投資情報

投資指標の基礎知識:名目GNPとは?

名目GNP(名目国民総生産)とは、ある一定期間内に国内で生産されたモノやサービスの合計額を、その時の市場価格で評価したものです。 国内総生産(GDP)と似ていますが、GNPは国内に住む国民が国内外で生み出した付加価値を合計している点が異なります。つまり、日本企業が海外で行った生産活動による所得なども含まれる一方、海外企業が日本国内で行った生産活動による所得は含まれません。名目GNPは、経済規模や成長率を測る指標として用いられますが、物価変動の影響を受けるため、実質GNPと比較して分析することが重要です。
投資情報

投資初心者のための「利食い」入門

投資の世界でよく耳にする「利食い」という言葉。なんとなく意味は分かっても、具体的に説明するとなると難しいと感じる方もいるかもしれません。「利食い」とは、保有している株や投資信託などの資産が値上がりした時に、それを売却して利益を確定させることを指します。例えば、1株1,000円の時に購入した株が、その後値上がりして1株1,500円になったとします。この時、1株を売却すれば500円の利益が得られます。これが「利食い」です。投資では、どれだけ値上がりした資産を持っていても、実際に売却して利益を確定させなければ、それは「含み益」と呼ばれる未実現の利益に過ぎません。 「利食い」は、この含み益を現実のものとするための重要な行為と言えるでしょう。
債券投資

投資初心者向け:外債とは?メリット・デメリットを解説

「外債」って聞いたことはあるけど、具体的にどんなものかよくわからない…という方もいるのではないでしょうか。外債とは、海外の企業や政府が発行する債券のことを指します。一方、国内債券は、日本の企業や政府が発行する債券です。つまり、発行体が海外か国内かが大きな違いと言えるでしょう。
投資情報

意外と知らない?『有価証券の募集』入門

「有価証券の募集」という言葉を聞いて、具体的にどのような行為を指すのか、はっきりと説明できるでしょうか? 実は、投資に関心のある方でも、この言葉の意味を正しく理解していないケースは少なくありません。「有価証券の募集」とは、会社が資金調達のために行う行為の一つです。具体的には、株式や債券などの有価証券を、不特定多数の投資家に買い取ってもらうことを指します。 例えば、ある企業が新しく事業を立ち上げるために多額の資金が必要になったとします。 この場合、銀行からお金を借りる方法もありますが、株式を発行して、市場の投資家に買って出資してもらうという方法もあります。 このように、不特定多数の投資家に対して、株式や債券を発行して資金を集める行為を「有価証券の募集」と呼びます。「有価証券の募集」と混同しやすい言葉に「有価証券の売出し」がありますが、これらは厳密には異なる意味を持ちます。 さらに、有価証券の募集には、法律で定められたルールや手続きが存在します。この章では、「有価証券の募集」の基礎知識について解説していきます。 投資初心者の方でも理解できるように、具体例を交えながら分かりやすく説明していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
投資情報

投資の基礎知識:公定歩合とは?

公定歩合とは、日本銀行(日銀)が金融機関(銀行など)にお金を貸し出す際の基準となる金利のことです。分かりやすく言うと、銀行もお金が足りなくなったら日銀からお金を借りるのですが、その際の金利が公定歩合というわけです。この金利が高くなると、銀行は日銀からお金を借りる際により多くの利息を支払わなければなりません。そのため、銀行は企業や個人にお金を貸す際の金利も引き上げることになります。逆に、公定歩合が低くなると、銀行は日銀からより低金利でお金を借りることができるため、企業や個人への貸出金利も引き下げることができます。
投資情報

投資の基礎知識:ディスパリティを理解する

「ディスパリティ」とは、簡単に言えば「差」や「不均衡」を意味する言葉です。投資の世界では、様々な場面でこの言葉が使われます。例えば、ある銘柄の株価と、その企業の本来の価値に差がある場合や、2つの異なる市場で、同じ商品に価格差が生じている場合などです。投資家は、このディスパリティを利用して利益を得ようとします。例えば、割安な銘柄を見つけて投資したり、価格差を利用してアービトラージと呼ばれる取引を行ったりします。次のセクションでは、具体的なディスパリティの例とその活用方法について詳しく解説していきます。
投資情報

侮蔑の経済用語「PIGS」とは?

「PIGS」という言葉が初めて使われたのは、1990年代後半のこととされています。当時、ユーロ導入を控えたヨーロッパでは、経済成長の著しい優等生と、財政赤字や政府債務の累積が深刻な問題となっていた国々との間で、経済状況に大きな差が生じていました。この状況下で、経済的に不安視されていたポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペインの4カ国を指す言葉として、「PIGS」という言葉が用いられるようになったのです。これらの国々は、共通して経済構造の脆弱性や、政治の不安定さを抱えており、投資家や経済アナリストの間で、その経済状況への懸念が広がっていたのです。
投資情報

投資の基礎知識:アダム・スミスとは?

