投資情報

投資の基礎知識:公定歩合とは?

公定歩合とは、日本銀行(日銀)が金融機関(銀行など)にお金を貸し出す際の基準となる金利のことです。分かりやすく言うと、銀行もお金が足りなくなったら日銀からお金を借りるのですが、その際の金利が公定歩合というわけです。この金利が高くなると、銀行は日銀からお金を借りる際により多くの利息を支払わなければなりません。そのため、銀行は企業や個人にお金を貸す際の金利も引き上げることになります。逆に、公定歩合が低くなると、銀行は日銀からより低金利でお金を借りることができるため、企業や個人への貸出金利も引き下げることができます。
債券投資

外貨建債券: グローバル投資の選択肢

外貨建債券とは、発行体の国以外の通貨で発行される債券のことです。例えば、日本の企業が発行する米ドル建ての債券や、アメリカ政府が発行する円建ての債券などが挙げられます。通常の債券と同様に、発行体から利息を受け取り、満期日に元本が償還されます。外貨預金と混同されがちですが、外貨建債券はあくまで債券であるため、満期まで保有すれば額面通りの金額が償還されます。一方、為替変動の影響を受けるという側面も持ち合わせています。例えば、円安になると、外貨建ての債券は円換算での価値が上昇するため、為替差益を得ることができます。反対に、円高になると、円換算での価値が下落し、為替差損が発生する可能性があります。
投資情報

株価の謎「織り込み済み」を解明!

「株価は将来を織り込む」なんて言葉を聞いたことはありませんか?未来のことなのに、なぜ織り込むことができるのか、不思議に思う方もいるかもしれません。投資の世界では、「織り込み済み」とは、ある情報やイベントがすでに株価に反映されている状態のことを指します。株式投資は常に未来の企業価値を見据えて行われるため、投資家はあらゆる情報を分析し、将来の業績や株価の動向を予測しようとします。例えば、好調な決算発表が予想される企業があるとします。多くの投資家がこの情報を事前に察知した場合、決算発表前にすでに株を購入するため、株価は上昇するでしょう。そして、実際に好調な決算が発表されても、すでに株価にその情報は「織り込み済み」のため、大きな値上がりは見込めない、というわけです。
制限・ルール

証券投資家必見!不服審査会とは?

証券取引や投資に関するトラブルは、誰にでも起こりうることです。もし、証券会社や金融機関との間で、取引に関する説明不足や不適切な勧誘など、納得のいかない対応や結果を受けた場合、泣き寝入りするしかないのでしょうか?そんなことはありません。証券投資家には、「不服審査制度」という強い味方があります。これは、証券会社等の金融機関と投資家の間で生じたトラブルについて、中立・公正な立場で、専門家が解決を図るための制度です。
債券投資

資金調達を理解!買い戻し条件付売りの仕組み

買い戻し条件付売り取引とは、企業が一時的に資金を調達するために行う取引です。具体的には、企業が証券会社に対して保有する株式を売却し、その後、一定期間後にあらかじめ決めた価格で買い戻すことを約束します。一見すると通常の売買と変わりませんが、資金調達と運用を目的とする点で通常の売買とは異なる点が特徴です。
投資情報

投資の道!アシスタントディーラーとは?

アシスタントディーラーは、証券会社において、顧客からの注文受付や執行のサポートを主に行う職種です。顧客と直接やり取りする機会は少ないですが、ディーラーがスムーズに取引業務を行えるよう、縁の下の力持ちとして活躍しています。具体的には、市場情報の収集や分析、注文状況の管理、取引システムの操作、顧客情報の管理などが挙げられます。顧客の大切な資産を扱うという責任感と、正確かつ迅速な業務処理能力が求められる、重要なポジションと言えるでしょう。
投資情報

投資の基礎!『交換取引』を理解しよう

投資の世界では、株式や債券など、様々な金融商品が取引されています。その中でも、「交換取引」は、特定の金融商品を他の金融商品と交換する取引のことを指します。例えば、あなたがA社の株式を保有していて、B社の株式が欲しいとします。このとき、A社の株式をB社の株式と交換する取引が、交換取引にあたります。
投資情報

投資用語解説:約定照合とは?

