投資情報

投資用語解説:投機的動機とは?

- 投機的動機資産としての貨幣「投機的動機」とは、将来の価格変動による利益を狙って投資を行う心理のことを指します。簡単に言えば、「安く買って高く売る」ことで利益を得ようとする心理です。この投機的動機は、貨幣に対しても働きます。通常、私たちは日々の買い物などで貨幣を使用しますが、投資の対象として貨幣を保有する場合、それは将来の貨幣価値の変動を見据えていると言えます。例えば、インフレ懸念が高まっている状況を考えてみましょう。インフレとは、物価が上昇し、相対的に貨幣価値が下落する経済現象です。このとき、「インフレで貨幣価値が下がる前に、株式や不動産など値上がりが見込める資産に投資しよう」と考える人が増えます。これが、貨幣を資産として捉えた投機的動機の一例です。
投資情報

投資初心者向け:キャピタル・ロスを理解する

投資の世界では、必ず利益が出るわけではありません。むしろ、損失が出る可能性も常に考えなければなりません。この損失の一つに「キャピタル・ロス」があります。 キャピタル・ロスとは、購入した資産を売却した際に、購入時よりも価格が下落し、その差額によって損失が発生することを指します。例えば、1株1,000円の株を100株購入したとします。その後、株価が下落し、1株800円のタイミングで売却した場合、(1,000円-800円)×100株=20,000円のキャピタル・ロスが発生します。投資初心者の方は、キャピタル・ロスが発生する可能性を理解し、リスクを踏まえた上で投資判断を行うようにしましょう。
投資情報

デイトレードで利益を狙え!基礎知識と注意点

デイトレードとは、その名の通り「日計り取引」のことを指します。株式やFXなどの金融商品を、1日のうちに売買して利益を狙う取引スタイルです。例えば、朝に株を買って、昼に売却して利益確定したり、為替レートの変動を予測して、数分から数時間の間に売買を繰り返したりします。デイトレードの魅力は、短期で結果が出ること、そして overnight によるリスクを負わないことが挙げられます。ポジションを翌日に持ち越さないので、保有中に市場が急変動するリスクを回避できる点が大きなメリットと言えるでしょう。
債券投資

国債の発行日前取引(WI取引)とは?

国債の発行日前取引(WI取引)とは、発行されることが決定している国債を、発行日前に売買する取引のことです。通常、国債は発行日に購入するのが一般的ですが、WI取引では発行前にあらかじめ取引が行われます。この取引では、投資家は発行日まで待たずに国債の売買が可能となり、発行体(国や地方公共団体)は発行前に投資家の需要を把握できるというメリットがあります。
投資情報

投資指標DDIで景気動向を読み解く

景気の動向を予測することは、企業の経営戦略を立てる上でも、個人の資産運用を行う上でも非常に重要です。経済指標は数多くありますが、その中でも注目されている指標の一つにDDIがあります。DDIは、「Direction of Daily Indicator」の略称で、日本語では「日経平均株価予測DI」と呼ばれています。これは、東京証券取引所に上場している企業の株価動向を予測する「日経平均株価」について、今後3ヶ月間の上昇・下落を予想する専門家の意見を集約し、その方向感と強さを数値化した指標です。つまり、多くの専門家が今後3ヶ月間の株式市場をどのように見込んでいるのかを、このDDIを通して知ることができるのです。
株式投資

株主優待入門:お得に投資を始めよう

株主優待とは、企業が自社の株を保有する株主に対して、感謝の気持ちを示すために贈られる特典のことです。株主になると、保有株数や保有期間に応じて、商品券や割引券、自社製品、食事券など、様々な優待を受けることができます。投資で利益を狙うだけでなく、こうした優待を受けることも、株式投資の魅力の一つと言えるでしょう。
債券投資

市場性証券入門:投資で知っておくべきこと

市場性証券とは、株式や債券のように、金融市場で自由に売買できる証券のことを指します。簡単に言うと、必要な時にすぐに現金化できる金融商品のことです。市場性証券には、株式、債券の他に、投資信託やETF(上場投資信託)など、様々な種類があります。それぞれリスクやリターンが異なるため、投資をする際には、自分の投資目的やリスク許容度に合った証券を選ぶことが大切です。
投資情報

掛金シェアとは?投資初心者向けに解説

掛金シェアとは、複数人で共同でお金を出し合い、その資金で投資を行う仕組みのことです。少額から始められることや、リスク分散できることが大きなメリットです。具体的には、友人や家族、同僚などとグループを作り、毎月一定額を出し合います。そして、集まったお金を投資信託や株式、不動産などに投資します。投資で得られた利益や分配金は、あらかじめ決めたルールに従って分配されます。もちろん、投資である以上、損失が出る可能性もゼロではありません。しかし、複数人でリスクを分かち合うことで、仮に損失が出た場合でも、1人で抱え込むよりもダメージを減らすことができます。
債券投資

債券の条件付売買取引をわかりやすく解説

債券の条件付売買取引とは、将来のある時点において、あらかじめ定められた条件に基づいて債券を売買する契約のことです。通常の売買とは異なり、売買の実行が将来の市場環境や特定の条件に左右される点が特徴です。例えば、将来の金利水準がある一定の条件を満たした場合にのみ、債券の売買が行われるといったケースが考えられます。
投資情報

