株式投資

制度信用取引入門:仕組みとメリット・デメリット

制度信用取引とは、証券会社から資金や株を借りて売買を行う取引のことです。 通常の株式売買とは異なり、レバレッジをかけることで、少ない自己資金で大きな利益を狙うことができます。 例えば、100万円の資金で2倍のレバレッジをかけた場合、200万円分の株式売買が可能になります。 制度信用取引は、「買い」の場合を「信用買い」、「売り」の場合を「信用売り」と呼びます。 信用買いは、将来の株価上昇を見込んで証券会社から資金を借りて株を購入し、値上がりした際に売却して利益を狙う取引です。一方、信用売りは、将来の株価下落を見込んで証券会社から株を借りて売却し、値下がりした際に買い戻して利益を狙う取引です。
税金

投資用語解説:減額責任準備金相当額とは?

減額責任準備金相当額とは、金融機関が将来の貸倒れに備えて積み立てている貸倒引当金のうち、特に「減額責任」に関連する部分を指します。少し難しい言葉ですが、簡単に言うと、銀行が企業にお金を貸した際に、その企業が倒産するなどしてお金を返せなくなるリスクがあります。このリスクに備えてあらかじめ積み立てているお金が貸倒引当金です。そして、この貸倒引当金の中でも、特に債務者が経営難に陥った際に、債権者が債権放棄などの減額に応じることで、債務者の再建を支援する場合に備えた部分が減額責任準備金相当額となります。
投資情報

投資初心者のための逆指値入門

株式投資やFX取引でよく耳にする「逆指値注文」。損失を最小限に抑えたい、少しでも利益を確定させたいという投資家の思いに応える便利な注文方法ですが、その仕組みを理解していないと、逆に損失を拡大させてしまう可能性も。この章では、これから投資を始める初心者の方に向けて、「逆指値注文とは何か」、その仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。
投資情報

もう過去の通貨? ECU(エキュー)を解説

ECUとは、European Currency Unitの略称で、日本語ではヨーロッパ通貨単位と訳されます。 1979年から1998年まで、ヨーロッパ諸共同体(EC)加盟国間で使用された通貨単位です。 ECU誕生の背景には、1970年代のニクソン・ショックによるブレトン・ウッズ体制の崩壊があります。 変動相場制への移行によって為替レートが不安定化したため、EC域内における貿易や金融取引の安定化が課題となっていました。そこで、為替レートの変動を抑え、通貨統合へ向けた第一歩として導入されたのがECUです。
投資情報

普通取引:投資の基本を理解する

「普通取引」とは、株式投資において最も基本的な取引方法です。証券会社が用意した通常の取引ルートを通じて、投資家が株式を売買することを指します。たとえば、A社の株を100株購入し、後日、別の投資家に売却するといった取引が挙げられます。普通取引では、投資家自身で銘柄を選び、売買のタイミングを決定します。そのため、相場観や企業分析の知識を活かして、利益を狙うことができます。一方で、価格変動のリスクを負うのも投資家自身です。普通取引は、他の取引手法と比較して、仕組みがシンプルで理解しやすいというメリットがあります。そのため、株式投資初心者の方にもおすすめの取引方法と言えるでしょう。
投資情報

投資と与信業務:知っておきたい基礎知識

投資における与信業務とは、企業が投資先候補に対して行う調査活動と、その調査結果に基づいて投資の可否や条件を判断するプロセスを指します。投資には、株式投資や融資など様々な形態がありますが、いずれの場合も投資元は資金を回収できるかどうか、事前に投資先の信用力を評価する必要があります。この評価作業が、投資における与信業務の核心となります。具体的には、投資先の財務状況や経営状況、将来性などを分析し、リスクとリターンのバランスを検討します。そして、最終的に投資資金の回収可能性や投資案件の妥当性を判断するのです。
投資情報

