投資情報

企業の資金調達: 「直接金融」ってなんだ?

企業が事業を拡大したり、新しいプロジェクトを立ち上げたりするためには、資金が必要です。銀行からお金を借りるのも一つの方法ですが、株式や債券を発行して、投資家から直接資金を調達する方法もあります。これを「直接金融」と言います。 「直接金融」では、企業は投資家に対して、株式や債券という形で「証券」を発行します。株式は企業の ownership を一部取得できる権利、債券は企業にお金を貸したという証明書のようなものです。投資家はこれらの証券を購入することで、企業に資金を提供します。その見返りとして、株式の場合は配当金を受け取ったり、株価の上昇による売却益を得たりすることができます。債券の場合は、あらかじめ決められた利息を受け取ることができます。
投資情報

信託報酬だけじゃない?年金運用と固有報酬

投資信託を選ぶ際、コストとして「信託報酬」に注目が集まりがちです。しかし、実は運用コストには「信託報酬」以外にも「固有報酬」というものが存在します。固有報酬とは、売買手数料や事務処理委託手数料など、投資信託の運用に直接かかる費用のことを指します。 信託報酬は保有期間に応じて毎日発生し、運用成績に関わらず一定の料率が差し引かれます。一方、固有報酬は、銘柄の売買頻度や保管する資産によって変動するため、事前に正確な金額を把握することが難しいという特徴があります。 投資信託を選ぶ際には、目立つ信託報酬だけでなく、運用報告書などで固有報酬も確認することが大切です。特に、頻繁に売買を行うアクティブファンドは、インデックスファンドに比べて固有報酬が高くなる傾向があります。 投資は長期的な視点が重要です。目先の信託報酬の安さだけに捉われず、固有報酬も含めた運用コスト全体を把握することで、より効率的な資産運用を目指しましょう。
債券投資

債券先物取引入門: リスクとチャンス

債券先物取引とは、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、特定の債券を売買する契約を取引することです。株式先物などと同様に、現時点で将来の価格を決済する取引であるため、将来の価格変動リスクをヘッジしたり、価格変動を利用した売買益を狙ったりすることができます。
投資情報

投資用語「オファー」を解説!アスク・ビッドとの関係は?

「オファー」という言葉を投資の世界で見聞きしたことはありますか?一見、投資とは関係なさそうな単語ですが、実は重要な意味を持っています。 「オファー」とは、簡単に言えば「売り手の提示する価格」のことを指します。何か商品を売買する際、売る側はいくらで売るか値段を提示しますよね。これが「オファー」です。 投資の世界では、株式や債券、投資信託など、様々な金融商品が売買されていますが、これらの取引においても「オファー」は頻繁に登場します。
投資情報

日銀当座預金残高をわかりやすく解説

「日銀当座預金」とは、銀行などの金融機関が日本銀行に預けている預金のことを指します。私たちが普段銀行に預けている預金とは少し違います。イメージとしては、銀行がお金が必要になった時に、すぐに引き出せるように日本銀行に預けているお金、と考えてみましょう。
投資情報

許容乖離率15%の意味とは?

投資の世界でよく耳にする「許容乖離率」。これは、目標とする価格や数値から、どれくらいまでならズレを許容できるのかを示す指標です。例えば、目標株価を1,000円とした場合、許容乖離率を15%に設定すると、株価が850円~1,150円の範囲内であれば保有し続ける、という判断基準になります。 この許容乖離率、投資スタイルや銘柄のボラティリティによって、適切な設定値は異なってきます。今回は、許容乖離率15%を例に、その意味や設定の際の注意点について詳しく解説していきます。
債券投資

投資用語解説:債券等の個別取引与信額とは?

債券投資は、株式投資と比較してローリスクとされることが多いですが、決してリスクがないわけではありません。特に、発行体の財務状況が悪化した場合、債券の価格下落や元本毀損のリスクがあります。このリスクを管理するために、債券等の個別取引与信額を設定することは重要です。 個別取引与信額とは、特定の債券発行体に対して設定する投資可能額の上限のことです。この上限を設定することで、仮に特定の発行体の債券で損失が発生した場合でも、全体のポートフォリオへの影響を最小限に抑えることができます。 債券投資を行う際には、分散投資と並んで、個別取引与信額の設定によるリスク管理も重要な要素となります。自己の投資方針やリスク許容度を踏まえ、適切な投資判断を行うようにしましょう。
投資情報

出遅れ銘柄にチャンスはある?