市場に逆行?個別株の『独歩安』を解説

「独歩安」とは、全体としては上昇傾向にある市場の中で、特定の銘柄だけが価格を下げ続ける現象を指します。多くの銘柄が値上がりする中で、取り残されるように下落していくため、投資家にとっては注意が必要な現象と言えるでしょう。
債券投資

CLO投資:知っておきたい基礎知識

- CLOとは?仕組みをわかりやすく解説CLOとは、「Collateralized Loan Obligation」の略称で、日本語では「ローン担保証券」と訳されます。 企業への貸出債権をまとめて証券化し、投資家に販売する金融商品です。もう少し具体的に説明すると、銀行などの金融機関が企業に融資を行う際、その融資債権をまとめてCLOを組成する主体であるSPV(特別目的会社)に譲渡します。そして、SPVは集めた融資債権を担保に、リスクとリターンの異なる複数のクラスの債券を発行し、投資家に販売します。CLOは、高い利回りを期待できる一方、投資元本が保証されているわけではなく、元本割れの可能性もある点は理解しておく必要があります。
債券投資

国内CPで始める投資: 優良企業を支える手軽な一歩

「CP」とは、Commercial Paperの略称で、日本語では「短期社債」と呼ばれています。 企業が資金調達のために発行する債券の一種ですが、発行期間が1年未満と短期間なのが特徴です。国内CPとは、日本の企業が発行するCPのことを指します。一般的に、債券は株式よりもリスクが低い投資先とされています。中でもCPは、高い信用力を持つ大企業が発行元となることが多く、比較的安全性が高いため、投資初心者の方でも始めやすい投資と言えるでしょう。
債券投資

マネタイゼーション:投資における意味とは?

「マネタイゼーション(Monetization)」とは、一般的に「収益化」と訳され、何らかの資産やサービスから収益を生み出すことを意味します。投資の世界においては、保有している資産を売却したり、運用して利益を得たりすることを指します。例えば、株式投資であれば、購入した株式を売却して利益を得たり、配当金を受け取ったりすることでマネタイズできます。
投資情報

投資に影響?「一般化ウィーナー過程」解説

- 1. ウィーナー過程とは?ランダムウォークを解説投資の世界でよく耳にする「ランダムウォーク」。これは、株価や為替などの金融商品の値動きがランダムで予測不可能であるという考え方です。そして、このランダムウォークを数学的に表現したものが「ウィーナー過程」なのです。簡単に例えてみましょう。公園にいる犬を想像してみてください。この犬は気まぐれで、次の瞬間どちらに動き出すか全く予測できません。一秒後は右にダッシュするかもしれないし、左にふらふら歩くかもしれません。もしかしたら、その場に座り込むことだってあるでしょう。この犬の動きこそ、ランダムウォークの一例です。そして、ウィーナー過程は、この犬の動きを時間経過とともに数学的に表現したものと言えるでしょう。つまり、ウィーナー過程はランダムな動きを数学的に捉え、分析するためのツールと言えるのです。
投資情報

初心者向け:BA(銀行引受手形)とは?

BA(銀行引受手形)は、企業間の信用取引を円滑にするための決済手段の一つです。買い手は、商品やサービスの受け取り後、すぐに現金で支払う代わりに、将来の一定日に支払うことを約束した手形を発行します。この時、銀行が手形に「引受」という保証を与えることで、手形の信用力を高めているのが特徴です。つまり、万が一、手形発行者の支払いが滞っても、銀行が代わりに支払うため、受け取る側は安心して取引を進めることができます。
投資情報

年金運用と受託者責任: ガイドライン解説

年金基金の運用において、重要な役割を担う「受託者責任」。その原則や内容を明確化し、加入者や受益者を含む関係者全体の理解と信頼を深めるために策定されたのが「受託者責任ガイドライン」です。このガイドラインは、年金基金のガバナンス強化、そして、より安定した年金給付の実現を目指す上で、運用機関や年金基金運営者にとって必携の指針と言えるでしょう。
投資情報

為替介入とは?日銀の「平衡操作」を解説

世界経済の巨大な歯車ともいえる為替市場。日々変動する為替レートは、貿易や投資など、私たちの生活にも大きな影響を与えています。そして、この為替市場の動きを左右する力の一つが、「為替介入」です。為替介入とは、中央銀行が自国通貨の価値を調整するために行う市場操作のこと。まるで「見えない手」が為替相場を操っているかのようです。具体的には、中央銀行が市場で自国通貨や外貨を売買することで為替レートを意図的に変動させます。例えば、円高を抑制したい場合は市場に円を売ってドルを買うことで円安に誘導します。逆に、円安を抑制したい場合は市場でドルを売って円を買うことで円高に誘導します。為替介入は、その規模やタイミング、公表の有無などによって市場に与えるインパクトが大きく異なります。そのため、各国の中央銀行は、市場の状況を慎重に見極めながら、為替介入の実施を判断しています。
投資情報