アダム・スミスは、18世紀スコットランドの哲学者、経済学者であり、「近代経済学の父」と称されています。1723年にスコットランドのカーコーディで生まれ、グラスゴー大学やオックスフォード大学で道徳哲学などを学びました。その後、グラスゴー大学で道徳哲学の教授となり、1776年に彼の代表作である『国富論』を出版しました。この著書は経済学の古典として知られており、自由競争や分業の重要性、そして「見えざる手」など、現代経済学の基礎となる概念が数多く提唱されています。スミスは経済学だけでなく、倫理学、法学、歴史学など幅広い分野に精通しており、彼の思想は経済学を超えて、社会思想や政治思想にも大きな影響を与えました。
投資情報

企業分析で未来を掴む!ボトムアップ投資

ボトムアップ・アプローチとは、個別企業の分析に焦点を当てて投資先を選定する手法です。マクロ経済の動向や業界全体の分析を重視するトップダウン・アプローチとは対照的な投資戦略として知られています。ボトムアップ・アプローチでは、企業の財務状況、収益性、成長性、競争優位性などを分析し、内在的な価値を見極めることに重点を置きます。そして、市場において undervalue、つまり「割安」と判断された企業の株式に投資を行います。 このアプローチは、市場全体の動向に左右されにくいというメリットがあります。なぜなら、たとえ市場全体が低迷していても、将来性のある企業であれば成長を続け、株価の上昇も見込めるからです。企業分析に必要な知識や情報収集の労力は必要となりますが、その分析力が、未来を見据えた投資成果に繋がっていくと言えるでしょう。
投資情報

「BUY ON DIPS」と「SELL ON RALLIES」で投資戦略

「BUY ON DIPS」とは、日本語で「押し目買い」と訳される投資戦略です。株価が上昇トレンドにある中で、一時的に下落したタイミングで購入することを指します。この戦略は、目先の悪材料に反応して株価が下落した際に、割安な価格で優良な銘柄を手に入れることを狙いとしています。
投資情報

ほったらかし投資?ターゲット・イヤー・ファンドとは

ターゲット・イヤー・ファンドとは、投資初心者の方や、資産運用に時間をかけられない方などに向けた投資信託です。あらかじめ決められた目標時期(ターゲット・イヤー)に向けて、ファンドマネージャーと呼ばれる専門家が、投資家の代わりに、株式や債券などの資産配分を自動で調整してくれるため、手間をかけずに投資を行うことができます。そのため、「ほったらかし投資」とも呼ばれています。
投資情報

顧客分別金信託: あなたのお金を守る仕組み

顧客分別金信託とは、金融機関が顧客から預かっている資産を、金融機関自身の財産と分けて管理する仕組みのことです。この仕組みがあることで、万が一金融機関が破綻した場合でも、顧客の預けた資産は守られ、返還される可能性が高まります。顧客から預かった資産は信託銀行などの信託会社に預けられ、金融機関の経営状態が悪化した場合でも、債権者からの請求の対象外となります。そのため、顧客は安心して資産を預けることができます。
投資情報

投資の基礎知識: リスクモデルを理解する

投資の世界では、リスクとは「投資元本を割り込み、損失が出る可能性」のことを指します。そして、リスクモデルとは、ある投資がどれくらいのリスクを持っているかを分析し、数値化したものです。株式投資や不動産投資など、あらゆる投資にはリスクがつきものですが、そのリスクの大きさを事前に把握しておくことは、安全かつ効果的に資産運用を行う上で非常に重要です。リスクモデルを用いることで、投資家はそれぞれの投資対象が持つリスクとリターンの関係性をより深く理解し、自身のリスク許容度に合った投資判断を下せるようになります。
FX投資

TTS入門:外貨投資の基礎知識

外貨投資を始めるにあたって、まず理解しておきたいのが「TTS」と「TTB」です。 TTSは「Telegraphic Transfer Selling rate」の略称で、銀行が顧客に外貨を売る際の交換レートを指します。つまり、私たちが日本円を米ドルなどに換金する場合に適用されるレートです。 一方、TTBは「Telegraphic Transfer Buying rate」の略称で、銀行が顧客から外貨を買う際の交換レートです。TTSとTTBのレート差は銀行の利益となります。このレート差は「スプレッド」と呼ばれ、銀行や通貨ペアによって異なります。一般的に、TTSの方がTTBよりも高いレート設定となっています。
投資情報

投資の世界の「開放体系」を理解する

「開放体系」。聞き慣れない言葉かもしれません。私たちの身の回りで起こる現象には、実はこの「開放体系」と「閉鎖体系」の二つが存在します。簡単に説明すると、「閉鎖体系」は外部からの影響を受けない閉じられたシステム。例えば、密閉された箱の中の温度変化は、その箱の中だけで完結します。これが閉鎖体系です。一方、「開放体系」は外部からの影響を常に受けるシステムです。私たちの日常生活、そして投資の世界は、まさにこの開放体系と言えます。投資は、世界経済の動向、企業の業績、投資家心理など、様々な外部要因によって常に変化するからです。
投資情報