株式投資の世界でよく耳にする「出遅れ銘柄」という言葉。魅力的な響きですが、一体どんな銘柄を指すのでしょうか? 「出遅れ感」を理解するには、まず市場全体の動きと個別銘柄の値動きを比較することが重要です。 例えば、日経平均株価が上昇傾向にあるにも関わらず、特定の銘柄だけが低い水準で推移している状態を想像してみてください。これがまさに「出遅れ感」です。 出遅れ感は、市場の注目度が低い、業績に対する評価が遅れているなど、様々な要因によって生まれます。重要なのは、なぜその銘柄に出遅れ感があるのかを見極めることです。
投資情報

投資の世界の「ダン」とは?取り消せないって本当?

- 投資用語「ダン」の意味とは 「ダン」とは、証券会社に株などの売買注文を出す際に、その注文内容を確認するために顧客が復唱することを指します。具体的には、顧客が電話で注文内容を伝え、証券会社の担当者がその内容を復唱し、顧客が「ダン」と発声することで注文が確定します。 「ダン」は、かつて証券取引所において、売買の成立を知らせる鐘の音「ダン」に由来すると言われています。現在では、取引システムの電子化が進み、実際に鐘が鳴らされることはありませんが、電話注文における確認の最終手段として「ダン」という言葉が今もなお残っているのです。
投資情報

投資用語解説:アウト・オブ・ザ・マネーとは?

「アウト・オブ・ザ・マネー」(Out of the money OTM)とは、オプション取引において、現時点では行使するメリットがない状態のことを指します。 オプション取引には、原資産を「買う権利」であるコールオプションと、「売る権利」であるプットオプションの2種類があります。 コールオプションの場合、「原資産の価格<権利行使価格」のとき、OTMとなります。 例えば、A社の株価が現在400円のときに、権利行使価格500円のコールオプションを買うとします。 この場合、権利行使価格の方が高いため、現時点で権利を行使しても利益は得られません。 一方、プットオプションの場合、「原資産の価格>権利行使価格」のときにOTMとなります。 例えば、A社の株価が現在400円のときに、権利行使価格300円のプットオプションを買うとします。 この場合、権利行使価格の方が安いため、現時点で権利を行使しても利益は得られません。 OTMのオプションは、権利行使の可能性が低いため、一般的にプレミアムが割安です。 そのため、大きな値動きを狙う投資家に利用されることがあります。
債券投資

投資の基礎知識: MBSとは?

- MBSとは何か?仕組みをわかりやすく解説 MBSとは、Mortgage Backed Securitiesの略で、日本語では「住宅ローン担保証券」と呼ばれます。簡単に言うと、住宅ローンをまとめて証券化したものです。 住宅ローンを組んで家を買う人が増えると、銀行などの金融機関はたくさんの住宅ローンを抱えることになります。MBSは、この住宅ローンをまとめて証券として発行することで、金融機関が資金を調達するための手段となります。 投資家である私たちにとってMBSは、比較的安全性の高い投資先として知られています。なぜなら、MBSは国が保証する住宅金融公庫の住宅ローンを元にしたものが多いからです。もちろん、元となる住宅ローンの金利や返済期間によってリスクやリターンは異なってきます。 MBSは、株式や債券などと比べて複雑な金融商品ですが、投資の選択肢の一つとして知っておくと良いでしょう。
投資情報

第三者割当増資とは?メリット・デメリットを解説

第三者割当増資とは、特定の第三者に対して新たに株式を発行し、その払込によって資金調達を行う方法です。 株式会社における資金調達といえば、銀行融資をイメージする方もいるかもしれません。しかし、資金調達の手段は借入だけではありません。株式を発行して資金調達を行う方法もあり、第三者割当増資はそのうちの一つです。
投資情報

投資の基礎知識: 投機的需要とは?

