投資情報

投資初心者のための「利食い」入門

投資の世界でよく耳にする「利食い」という言葉。なんとなく意味は分かっても、具体的に説明するとなると難しいと感じる方もいるかもしれません。「利食い」とは、保有している株や投資信託などの資産が値上がりした時に、それを売却して利益を確定させることを指します。例えば、1株1,000円の時に購入した株が、その後値上がりして1株1,500円になったとします。この時、1株を売却すれば500円の利益が得られます。これが「利食い」です。投資では、どれだけ値上がりした資産を持っていても、実際に売却して利益を確定させなければ、それは「含み益」と呼ばれる未実現の利益に過ぎません。 「利食い」は、この含み益を現実のものとするための重要な行為と言えるでしょう。
投資情報

もう過去の通貨?投資用語「エキュー」を解説

エキュー(ECU)とは、European Currency Unitの略称で、日本語では「欧州通貨単位」と訳されます。1979年から1998年まで、ヨーロッパ諸国間における通貨統合を目指したヨーロッパ通貨制度(EMS)において、基準となる通貨バスケットとして使用されていました。為替相場メカニズム(ERM)の中心的な役割を担い、参加国の通貨はECUを中心とした一定の変動幅内で固定されていました。ECUは、複数の通貨の価値を加重平均して算出されていました。具体的には、当時のヨーロッパ経済共同体(EEC)加盟国の通貨が、それぞれの国の経済規模に応じて決められた比率で組み合わされていました。しかし、ECU自体は単独の通貨として発行されておらず、紙幣や硬貨は存在しませんでした。あくまでも、ヨーロッパ通貨制度における決済や公定歩合の基準として使用される、いわば「仮想的な通貨」でした。1999年にユーロが導入されたことにより、ECUはその役割を終え、歴史の舞台から姿を消しました。ユーロへの移行は、ECUの役割を継承し、より統合されたヨーロッパ経済の実現を目指したものでした。
株式投資

投資初心者のための「配当」入門

- 配当とは?仕組みをわかりやすく解説投資初心者にとって、配当という言葉は魅力的ながらも、少し複雑に感じるかもしれません。しかし、仕組み自体はシンプルなので、安心してください。企業は、事業で得た利益の一部を、株主に対してお金や株の形で還元することがあります。これが「配当」です。例えるなら、企業は大きなパイを焼いているようなもので、そのパイの一部を、パイのレシピ(株)を持っている人(株主)に分け与えているイメージです。配当を受け取るためには、その企業の株を保有している必要があります。そして、いつ、どのくらいの配当がもらえるかは、企業によって異なります。配当は、投資における楽しみの一つと言えるでしょう。しかし、配当だけを目的に投資するのは危険です。この入門編では、配当の基本的な仕組みから注意点まで、わかりやすく解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
投資情報

投資の基礎!ポートフォリオって何?

投資の世界でよく耳にする「ポートフォリオ」。一言でいうと、これはあなたが保有する金融資産の組み合わせのことです。例えば、株式や債券、投資信託など、様々な金融商品を組み合わせて、あなただけの「資産のポートフォリオ」を構築していきます。
投資情報

年金運用に影響大!基準死亡率とは?

近年、老後資金や年金に関する話題が増えてきていますね。将来に備えて、今から準備を始めようと考えている方も多いのではないでしょうか?今回は、年金運用と深く関わる「基準死亡率」について解説していきます。基準死亡率とは、簡単に言うと、ある年齢の人が、あとどれくらい生きられるのかを統計的に表したものです。将来、年金を受け取る人が、平均で何歳まで生きるのかを予測するために使われます。この基準死亡率は、年金制度の設計や、保険料の算定において重要な役割を担っています。例えば、基準死亡率が高い場合は、平均寿命が短いことを意味するため、年金を受け取る期間が短くなり、必要な積立金の総額も少なくなると考えられます。逆に、基準死亡率が低い場合は、長生きする人が増えることを意味するため、年金を受け取る期間が長くなり、必要な積立金の総額も多くなると考えられます。
投資情報

J-IRISSとは?投資家必見の内部者情報

J-IRISS(ジェイ・アイリス)は、金融商品取引法に基づき、証券取引等監視委員会が運営する内部者登録管理システムです。上場企業などが、会社関係者によるインサイダー取引を防止するために、内部者情報を管理・記録するシステムとして利用されています。具体的には、企業が役職員の証券取引状況や内部情報の取得状況などをJ-IRISSに登録し、監視委員会がその情報を監視することで、インサイダー取引の未然防止を図っています。
投資情報

企業年金加入者必見!事務費掛金って何?

