投資用語解説:アウト・オブ・ザ・マネーとは?
投資をしたい
先生、「アウト・オブ・ザ・マネー」って、オプションを行使すると損しちゃう状態のことですよね?
投資研究家
その通りです。では、コールオプションとプットオプションで、具体的にどういう価格の状態だとアウト・オブ・ザ・マネーになるか、説明できますか?
投資をしたい
えーっと、コールオプションだと…行使価格より市場価格が安いときで、プットオプションだと行使価格より市場価格が高いとき…で合ってますか?
投資研究家
はい、完璧です!よく理解していますね。ちなみに、アウト・オブ・ザ・マネーの状態が非常に深いオプションを「ディープ・アウト・オブ・ザ・マネー」と言います。覚えておきましょう。
アウト・オブ・ザ・マネーとは。
投資の世界では、「アウト・オブ・ザ・マネー」という用語が使われます。これは、オプションを行使しても利益が出ず、損失が出てしまう状態を指します。具体的には、コールオプションの場合、市場価格が行使価格を下回っている状態、プットオプションの場合、市場価格が行使価格を上回っている状態を指します。さらに、アウト・オブ・ザ・マネーの状態が非常に顕著な場合、「ディープ・アウト・オブ・ザ・マネー」と表現されます。
アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)の基礎知識
「アウト・オブ・ザ・マネー」(Out of the money OTM)とは、オプション取引において、現時点では行使するメリットがない状態のことを指します。
オプション取引には、原資産を「買う権利」であるコールオプションと、「売る権利」であるプットオプションの2種類があります。
コールオプションの場合、「原資産の価格<権利行使価格」のとき、OTMとなります。
例えば、A社の株価が現在400円のときに、権利行使価格500円のコールオプションを買うとします。
この場合、権利行使価格の方が高いため、現時点で権利を行使しても利益は得られません。
一方、プットオプションの場合、「原資産の価格>権利行使価格」のときにOTMとなります。
例えば、A社の株価が現在400円のときに、権利行使価格300円のプットオプションを買うとします。
この場合、権利行使価格の方が安いため、現時点で権利を行使しても利益は得られません。
OTMのオプションは、権利行使の可能性が低いため、一般的にプレミアムが割安です。
そのため、大きな値動きを狙う投資家に利用されることがあります。
コールオプションとプットオプションにおけるOTM
アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)とは、オプション取引において、現時点では行使するメリットがない状態を表す用語です。
コールオプションの場合、OTMとは、オプションの権利行使価格が、原資産の市場価格を上回っている状態を指します。例えば、A社の株価が現在500円だとします。この時、権利行使価格が550円のコールオプションはOTMとなります。なぜなら、550円で買う権利を行使しても、市場で500円で買えるためです。
一方、プットオプションの場合、OTMとは、オプションの権利行使価格が、原資産の市場価格を下回っている状態を指します。先ほどのA社の例で言えば、権利行使価格が450円のプットオプションはOTMです。450円で売る権利を行使するよりも、市場で500円で売った方が利益になるためです。
OTMのオプションは、将来的に原資産の価格が有利に変動すれば、利益を生む可能性があります。しかし、現時点では権利を行使するメリットがないため、プレミアムは一般的に低くなります。
OTMオプションはなぜ買うのか?
アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)のオプションは、現時点では権利を行使しても利益が出ない状態のオプションを指します。一見すると、利益が出ないオプションになぜ投資するのか疑問に思うかもしれません。しかし、OTMオプションは、低いプレミアムで購入できるという大きなメリットがあります。
OTMオプションを購入する投資家は、将来的な原資産価格の大きな変動に期待しています。原資産価格が予想通りに動けば、OTMオプションはイン・ザ・マネーとなり、大きな利益を生む可能性があります。
もちろん、OTMオプションはリスクの高い投資です。予想に反して原資産価格が動かなかった場合、オプションは満期時に価値を失い、投資したプレミアムを失うことになります。
OTMオプションは、ハイリスク・ハイリターンの投資戦略と言えるでしょう。投資する際には、リスク許容度を考慮し、慎重に判断する必要があります。
ディープ・アウト・オブ・ザ・マネー(Deep OTM)とは?
ディープ・アウト・オブ・ザ・マネー(Deep OTM)とは、オプション取引において、権利行使価格が現在の原資産価格から大きく離れている状態を指します。
例えば、現在100円の株価に対して、権利行使価格が150円のコールオプションは、Deep OTMの状態と言えます。
Deep OTMのオプションは、権利行使される可能性が極めて低いため、プレミアムは非常に安価になります。
そのため、少ない資金で大きな利益を狙いたい投資家に利用されることがあります。
しかし、その一方で、損失が出る可能性も非常に高い点は注意が必要です。
OTMオプション取引のリスクと注意点
アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)のオプションは、権利行使が現状では不利な状態であるため、本質的にハイリスク・ハイリターンといえます。
まず、OTMオプションは時間価値の減衰が速いという特徴があります。オプションの価格は、本質的価値と時間価値から成り立っていますが、OTMオプションは本質的価値がゼロであるため、時間価値だけが価格となります。そして、オプションの満期が近づくにつれて時間価値は減少し、最終的にはゼロになるため、OTMオプションは時間経過とともに価値が減りやすいのです。
さらに、価格変動の予測が難しいという点もリスクとして挙げられます。OTMオプションが利益を生むには、原資産価格が大きく変動する必要がありますが、そのタイミングや方向性を正確に予測することは容易ではありません。
OTMオプションは、レバレッジ効果が高いというメリットがある一方、損失が大きくなる可能性も秘めています。投資をする際には、これらのリスクを十分に理解した上で、資金管理を徹底し、余裕を持った取引を心がけましょう。