- 投機的需要資産としての貨幣 投資の世界において、「投機的需要」は重要なキーワードの一つです。これは、将来の価格上昇による利益を期待して、株式や債券、不動産といった資産に投資を行う需要のことを指します。 興味深いのは、この投機的需要の対象となる資産の一つに、「貨幣」 itselfが含まれることです。通常、私たちは日々の買い物やサービスの対価として貨幣を用いますが、投資の世界では、貨幣自体もまた投資対象となり得るのです。 では、なぜ人々は貨幣を「資産」として保有しようとするのでしょうか?それは、他の資産の価格が下落するリスクをヘッジするためです。例えば、株式市場が低迷し、保有する株式の価値が下落すると予想される場合、投資家たちはリスク回避のために、貨幣への投資、つまり「現金保有」を増やす傾向があります。 このように、投機的需要は、投資対象として捉えた貨幣の需要、すなわち「資産としての貨幣」への需要を含む概念であり、投資戦略を考える上で非常に重要な要素と言えるでしょう。
株式投資

有利発行を理解する:投資家へのメリットとは?

有利発行とは、既存の株主に対して、新たに株式を発行し取得する権利を付与する資金調達方法です。 多くの場合、市場価格よりも低い価格で新規株式を取得できるため、株主にとって魅力的な投資機会となります。
投資情報

意外と知らない?「具体的市場」入門

「漠然とビジネスを大きくしたいとは思っているけど、具体的にどこを目指せばいいか分からない…」そんな悩みをお持ちのあなたへ。ぜひ、「具体的市場」という考え方を知っていただきたいのです。「具体的市場」とは、その名の通り、ターゲットを具体的に絞り込んだ市場のこと。例えば、「20代女性向け」ではなく、「美容に関心の高い都内在住の20代後半会社員女性」のように、年齢、職業、居住地、興味関心などで細かくセグメントしていきます。 なぜ、具体的市場が重要なのでしょうか?それは、市場を絞り込むほど、顧客のニーズやウォンツを深く理解しやすくなるからです。顧客理解が深まれば、より効果的なマーケティング戦略を立案できるようになり、商品開発やサービス向上にも繋がります。結果として、顧客満足度が高まり、売上アップや企業の成長へと繋がるのです。
FX投資

FX初心者のためのロスカット入門

FX取引において「ロスカット」という言葉を耳にしたことはありますか? FX初心者の方は、この「ロスカット」について、なんとなく怖い、損失に繋がるイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、ロスカットは損失を拡大させないための、重要な安全装置なのです。 ロスカットとは、設定した一定の損失額に達した際に、自動的に取引を 청산するシステムのことです。 例えば、1ドル100円で1万ドル買ったと場合、損失が10万円に達したら自動的に決済するようロスカットを設定したとします。もし、その後ドル円が予想に反して下落し、1ドル90円になってしまった場合、損失は10万円に達し、ロスカットが実行されます。 このように、ロスカットは損失を限定し、口座残高を保護してくれる役割を果たします。FX取引を行う上で、ロスカットの仕組みを理解しておくことは非常に重要です。
投資情報

投資判断の鍵!「公的需要」を理解する

「公的需要」という言葉をご存知でしょうか? 投資の世界では、市場の動きを予測する上で欠かせない要素となります。公的需要とは、簡単に言えば「国や地方自治体による財やサービスの需要」のことです。 例えば、道路や橋などのインフラ整備、学校や病院などの公共施設建設、あるいは警察や消防などの公的サービス提供などが挙げられます。 これらは、民間企業ではなく、国や地方自治体が主体となって行うため、民間の需要とは異なる動きを見せることがあります。
投資情報

投資初心者向け:カバードワラントとは?