投資の基本!市場経済体制の仕組みを解説

- 市場経済体制とは?市場経済体制とは、一言で言えば「需要と供給」によって価格が決まる経済システムのことです。モノやサービスをどれだけの人が欲しいか(需要)と、どれだけ供給できるか(供給)のバランスによって、価格が自由に決定されます。例えば、人気の新作ゲーム機などは、発売当初は供給量が少ないため価格が高騰しますが、生産が追いついて供給量が増えると価格は落ち着いていきます。市場経済体制の特徴は、政府の介入が少なく、企業や個人が自由に経済活動を行うことができる点です。企業は、消費者が求めるモノやサービスを自由に提供し、利益を追求します。一方で、市場メカニズムがうまく働かない場合もあります。例えば、環境問題のように、市場では適切な価格がつかない場合があります。このような場合には、政府が介入して問題解決を図ることもあります。
投資情報

投資用語「GTC注文」徹底解説!

「GTC注文」とは、投資の世界で使われる注文方法の一種です。「Good Till Cancelled」の略で、日本語では「取消注文まで有効注文」と訳されます。つまり、投資家が注文を取り消すまで、または約定するまで有効な注文のことを指します。
FX投資

FX用語「マイン」解説!初心者向けに取引例も紹介

FX取引の世界で使われる専門用語の一つに「マイン」があります。インターバンク市場において、「マイン」とは、提示されているレートで、顧客が取引を希望する際に使われる言葉です。例えば、銀行などの金融機関が提示するドル円のレートが「1ドル=140円」で、あなたがそのレートで円を売ってドルを買いたい場合に、「140円でマイン」と伝えることで、取引が成立します。「マイン」は、顧客側から見て、提示されたレートで売買注文を出すことを意味し、スピーディーな取引が必要とされるインターバンク市場において、重要な役割を果たしています。
投資情報

投資初心者のための完全失業率入門

完全失業率とは、文字通り完全に仕事を探している状態にある人々の割合を示したものです。具体的には、仕事を探しているにも関わらず、一定期間内に仕事が見つかっていない状態を指します。この割合は、景気動向を把握する上で非常に重要な経済指標の一つとされています。完全失業率は、厚生労働省が毎月発表する「労働力調査」という統計データから算出されます。この指標を見ることで、現在の景気が良いのか悪いのか、そして今後どうなるのかをある程度予測することができます。
株式投資

「ザラ場」って?投資初心者向けに解説

「ザラ場」とは、株式市場が開いている時間帯のこと。平日は午前9時から11時30分までを「前場」、12時30分から午後3時までを「後場」と呼び、合わせてザラ場と呼びます。たとえば、「ザラ場中は忙しくて株価をチェックできない」という風に使われます。株式投資では、このザラ場時間帯に株の売買が行われます。つまり、私たち個人投資家が株の売買注文を出せるのは、このザラ場の間だけということになります。ちなみに、土日・祝日や年末年始はお休みです。
FX投資

今すぐ取引!投資の基礎用語「直物相場」とは?

投資の世界で頻繁に登場する「直物相場」。これは、簡単に言えば「今、この瞬間」での取引価格のことを指します。例えば、あなたが両替所でドルを円に交換する場合、その時の交換レートが「直物相場」になります。つまり、「直物相場」は、リアルタイムに変動する「生の価格」と言えるでしょう。株式投資やFX取引など、投資の世界ではこの「直物相場」を基準に売買が行われます。刻一刻と変化する「直物相場」を理解することは、投資で成功するための第一歩と言えるでしょう。
株式投資

初心者向け!有償増資で企業分析

企業が成長していくためには、新しい設備投資や事業拡大などにお金が必要になります。その資金調達方法の一つに「増資」があります。増資には大きく分けて「有償増資」と「無償増資」の2種類がありますが、今回は「有償増資」に焦点を当てて解説していきます。
債券投資

債券投資の基礎: 償還差益とは?

債券投資では、利息収入以外にも利益を得る方法があります。その一つが「償還差益」です。 償還差益とは、簡単に言うと、満期前に債券を売却したり、満期が到来して債券を償還された際に、購入価格よりも高い価格で手放すことで得られる利益のことを指します。例えば、1万円で購入した債券を1万500円で売却できれば、500円の償還差益が発生することになります。
FX投資

投資の基本!基準相場とは?

投資の世界で頻繁に耳にする「基準相場」。一体それは何なのでしょうか?簡単に言うと、過去のデータや市場の動向を分析して算出された、ある銘柄の「適正価格」のことを指します。しかし、これはあくまでも理論上の価格であり、実際の市場価格と常に一致するわけではありません。重要なのは、基準相場を一つの目安として、現在の市場価格が割高なのか割安なのかを判断材料にすることです。