株式投資や投資信託など、投資の世界では様々な専門用語が登場します。その中でも、「約定照合」という言葉は、投資初心者の方にとって特に分かりにくいものの一つかもしれません。「約定」とは、売買注文が成立することを指します。例えば、あなたがA社の株を100株買いたいという注文を出し、証券会社を通じてそれが市場で成立した状態が「約定」です。そして、「照合」とは、この約定内容が、あなたと証券会社の間で正確に一致しているかを確認するプロセスを指します。つまり、「約定照合」とは、投資家と証券会社がお互いに、売買注文の内容や数量、価格などが一致しているかを確認し合う作業と言えるでしょう。
株式投資

投資の基礎: 貸借取引を理解する

株式投資の世界では、値上がりによる利益を狙う方法が一般的ですが、時には価格が下落する局面も訪れます。このような状況でも利益を追求できるのが「貸借取引」です。貸借取引とは、証券会社から株券などを借りて売却し、後日、同じ銘柄を買い戻して返却することで利益を狙う取引手法を指します。簡単に言えば、「将来の価格下落を見込んで、株を借りて売却し、安くなったら買い戻して利益を得る」取引と言えるでしょう。
投資情報

企業価値を探る!知っておきたい「利益剰余金」

利益剰余金とは、企業が事業活動を通じて得た利益のうち、配当金や役員報酬などの社外流出分を除いた内部留保のことです。簡単に言えば、企業が自由に使えるお金と言えるでしょう。このお金は、設備投資や新規事業への投資、借入金の返済など、将来に向けた企業活動を支えるために活用されます。つまり、利益剰余金が多い企業は、それだけ経営が安定しており、将来性も期待できると判断できるわけです。
投資情報

BRICs投資:成長市場への道?

近年、投資の世界で「BRICs」という言葉を耳にする機会が増えました。これは、ブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国を指す言葉で、2000年代初頭に、これらの国々が将来的に世界経済を牽引する可能性を秘めているとして注目を集めました。BRICs諸国は、豊富な天然資源、巨大な人口、そして目覚ましい経済成長を背景に、世界経済における存在感を増しています。 各国が抱える経済的な課題や政治的なリスクは、投資を行う上で見逃せません。しかし、BRICs諸国は、先進国が成熟期を迎える中で、高い成長ポテンシャルを秘めていると言えるでしょう。
投資情報

投資用語解説:当年度不足金とは?

当年度不足金とは、企業の1年間の経営活動の結果、支出が収入を上回ってしまった場合に生じる赤字のことを指します。簡単に言うと、1年間の収支決算で赤字になった状態を意味します。企業は、事業で得た収入で従業員への給与の支払い、材料の仕入れ、オフィスの賃料など様々な費用を賄っています。この時、収入よりも支出が多くなってしまった場合に、当年度不足金が発生するのです。
FX投資

顧客レートって何?銀行の為替取引の仕組みを解説

海外旅行に行く際に、銀行や両替所で円をドルに交換したり、逆に海外旅行から帰国した際に、余ったドルを円に再両替したりする経験は誰しもあるのではないでしょうか?この時、銀行や両替所で提示される為替レートが「顧客レート(カスタマーズ・レート)」と呼ばれ、銀行が顧客向けに提示する為替レートのことを指します。顧客レートは、銀行がインターバンク市場で調達した為替レートに手数料を加えたものが一般的です。手数料には、銀行の人件費やシステム維持費などが含まれます。そのため、顧客はインターバンク市場の為替レートよりも割高なレートで外貨を購入し、割安なレートで外貨を売却することになります。
FX投資