カバードワラントは、特定の株式をあらかじめ決められた価格(権利行使価格)で、 将来の特定の時期に買う権利を売買する金融商品です。 株式投資にオプション取引の要素を加えたもので、投資初心者には少し複雑に思えるかもしれません。しかし、基本的な仕組みを理解すれば、リスクを抑えつつリターンを狙うことができる魅力的な投資手法となります。
債券投資

投資初心者向け:債券の基礎知識

債券投資に興味はあるけれど、難しそうでなかなか手が出せない…と感じている方もいるかもしれません。そこで今回は、投資初心者の方に向けて、債券の基礎知識について解説していきます。 - 債券とは何か? 債券とは、国や地方公共団体、企業などが資金を調達するために発行する「借用書」のようなものです。投資家は債券を購入することで、発行体に資金を貸し付けます。そして、発行体は約束した期日に利息を支払い、満期日には元本を返済します。 債券は株式と並んで代表的な投資対象とされており、ローリスク・ローリターンな投資先として知られています。債券には、国が発行する国債、地方公共団体が発行する地方債、企業が発行する社債など、様々な種類があります。
投資情報

価格の伸縮性:投資の基礎知識

価格の伸縮性とは、ある商品の価格の変化に対して、その商品の需要量がどれくらい変化するかを示す指標です。簡単に言えば、価格の変化によって、人々がその商品を「買い続けるか、買わなくなるか」を表すものです。
投資情報

プラザ合意とは?歴史的円高の理由を解説

1980年代前半、世界経済は大きな課題を抱えていました。それは、アメリカの「双子の赤字」と呼ばれる問題です。これは、財政赤字と貿易赤字が同時に拡大している状態を指します。特に、貿易赤字の相手国として、日本と西ドイツの存在がクローズアップされていました。これらの国々は輸出によって経済成長を遂げていましたが、その一方でアメリカは巨額の貿易赤字を抱え、国内産業が打撃を受けていたのです。 この状況を打開するため、アメリカは自国通貨のドル安誘導を画策します。ドル安は輸出を促進し、貿易赤字の削減につながると考えたからです。そして、1985年9月、ニューヨークのプラザホテルに日米英仏西独の5か国蔵相・中央銀行総裁が集まり、為替市場における協調介入を実施することで合意しました。これが「プラザ合意」です。 つまり、プラザ合意はアメリカの貿易赤字縮小と、日本や西ドイツなどの経常黒字国の内需拡大によって、世界経済の不均衡を是正することを目的としていました。しかし、この合意は、後に日本経済に大きな影響を与えることになります。
投資情報

投資顧問業者とは?初心者向けに徹底解説!

投資と聞くと、自分自身で株や債券を選んで売買するイメージを持つかもしれません。しかし、投資の世界は奥深く、専門知識や経験が求められる場面も少なくありません。そこで活躍するのが「投資顧問業者」です。 投資顧問業者は、お客様の投資目標やリスク許容度などをヒアリングし、最適な投資戦略の提案やアドバイスを行います。さらに、実際に金融商品の売買注文を代わりに行ってくれる場合もあります。いわば、お客様の投資におけるパートナーと言えるでしょう。
不動産投資

オルタナ投資入門: 新時代の資産運用

近年、従来の株式や債券といった伝統的資産とは異なる投資先である「オルタナティブ投資」に注目が集まっています。オルタナティブ投資とは、ヘッジファンド、未公開株式、不動産、コモディティ、インフラストラクチャーなど、伝統的資産以外の投資対象を幅広く指す言葉です。 従来の資産クラスと比べて値動きの異なるオルタナティブ投資は、分散投資によるリスク抑制と、高いリターン獲得の可能性を投資家に提供します。また、世界経済の成長やインフレといった変化にも柔軟に対応できるため、長期的な資産形成において重要な役割を果たすと期待されています。
投資情報

投資初心者のための「罫線」入門

投資の世界では、様々なチャートや指標が使われていますが、その中でも「罫線」は、最も基本的なツールの1つです。「罫線」とは、ある一定期間における金融商品の価格の動きを線で結んだグラフのことを指します。 一見すると単純な線の動きに見えますが、そこには市場参加者の心理やトレンドが凝縮されており、分析次第で将来の価格変動を予測する手がかりを得ることができます。 この章では、投資初心者の方に向けて、「罫線」の基本的な見方から、主要な分析手法までをわかりやすく解説していきます。