投資の「代理事務業務」とは?その役割を解説

- 投資における代理事務業務の基礎知識投資の世界では、投資家、運用会社、証券保管機関など、様々な関係者が存在し、複雑な取引や業務が発生します。これらの業務を効率的かつ正確に行うために、「代理事務業務」を専門に行う会社が存在します。代理事務業務は、投資家や運用会社に代わって、有価証券の管理、取引の処理、報告書の作成など、幅広い業務を担います。具体的には、以下のような業務が含まれます。* 顧客からの注文受付や執行* 銘柄や数量の管理* 決済業務* 運用報告書の作成* 法令に基づく報告書の作成これらの業務を代行することで、投資家や運用会社は、本来の業務に集中することができます。また、専門性の高い業務をアウトソーシングすることで、業務の効率化やコスト削減にも繋がります。代理事務業務は、投資の世界を支える重要な役割を担っていると言えるでしょう。
投資情報

定額方式とは?退職金への影響を解説

定額方式とは、勤続年数や年齢に関わらず、あらかじめ決まった金額を退職金として受け取れる制度です。毎月の給与に上乗せする形で積み立てていくのではなく、会社側が独自に退職金の原資を準備します。そのため、従業員側が退職金の計算式などを意識する必要はありません。例えば、勤続10年以上の従業員に一律300万円、20年以上で500万円といったように、会社が独自に金額を設定します。わかりやすく、計算が容易である点がメリットと言えるでしょう。
債券投資

分離利息振替国債とは?仕組みとメリットを解説

分離利息振替国債は、利子の支払いと元本の償還が別々に行われる国債のことを指します。通常の債券は満期が到来すると元本と利子がまとめて支払われますが、分離利息振替国債の場合、投資期間中に定期的に利息を受け取り、満期時には元本のみが償還されます。この国債は、発行時に利息と元本の部分が分離され、それぞれ別の証券として取引されます。利息部分は「利札」、元本部分は「ストリップス債」と呼ばれ、投資家は自分のニーズに合わせて、どちらか一方、あるいは両方を自由に売買することができます。
債券投資

デフォルトリスクを理解する

デフォルトリスクとは、お金を貸した相手が約束通りにお金を返済してくれなくなるリスクのことです。簡単に言うと、「貸し倒れリスク」とも言えます。例えば、あなたが友人に1万円貸したとします。友人は「来月返す」と言っていましたが、来月になっても、その後もお金を返してくれません。このような場合、あなたが抱えているリスクがデフォルトリスクです。デフォルトリスクは、個人間のお金の貸し借りだけでなく、企業や国に対してお金を貸す場合にも存在します。企業が倒産したり、国が財政破綻したりすれば、お金を貸した側は、お金を回収できなくなる可能性があります。
投資情報

投資用語解説: トランジッション・マネジメントとは

「トランジッション」は移行、「マネジメント」は管理を意味し、トランジッション・マネジメントとは、ある状態から別の状態へ移行することを管理することを指します。投資の世界では、企業が収益を上げながら、地球環境や社会に配慮した持続可能なビジネスモデルへと転換していくことを支援する投資を意味します。例えば、化石燃料に依存した事業から再生可能エネルギー事業への転換などが挙げられます。従来の投資は、財務情報のみを重視する傾向にありましたが、トランジッション・マネジメントは、環境・社会・ガバナンス(ESG)要素も考慮し、長期的な視点で企業の成長を促すことを目指します。
株式投資

制度信用取引入門:仕組みとメリット・デメリット

制度信用取引とは、証券会社から資金や株を借りて売買を行う取引のことです。 通常の株式売買とは異なり、レバレッジをかけることで、少ない自己資金で大きな利益を狙うことができます。 例えば、100万円の資金で2倍のレバレッジをかけた場合、200万円分の株式売買が可能になります。 制度信用取引は、「買い」の場合を「信用買い」、「売り」の場合を「信用売り」と呼びます。 信用買いは、将来の株価上昇を見込んで証券会社から資金を借りて株を購入し、値上がりした際に売却して利益を狙う取引です。一方、信用売りは、将来の株価下落を見込んで証券会社から株を借りて売却し、値下がりした際に買い戻して利益を狙う取引です。
組織・団体

EECとは?投資とのかかわりを解説

EECとは、Eastern Economic Corridorの略称で、タイが国家戦略として進めている経済特区のことです。タイ東部に位置し、チョンブリ県、ラヨーン県、チャチュンサオ県の3県を跨ぐ広大なエリアを対象としています。EECは、1961年に制定された投資促進法に基づき、当初は「東部臨海開発計画」としてスタートしました。当時のタイは農業国から工業国への転換期にあり、外資導入による工業化促進を目的としていました。その後、時代と共にその役割を変化させながら発展を続け、2016年に制定された「東部経済回廊法」により、現在のEECという形に生まれ変わりました。現在のEECは、単なる工業団地ではなく、高度な技術とイノベーションを駆使した、持続可能な経済成長を実現するための戦略的な経済特区と位置付けられています。タイ政府は、EECを東南アジアの経済の中心地、そして世界の経済活動における重要な拠点とすることを目指しています。