今すぐ取引!スポットレートで学ぶ為替の基本

「スポットレート」って聞いたことはあるけど、実際どんなものかよくわからない…そんな方もいるのではないでしょうか? スポットレートは、外国為替取引において非常に重要な概念です。簡単に言うと、スポットレートとは「今この瞬間」の為替レートのこと。つまり、あなたが「今すぐ」外貨を買ったり売ったりする場合に適用されるレートです。例えば、旅行先で日本円を現地通貨に両替する際にも、このスポットレートが使われています。スポットレートは常に変動していて、取引するタイミングによって得する金額が変わってくるので、為替取引ではこの動きをしっかり見極めることが重要です。
投資情報

街角景気で読み解く日本経済

景気動向を探る上で、マクロ経済指標と並んで注目されるのが「街角景気」です。街角景気は、実際に経済活動に携わる人々の肌感覚を反映しており、景気ウォッチャー調査と呼ばれる独自の調査方法で数値化されます。景気ウォッチャー調査は、内閣府が毎月実施している調査で、全国各地の事業者約2,800人を対象に、景気に関する意見や見通しをヒアリングするものです。具体的には、飲食店や小売店、タクシー運転手など、消費者と接する機会の多い業種の人々に、現在の景況や今後の見通しについて尋ねます。調査で得られた回答は、景況感を示す「現状DI」と、先行きを見据えた「先行きDI」としてまとめられます。DIはDiffusion Indexの略で、景気が「良い」と回答した人の割合から「悪い」と回答した人の割合を引いた数値です。DIが50%を上回れば景況感が良い、下回れば悪いと判断されます。街角景気、すなわち景気ウォッチャー調査は、景気の現状把握だけでなく、今後の動向を予測する上でも重要な指標となっています。毎月の調査結果とマクロ経済指標を比較分析することで、多角的な視点から日本経済を展望することができます。
投資情報

投資の世界の「IT」を読み解く

投資の世界で「IT」と言うとき、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか? パソコン? インターネット? もちろん、それも間違いではありません。しかし、投資の文脈において「IT」は、もっと広義に、情報技術(Information Technology)全般を指すことが多いのです。具体的には、コンピューター、ソフトウェア、インターネット、通信技術などを活用して、情報の処理や伝達を行う技術全般を指します。そして、投資の世界では、これらの技術を活用したビジネスやサービスを提供する企業、またはそれらの技術自体が投資の対象となります。
投資情報

景気の今を読み解く!一致指数入門

景気動向を表す指標は数多くありますが、その中でも「一致指数」は、景気の現状を把握する上で特に重要な指標として知られています。この指数は、経済活動の様々な側面を反映した複数の指標を総合的に判断することで、景気が今まさに拡大しているのか、それとも縮小しているのかを、比較的リアルタイムに教えてくれる羅針盤のような役割を果たします。具体的には、鉱工業生産指数や耐久消費財出荷指数、有効求人倍率など、景気に敏感に反応する経済指標を組み合わせて算出されます。これらの指標が、過去の景気循環と照らし合わせて、景気拡大または縮小の局面と一致する動きを見せることから「一致指数」と名付けられました。この一致指数を理解することで、私たちは現在の景気状況を客観的に把握し、今後の経済動向を予測する上で役立てることができます。ビジネスパーソンはもちろんのこと、消費者にとっても、経済の動きを掴み、自身の生活設計に役立てるために、一致指数は知っておくと便利な指標と言えるでしょう。
税金

上場株式で年金積立!?掛金納付の仕組みを解説

「上場株式による掛金納付」とは、国民年金や厚生年金の掛金を、現金の代わりに上場株式で納めることができる制度です。この制度を利用することで、保有している株式を売却して現金化する手間を省き、直接掛金の納付に充てることができます。 近年、資産運用に関心の高い層を中心に注目を集めている制度です。
投資情報

投資の基本!「通貨」ってなに?

