターン」の差額が、リスクプレミアムに当たります。
投資情報

信用取引の羅針盤:貸借倍率を読み解く

信用取引の世界では、様々な指標が存在しますが、その中でも「貸借倍率」は、投資家心理の温度感を測る上で、非常に重要な指標として知られています。株式投資を行う上で、多くの投資家が注目するこの指標、一体どのようなもので、どのように活用すれば良いのでしょうか?
株式投資

信用取引の鬼門!?逆日歩を徹底解説!

信用取引とは、証券会社から資金や株を借りて売買を行う取引手法です。 資金力以上の取引が可能になるため、大きな利益を狙えますが、その反面、損失も大きくなるリスクがあります。信用取引において理解しておくべき重要な概念の一つが「逆日歩」です。逆日歩とは、株の貸し借りの需給バランスが崩れ、借り手側が貸し手側に支払う金利のようなものです。信用取引では、証券会社から株を借りて売る「空売り」という方法があります。この時、株を借りるためには、貸してくれる投資家が必要です。しかし、人気銘柄などでは、株を借りたい投資家が多く、株の貸し手が不足することがあります。このような需給の不均衡を解消するために発生するのが逆日歩です。 逆日歩が発生すると、空売りをしている投資家は、その分のコストを負担しなければなりません。逆日歩は、銘柄の人気や需給状況によって日々変動し、場合によっては高額になることもあります。
投資情報

投資初心者のための『総供給曲線』入門

経済学の勉強を始めたばかりで「総供給曲線」って一体何だろう?と疑問に思っていませんか? 総供給曲線は、一見難しそうに見えますが、経済の動きを理解する上で非常に重要な概念です。この記事では、投資初心者の方にも分かりやすく、総供給曲線について解説していきます。
株式投資

初心者向け:バリュー投資で未来を育てる

バリュー投資とは、簡単に言うと「割安に放置されている優良企業の株を見つけて投資する」投資手法です。イメージとしては、デパートのセールで本来の価値よりも安く売られているお買い得品を見つける感覚に似ています。株式投資の世界では、この「お買い得品」のことを「割安株」と呼びます。バリュー投資家は、財務状況や将来の成長性などを分析し、市場価格が本来の企業価値よりも低いと判断した企業に投資します。そして、市場がその価値に気付き、株価が上昇するのをじっくりと待つのです。
投資情報

バランス型投資信託で始める投資入門

投資初心者にとって、数ある投資商品の中からどれを選べば良いのか迷ってしまうことはよくあることです。そんな投資初心者の方に、おすすめなのが「バランス型投資信託」です。バランス型投資信託とは、国内外の株式や債券など、複数の資産に分散投資を行う投資信託です。一つの商品で、リスクを抑えながら安定的な運用を目指すことができます。バランス型投資信託は、あらかじめ株式と債券の比率が決まっているため、投資初心者の方でも簡単に分散投資を行うことができます。また、運用はプロに任せられるため、投資の専門知識がなくても安心して投資を始めることができます。
投資情報

バイナリーオプション攻略:ペイアウト額を理解する

バイナリーオプションで取引を始める前に、「ペイアウト額」についてしっかりと理解しておくことが重要です。ペイアウト額とは、予測が当たった場合に受け取ることができる金額のことを指します。例えば、10,000円の取引でペイアウト率が1.8倍の場合、予測が当たれば18,000円を受け取ることができます。このうち、10,000円が元本、残りの8,000円が利益となります。ペイアウト額は、取引業者や銘柄、取引時間帯などによって異なり、高いほど利益も大きくなります。しかし、ペイアウト率が高い取引は、その分リスクも高くなる傾向があるので注意が必要です。バイナリーオプションで成功するためには、ペイアウト額を理解し、リスクとリターンのバランスを考慮しながら取引を行うことが重要です。
組織・団体

投資と公営企業金融公庫:知っておきたい基礎知識

公営企業金融公庫とは、かつて存在した政府系金融機関です。1951年から2008年まで、中小企業や農林漁業者に対して、長期かつ低利な融資を提供し、その成長や発展を支えてきました。公営企業金融公庫は、政府が100%出資する特殊法人として設立されました。民間金融機関では対応が難しい、リスクの高い事業や大規模な資金を必要とする事業に対しても、積極的に融資を行っていた点が特徴です。しかし、2000年代に入ると、政府系金融機関の存在意義や役割について見直しが進められるようになりました。そして、2008年、公営企業金融公庫は日本政策投資銀行と統合され、その歴史に幕を閉じました。現在、公営企業金融公庫の業務は、日本政策投資銀行や商工組合中央金庫などの政府系金融機関が引き継いでいます。これらの機関は、公営企業金融公庫の理念を受け継ぎ、引き続き中小企業や農林漁業者への支援を行っています。