フルインベストメント:投資効率を最大化する戦略

「フルインベストメント」とは、投資可能な資金を常に最大限まで投資に回し続ける運用方法です。一般的な投資信託や株式投資では、投資に回していない資金は「余裕資金」として銀行口座に預けておくことがあります。しかし、預金金利が低い現代においては、余裕資金を遊ばせておくことは大きな機会損失と言えるでしょう。フルインベストメントは、この機会損失を最小限に抑え、複利効果を最大限に活かすことで、資産を効率的に増やすことを目指します。
投資情報

「神武景気」って?景気の波に乗るための基礎知識

景気は、好況と不況を繰り返しながら変動していくものですが、その波の一つ一つに名前がついています。「神武景気」や「いざなぎ景気」といった言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?景気は、「拡張」「後退」という二つの局面を繰り返すとされています。「拡張局面」とは、景気が良い方向に向かっていく期間のことを指します。具体的には、企業の業績が向上し、人々の所得が増加していくことで、モノやサービスの消費が活発になります。その結果、さらに企業の生産活動が活発化し、雇用も増え、経済全体が成長していく好循環が生まれます。反対に「後退局面」は、景気が悪化する期間のことを指します。景気は常に変動しているため、「今がどの局面なのか」を把握しておくことは、経済の動きを予測し、投資や消費などの経済活動を行う上で非常に重要です。
債券投資

転換社債型新株予約権付社債をわかりやすく解説

転換社債型新株予約権付社債は、一見複雑な名前ですが、企業がおお金を集めるための方法の一つです。簡単に言うと「社債」と「新株予約権」がセットになったもので、投資家はその時々の状況に合わせて、どちらか有利な権利を行使することができます。具体的には、お金を貸す代わりに利息を受け取る「社債」と、将来、あらかじめ決めた価格で会社の株を取得できる権利である「新株予約権」、この二つが一つになった金融商品です。
債券投資

期限前償還:投資のメリット・デメリットを解説

「期限前償還」とは、債券やローンなどの金融商品において、発行体が当初の契約で定められた償還日よりも前に元本を投資家に返済することを指します。一見、早くお金が戻ってくるので投資家にとってメリットが大きいように思えますが、実際にはメリットとデメリットの両方が存在します。このセクションでは、期限前償還の仕組みや投資家への影響について詳しく解説していきます。
株式投資

株の名義書換とは? 知っておきたい基礎知識

株の名義書換とは、株式会社が発行する株式について、その所有者を変更する手続きのことを指します。具体的には、株式を売買したり、相続や贈与によって株式を取得した場合などに、会社の株主名簿上の所有者の名前を、現在の所有者の名前に書き換える手続きです。この手続きを行うことで、名義と実際の所有者を一致させ、株主としての権利を明確化します。
投資情報

投資家必見!IFRSを理解して企業分析

- IFRSとは?基本と歴史投資の世界で頻繁に耳にする「IFRS」。一体どんなものなのでしょうか?IFRSとは、International Financial Reporting Standardsの略称で、日本語では国際財務報告基準と呼ばれます。 企業が投資家などに対して財務情報を報告する際の、国際的な共通基準と言えるでしょう。従来、国ごとに会計基準が異なっていたため、海外企業の財務状況を理解することは容易ではありませんでした。 そこで、世界共通の会計基準を策定することで、企業の財務状況をより透明性高く、比較可能にすることを目指したのがIFRSなのです。IFRSの歴史は、1973年に国際会計基準委員会(IASC)が発足したことに始まります。その後、2001年に国際会計基準審議会(IASB)が設立され、IFRSの開発と普及が進められてきました。現在では、世界140以上の国と地域でIFRSが採用されており、グローバルスタンダードになりつつあります。日本でも、2010年から任意適用が開始され、多くの企業がIFRSを採用するようになりました。
投資情報

投資の基本!分散投資でリスクを減らそう

「卵は一つのカゴに盛るな」ということわざを聞いたことがありますか?これは投資にも当てはまります。投資の世界では、一つの投資対象に集中して資産を預けるよりも、複数の投資対象に分けて投資する方が、リスクを減らせると言われています。これを「分散投資」と言います。
制限・ルール