「投資」と聞いて、まず何を思い浮かべますか? 株式投資、不動産投資など、様々な投資の種類がありますが、その根底には必ず「お金」の存在があります。投資とは、将来の利益や価値の増加を期待して、「お金」を「何か」に投じる行為と言えるでしょう。では、この「お金」、つまり「通貨」とは一体何なのでしょうか?私たちが日々当たり前のように使っている「通貨」。その起源は、はるか昔の物々交換の時代にまで遡ります。物々交換では、自分が持っている物と、欲しい物が一致する相手を見つけなければなりませんでした。しかし、この「一致」が非常に困難だったため、人々はよりスムーズな交換手段を必要としたのです。そこで登場したのが、特定の品物(例えば、金や貝殻など)を「交換の仲介役」とする方法でした。これが、やがて「通貨」へと進化していくことになります。つまり、「通貨」とは、「物やサービスと交換できる」、みんなが価値を認め合っているものと言えるでしょう。
投資情報

金融庁「特別検査」:大口債務者向けの融資を検証

金融庁は、金融機関の健全性を維持し、金融システムの安定を図るため、金融機関に対して定期的に検査を行っています。 その中でも、「特別検査」は、特定のテーマや問題点に焦点を当て、より詳細な調査を行うものです。今回の特別検査では、大口債務者、つまり多額の融資を受けている企業への融資状況が検証対象となっています。金融機関は、融資先の企業の財務状況や返済能力を適切に評価し、そのリスクに見合った融資を行う必要があります。もし、この評価が甘く、過剰な融資が行われていれば、金融機関自身の経営が不安定になる可能性も孕んでいます。金融庁は、今回の特別検査を通じて、金融機関の融資体制の改善を促し、金融システム全体の安定化を目指します。
FX投資

ドルブル徹底解説! 為替の基礎知識

「ドルブル」って聞いたことありますか? 投資に興味がないと、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。ドルブルとは、ずばり「ドル買い・円売り」のこと。 外国為替取引で、円を売って代わりにドルを買う取引を指します。 なぜ「ドル買い・円売り」を略して「ドルブル」と呼ぶかというと、その響きのキャッチーさから。 特にFX(外国為替証拠金取引)の世界では頻繁に使われる言葉です。
投資情報

ケインズ学派が説く!経済を動かす「有効需要の原理」

従来の経済学では、価格の柔軟性によって需要と供給は常に一致し、市場は均衡状態を保つと考えられてきました。しかし、1930年代の世界恐慌は、この考え方に根本的な疑問を投げかけました。ケインズ学派は、価格メカニズムの不完全さを指摘し、需要と供給が一致しない状況、つまり「非自発的失業」の存在を認めました。ケインズ学派は、市場メカニズムではなく、「数量調整」が経済を動かす重要な要因だと考えます。具体的には、企業は需要の増減に応じて生産量を調整し、雇用を増減させます。需要が増加すれば生産と雇用は拡大し、逆に需要が減少すれば生産と雇用は縮小します。このように、需要が経済活動を規定するという考え方が、ケインズ学派の中心的な主張です。
債券投資

投資の基礎知識:応募者利回りとは?

応募者利回りとは、債券投資における利回りの指標の一つです。簡単に言うと、債券を発行価格で購入し、満期まで保有した場合に期待できる利回りのことを指します。債券の表面利率は発行時に決まりますが、市場金利は常に変動するため、債券価格も変動します。応募者利回りは、この価格変動を考慮して計算されるため、投資家にとってより実質的な利回りを示す指標と言えるでしょう。
組織・団体

投資用語解説:欧州審議会とは?

欧州審議会(CE)は、欧州連合(EU)の最高意思決定機関の一つです。EUを構成する27カ国の首脳陣によって構成され、EUの政治の方向性を決定する役割を担います。具体的な政策の実施や立法は、欧州委員会や欧州議会が行いますが、欧州審議会は、EUの長期的な目標や戦略を定め、加盟国間の意見調整を行うという重要な役割を担っています。欧州審議会は、通常、少なくとも年に4回開催され、議長国が輪番で務めます。会議は、ブリュッセルにある欧州理事会ビルディングで行われることが一般的です。重要な決定事項については、全会一致での合意が必要とされることもあります。投資家にとって、欧州審議会の動向は、EUの政治・経済の安定性や将来予測を占う上で重要な要素となります。欧州審議会での決定は、EU全体の経済政策や規制に影響を与える可能性があり、ひいては企業業績や投資判断にも影響を及ぼす可能性があるからです。