企業年金は、将来受け取る年金のために、毎月の給料から掛金を積み立てていく大切な制度です。しかし、積み立てた掛金の全てが、将来の年金原資になるわけではないことをご存知でしょうか?実は、年金の運営や管理には、事務費掛金と呼ばれる費用が発生するのです。この事務費掛金は、加入者一人ひとりの年金記録の管理や、年金資産の運用、給付の支払いなど、様々な業務を支えるために必要不可欠なものです。具体的には、記録システムの維持費や、運用会社の報酬、事務処理を行う人件費などに充てられます。つまり、事務費掛金とは、加入者の将来のための年金を、安全かつ確実な方法で運用し、将来にわたって給付していくための、いわば「運営管理費」と言えるでしょう。
投資情報

インサイダー取引:その違法性とリスク

インサイダー取引とは、証券取引において、一般に公開されていない重要な情報(重要事実)を知っている者が、その情報を利用して株式等の売買を行い、利益を得たり、損失を回避したりする行為を指します。具体的には、企業の合併や業績発表など、株価に大きな影響を与える可能性のある情報を事前に知り、その情報が公開される前に自社株を取引する行為が挙げられます。この行為は、情報を持たない一般投資家との公平性を欠き、市場の信頼を損なうため、金融商品取引法で厳しく禁止されています。
株式投資

知って得する!国内店頭取引の基礎知識

国内店頭取引とは、証券会社などの金融機関を通して、投資家と証券会社が直接、株式や債券などの金融商品を売買することを指します。証券取引所を経由しない取引のため、「相対取引」とも呼ばれます。具体的には、投資家が証券会社に電話やインターネットを通じて注文を出すと、証券会社はその注文に応じた価格で自己保有の金融商品を売却したり、逆に投資家から金融商品を買い取ったりします。国内店頭取引では、取引所取引とは異なり、取引価格や取引数量などの条件を取引当事者間で自由に交渉できるというメリットがあります。一方、証券取引所のような公的な市場を通さないため、価格の透明性が低く、取引相手となる証券会社の信用リスクが伴うという側面もあります。
投資情報

投資チャンス到来?景気回復期の読み解き方

景気回復期とは、景気サイクルの中で、景気の谷を経て経済活動が拡大し、成長に向かう期間を指します。一般的に、経済指標の改善、企業収益の増加、雇用状況の改善などが観察されます。景気回復期の特徴としては、消費や投資活動が活発化することが挙げられます。人々の将来に対する楽観が広がり、支出意欲が高まることで、個人消費が拡大します。また、企業は需要の増加を見込み、設備投資や新規雇用に積極的になるため、経済全体の成長を促進します。さらに、金利が上昇傾向を示すことも特徴の一つです。中央銀行は、過熱する景気を抑制するために金融政策を引き締め、金利を引き上げる傾向があります。景気回復期は、投資家にとって新たな収益機会をもたらす可能性を秘めています。成長産業や企業に投資することで、大きなリターンを得られる可能性があります。ただし、景気回復のペースや持続期間は予測が難しく、常にリスクと隣り合わせであることを忘れてはなりません。
貯蓄・預金

将来のために!財形貯蓄制度を徹底解説

財形貯蓄制度とは、会社員や公務員が利用できるお得な貯蓄制度です。毎月の給料から天引きで積み立てを行い、税金面で優遇を受けられるのが大きなメリットです。将来のマイホーム購入や結婚資金、教育資金など、大きな夢を叶えるための準備として、多くの人々に利用されています。
投資情報

セレクトファンドで投資戦略をカスタマイズ!

セレクトファンドとは、複数の投資信託の中から、自分の投資目標やリスク許容度に合わせて自由に商品を選んで組み合わせることができる投資信託です。まるでレストランで自分の好きな料理を選んでコースメニューを作るように、投資先を自分で選択できることから「テーマ型ファンド」や「アラカルトファンド」と呼ばれることもあります。一般的な投資信託は、ファンドマネージャーと呼ばれる専門家が、あらかじめ決められた投資方針に基づいて銘柄選択や売買を行いますが、セレクトファンドでは、投資家自身が自分の投資方針に基づいて、投資するファンドを選択します。例えば、成長性の高い新興国の株式に投資したい場合は、新興国株式ファンドを選択したり、値動きの少ない債券に投資したい場合は、債券ファンドを選択したりすることができます。また、複数のファンドを組み合わせることで、リスク分散を図りながら、より自分好みのポートフォリオを構築することも可能です。
投資情報