「過当勧誘」投資で損をしないために

「過当勧誘」とは、投資家に対して、不適切な方法で投資商品やサービスの購入を執拗に勧める行為を指します。具体的には、商品のメリットばかりを強調してリスク説明を怠ったり、投資家の知識や経験、資産状況を無視して、高額な商品やハイリスクな商品を無理に勧めたりする行為などが挙げられます。金融商品には、それぞれリスクとリターンが存在します。投資家は、自身の状況に合わせて、適切なリスクを取ることが重要です。しかし、過当勧誘によって冷静な判断力を失ってしまうと、本来であれば避けるべきリスクを抱え、結果として損失を被ってしまう可能性があります。
投資情報

企業価値を左右する?知っておきたい『予測給付債務』

予測給付債務とは、従業員への退職金や年金などの将来的な給付に関する企業の債務のことを指します。具体的には、将来従業員に支払わなければならない退職給付見込額から、退職給付引当金の現在価値を差し引いたものを計上したものです。将来の支払いが確定していないため、「予測」という言葉が使われていますが、企業にとっては無視できない重要な債務といえます。
投資情報

iDeCo入門: 老後の安心を築く資産形成

近年、老後の生活資金に対する不安から、早いうちから資産形成を始めようという人が増えています。その中でも注目されているのが、「個人型確定拠出年金」、通称「iDeCo(イデコ)」です。iDeCoは、自分で毎月積み立てた掛金を自分で運用し、その運用結果に応じて将来受け取る年金です。従来の国民年金や厚生年金に上乗せする形で、私的年金の役割を担います。将来への備えとして、iDeCoへの関心が高まっています。この章では、iDeCoの仕組みやメリット、注意点などを詳しく解説していきます。
投資情報

厚生年金基金「代行型」とは?仕組みとメリット・デメリット

企業が従業員のために実施する年金制度には、大きく分けて「厚生年金」と「厚生年金基金」の二つがあります。厚生年金は、国の制度であるため、すべての企業に加入義務があります。一方、厚生年金基金は、企業が独自に設立・加入する年金制度で、より手厚い保障を従業員に提供することを目的としています。厚生年金基金には、運用方法の違いによって、「代行型」と「自行型」の二つに分けられます。代行型は、企業が積立金を年金基金に預け、年金基金がまとめて運用を代行する形式です。一方、自行型は、企業が自ら積立金の運用を行う形式です。この章では、代行型厚生年金基金について、その仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
投資情報

投資の落とし穴!?契約締結前交付書面の重要性

投資の魅力的な話につい心が傾いてしまう一方で、リスクの説明を十分に受けずに契約してしまい、後から後悔するケースは少なくありません。 実は、金融商品への投資を勧誘する際には、金融機関は投資家に対して、商品内容やリスクなどを記した「契約締結前交付書面」を交付することが法律で義務付けられています。 この書面は、投資家を守るための重要な役割を担っており、投資判断を行う上で欠かせない情報が網羅されています。
FX投資

円安で利益を狙う?『買い持ち』投資を解説!

投資の世界では、「円安」や「円高」といった為替の変動を利用して利益を狙う方法があります。その中でも、「買い持ち」と呼ばれる投資戦略は、将来の円安を見込んで利益を狙う投資手法です。「買い持ち」とは、簡単に言えば「安い時に買って、高い時に売る」という投資の基本的な考え方に基づいています。為替の場合、円の価値が低い時に円を売って外貨を買い、その後、円の価値が上がったら外貨を売って円に戻すことで為替差益を狙います。
投資情報