輸出関税とは?投資に与える影響を解説

輸出関税とは、ある国から別の国へ商品やサービスを輸出する際に、輸出国政府によって課される税金のことです。国内産業の保護や資源の確保、あるいは国際的な取引条件の調整などを目的として導入されます。輸出関税は、通常、輸出される商品の価値に対して一定の割合で課税される「従価税」または、輸出される商品の数量に対して一定の金額を課税する「従量税」のいずれかの形式をとります。輸出関税が課されることで、輸出企業はコスト増加に直面し、その結果、輸出価格の上昇や輸出量の減少につながることがあります。
株式投資

委託募集:投資初心者向け解説

「委託募集」って、投資の世界ではよく聞く言葉だけど、一体どんな仕組みなんだろう?難しそうな言葉だけど、実はシンプルで、私たちにも身近なものなんだ。簡単に言うと、誰かに何かを頼んで、代わりにやってもらうことを言います。例えば、忙しいあなたが、引っ越し業者に荷造りや運搬を依頼したり、旅行会社に旅行プランの作成を依頼したりするのも、広い意味では「委託」と言えますよね。投資の世界での「委託募集」も、基本的には同じ考え方です。
投資情報

投資の基礎: 口座管理機関とは?

投資を行う上で、証券会社や銀行といった口座管理機関の存在は欠かせません。口座管理機関は、投資家と市場の間に立ち、投資家の資産を預かり、売買注文の執行、取引履歴の管理など、様々なサービスを提供しています。口座管理機関の役割は多岐に渡りますが、中でも重要なのは投資家保護の観点です。金融商品取引法などの法規制に基づき、顧客から預かった資産は分別管理が義務付けられており、万が一、口座管理機関が破綻した場合でも、顧客の資産は保護されます。また、口座管理機関は、投資初心者にとって、投資に関する情報提供やアドバイスを行ってくれるなど、心強い味方となってくれます。投資信託や株式など、様々な金融商品を取り扱っており、投資家のニーズに合わせた商品選びをサポートしてくれます。このように、口座管理機関は投資を行う上で、安全性と利便性を提供してくれる重要な存在と言えるでしょう。
投資情報

投資に影響大!骨太の方針を読み解く

「骨太の方針」という言葉を耳にしたことはありますか?正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」といい、政府が毎年6月頃に閣議決定する、いわば日本の羅針盤となる重要な文書です。この方針には、日本の経済成長戦略や財政再建に向けた計画、社会保障改革の方向性などが具体的に盛り込まれています。つまり、これから日本がどこを目指して進んでいくのか、その道筋を示した地図のようなものと言えるでしょう。骨太の方針は、私たちの生活、そして投資にも大きな影響を与えます。例えば、子育て支援に力を入れると記載されていれば、関連企業の株価が上昇する可能性も。逆に、増税の方針が打ち出されれば、消費が冷え込み景気が減速する可能性も考えられます。このため、投資家にとって骨太の方針の内容を理解することは、今後の市場動向を予測し、適切な投資判断を行う上で非常に重要と言えるでしょう。
投資情報

損切り?投売り?投資用語を理解しよう

「投売り」とは、保有している資産の価格が下落している状況下で、更なる損失の拡大を防ぐために、保有資産を慌てて売却することを指します。株式投資の世界では、株価の下落がさらに進むと予想される場合に、投資家が保有株を手放す行動がよく見られます。このような状況下では、「損失を確定させたくない」という心理が働き、売りが売りを呼ぶパニック的な状況に陥ることがあります。投売りが起こると、市場全体に売りが売りを呼ぶ連鎖が起き、株価が急落する可能性があります。このような状況は、個々の投資家だけでなく、市場全体にとっても大きなリスクとなります。
投資情報

投資の「ブル・ベア」って?強気・弱気を動物で解説

「ブル」と「ベア」は、投資の世界で使われる言葉で、それぞれ「強気相場」と「弱気相場」を表す言葉です。 「強気?弱気? いまいちピンとこない…」という方もご安心ください。この記事では、動物の「ブル(雄牛)」と「ベア(熊)」の特徴とともにくわしく解説していきます。
投資情報

投資のストレス・テスト:まさかの事態に備える

- ストレス・テストとは?投資における重要性投資の世界では、「想定外」の事態は常に起こりうるものです。リーマンショックや世界的なパンデミックなど、過去の出来事はそのことを如実に示しています。このような予期せぬ事態は、私たちのポートフォリオに大きな影響を与える可能性があります。そこで重要になるのが「ストレス・テスト」です。ストレス・テストとは、投資ポートフォリオが、極端な市場の変動といった想定外のストレス状況下で、どの程度耐えられるかを分析する手法です。具体的には、株価の大暴落、金利の急騰、原油価格の高騰など、さまざまな「最悪のシナリオ」を想定し、その影響をシミュレーションします。ストレス・テストを実施する主な目的は、リスクを把握し、事前に対策を講じることにあります。想定外の事態が発生した場合でも、冷静かつ適切な判断を行い、損失を最小限に抑えるための備えをすることが重要です。ストレス・テストは、あらゆる投資家にとって有用なツールと言えるでしょう。
投資情報

ローソク足入門:株価の物語を読み解く

ローソク足は、株価の動きを視覚的に表現したチャートで、ひとめでその日の値動きを把握することができます。ローソク足チャートは、四本値と呼ばれる始値、高値、安値、終値の4つの価格情報から成り立っています。一本のローソク足は、実体と呼ばれる太い部分と、ヒゲと呼ばれる細い線で構成されています。実体は、始値と終値のどちらが高いかによって色が異なります。始値よりも終値が高い場合は陽線と呼ばれ、通常は白抜きや赤色で表示されます。逆に、始値よりも終値が低い場合は陰線と呼ばれ、黒塗りや青色で表示されます。ヒゲは、その日の高値と安値を示しており、上ヒゲと下ヒゲがあります。ローソク足チャートは、単独で見てもある程度の情報を得られますが、複数のローソク足を組み合わせることで、より深い分析が可能になります。次の章からは、ローソク足の組み合わせ方やパターン分析について解説していきます。
不動産投資

商業用モーゲージ投資:高利回り投資の魅力とリスク

商業用モーゲージとは、オフィスビルや商業施設、アパートなどの収益を生み出す不動産を担保に、事業資金を融資するローンのことです。住宅ローンは個人が対象となるのに対し、商業用モーゲージは企業や投資家が対象となります。商業用モーゲージは、投資家にとって魅力的な投資対象となりえます。なぜなら、住宅ローンと比較して、一般的に高い利回りを見込めるからです。また、不動産という実物資産を担保としているため、債券など他の投資商品と比較してリスクが低いという側面もあります。しかし、もちろんリスクも存在します。例えば、空室率の上昇や賃料の下落などが起こると、予定していた収益が得られず、ローン返済が困難になる可能性があります。また、金利上昇もリスク要因の一つです。
債券投資

CB投資:ハイリスク・ハイリターン投資の仕組み

CBとは、「Convertible Bond(コンバーティブル・ボンド)」の略称で、日本語では「転換社債型新株予約権付社債」と呼ばれます。これは、企業が発行する社債の一種ですが、発行時に定められた条件で株式に転換する権利が付与されている点が特徴です。CBは、社債と株式、両方の性質を併せ持っています。 社債としての側面からは、発行企業は投資家に対して定期的に利息を支払う義務を負います。一方、株式としての側面からは、投資家は保有するCBを株式に転換することで、企業の株価上昇の利益を得られる可能性があります。このように、CBは社債の安定収入と株式の値上がり益の両方を期待できる投資商品として位置付けられます。しかし、投資にはリスクがつきものです。CB投資のリスクや仕組みを理解した上で、投資判断を行うようにしましょう。
先物取引

商品市場デリバティブ取引入門

商品市場デリバティブ取引とは、将来のある時点における商品の価格をあらかじめ決めておく取引のことです。例えば、原油や金、小麦などの価格変動リスクをヘッジするために利用されます。デリバティブ取引では、原資産である商品を実際に売買するのではなく、価格変動に基づいた差額をやり取りする点が特徴です。そのため、現物の受け渡しは基本的には行いません。商品市場デリバティブ取引は、価格変動リスクをヘッジする効果的な手段として、多くの企業や投資家に利用されています。
投資情報

投資パフォーマンスを紐解く

投資において「パフォーマンス」とは、投資した資金がどれだけ増減したかを示す指標です。 投資の世界では、このパフォーマンスが非常に重要視されます。なぜなら、パフォーマンスが投資の成功を測る最もわかりやすい物差しとなるからです。 例えば、100万円を投資して1年後には110万円になっていれば、その投資のパフォーマンスは+10%となります。反対に、90万円に減ってしまったら、パフォーマンスは-10%です。