AIIBってなに?注目のアジアインフラ投資銀行

近年、世界経済におけるアジアのプレゼンスはますます高まっています。特に、著しい経済成長を遂げるアジア途上国においては、インフラ整備の遅れが課題として浮上していました。道路、鉄道、港湾、電力などのインフラは、経済活動を支える基盤であり、その整備は経済成長の加速、貧困の削減、生活水準の向上に不可欠です。こうしたアジア途上国のインフラ需要の高まりに対し、既存の国際金融機関である世界銀行やアジア開発銀行だけでは、資金供給が追いついていないという指摘がありました。そこで、アジアを中心とした新たな国際金融機関の設立が求められるようになり、2016年1月、アジアインフラ投資銀行(AIIB)が誕生したのです。
投資情報

投資の基本!ロングポジションを解説

「ロングポジション」とは、簡単に言うと「将来の値上がりを期待して資産を買うこと」です。例えば、株式投資で言えば、ある会社の株価が将来上昇すると予想してその会社の株を買うことがロングポジションにあたります。 ロングポジションは、投資の基本的な考え方の一つであり、株式投資だけでなく、債券、為替、不動産など、様々な資産に適用できます。
投資情報

世界を動かす基軸通貨:ドルの役割と未来

世界経済において、特定の通貨が他の通貨よりも強い影響力を持つ場合があります。これが「基軸通貨」と呼ばれるもので、現在の世界経済においてはアメリカドルがその役割を担っています。では、基軸通貨には具体的にどのような役割があるのでしょうか?まず、基軸通貨は国際的な貿易の決済に用いられます。例えば、日本がブラジルからコーヒー豆を輸入する場合、円ではなくドルで支払いが行われることが多いのです。これは、ドルが世界中で広く流通しており、為替リスクを抑えやすい通貨だからです。次に、基軸通貨は各国が外貨準備として保有するという役割も担います。これは、自国通貨の価値が不安定になった場合でも、ドルなどの基軸通貨を保有しておくことで、国際的な取引を円滑に行うためです。さらに、基軸通貨は国際的な金融取引の中心となっています。世界中の銀行や企業がドル建てで資金を調達したり、投資を行ったりすることで、世界経済は円滑に機能しています。このように、基軸通貨は世界経済において重要な役割を担っています。そして、現在のところアメリカドルがその中心的な役割を担っていますが、世界経済の状況や各国の経済力によって、将来的には変化していく可能性も秘めていると言えるでしょう。
投資情報

OTC取引入門:市場外取引の仕組みとメリット・デメリット

OTCとは「Over The Counter」の略称で、日本語では「店頭取引」や「相対取引」と呼ばれます。これは、証券取引所などの公的な取引所を経由せずに、売買当事者が直接交渉して取引を行う方法です。一方、私たちが普段よく耳にする株式投資などは、証券取引所で行われています。こちらは「取引所取引」と呼ばれ、証券取引所に上場している銘柄を、不特定多数の投資家が売買するシステムです。OTC取引と取引所取引の大きな違いは、取引の透明性と流動性です。取引所取引は、上場されている銘柄の価格や取引量が公開されているため、誰でも簡単に情報を得ることができます。また、市場参加者も多いことから、売買が成立しやすく、換金しやすいという特徴があります。一方、OTC取引は、取引所を介さないため、取引情報は公開されず、流動性は低い傾向にあります。しかし、その分、取引条件を当事者間で自由に交渉できるというメリットがあります。
貯蓄・預金

企業型確定拠出年金で賢く老後資金準備

企業型確定拠出年金は、簡単に言うと会社員や公務員などが老後のために積み立てを行う年金制度です。毎月の給料から自分で決めた金額を積み立て、自分で選んだ運用方法で資金を増やしていくことができます。将来受け取る年金額は、運用成績によって変動します。従来の年金制度とは異なり、自分で運用方法を選択できることが大きな特徴です。預貯金のようなローリスク・ローリターンのものから、株式投資のようなハイリスク・ハイリターンのものまで、自分のリスク許容度に合わせて選ぶことができます。また、掛金は全額所得控除の対象となるため、節税効果も期待できます。将来のために、そして豊かな老後のために、企業型確定拠出年金を検討してみてはいかがでしょうか。