OTC取引の基礎知識
投資をしたい
先生、「オー・ティー・シー」って投資の用語で聞いたことがあるんですけど、どういう意味ですか？
投資研究家
「オー・ティー・シー」は「OTC」と書くけど、英語で「Over The Counter」の略で、日本語では「相対取引」って言うんだね。証券取引所を通さずに、証券会社などがお互いに直接取引することを指すんだよ。
投資をしたい
証券取引所を通さないってどういうことですか？
投資研究家
例えば、みんなが想像する株式投資は、証券取引所という市場を通して売買されているよね。OTC取引は、この市場を通さずに、当事者同士で直接売買の交渉をして取引を行うんだ。だから、取引所のように取引価格や情報が公開されていないことが多いんだよ。
オー・ティー・シーとは。
投資の世界で耳にする『OTC』は、『Over The Counter』の略で、日本語では『相対取引』と訳されます。これは、証券取引所のような公的な市場を経由せずに、当事者間で直接取引を行うことを指します。
OTC取引とは？
OTC取引とは、証券取引所などの取引所を介さずに、当事者間で直接取引を行う方法のことです。Over The Counterの略で、日本語では「店頭取引」とも呼ばれます。 金融機関などの専門業者を介して、価格や条件などを当事者間で交渉して決定するのが特徴です。株式や債券などの金融商品だけでなく、貴金属や原油などのコモディティもOTC取引の対象となります。
OTC取引のメリット・デメリット
OTC取引は、取引所を介さずに当事者間で直接行われる取引であるがゆえに、メリットとデメリットが存在します。
メリットとしては、まず、取引の柔軟性の高さが挙げられます。 取引時間、取引数量、価格などを当事者間で自由に交渉し、ニーズに合わせた取引が可能です。また、取引相手や内容に関する秘密性が保たれることもメリットとして挙げられます。
一方、デメリットとしては、取引相手に関する情報が限定的であるため、信用リスクや価格の不透明性が存在します。加えて、取引の相手方を探す必要があるため、取引が成立するまでに時間がかかる場合もあります。
OTC取引の対象となるもの
OTC取引は、株式や債券といった伝統的な金融商品だけでなく、実に様々なものが対象となります。 その範囲は、金やプラチナなどの貴金属、原油や天然ガスなどのエネルギー、小麦や大豆といった穀物などのコモディティにまで及びます。また、金利や為替の変動リスクをヘッジするためのスワップ取引や、企業買収に伴う複雑な条件を盛り込んだ金融商品などもOTC取引で扱われます。 近年では、仮想通貨もOTC取引の対象として注目されています。このように、OTC取引は多様なニーズに対応できる柔軟性を持ち合わせていると言えるでしょう。
OTC取引のリスク
OTC取引は、その特性上、いくつかのリスクを孕んでいます。まず、取引相手が倒産してしまうと、取引が不成立になるだけでなく、損失を被る可能性があります。また、相対取引であるがゆえに、価格の透明性が低く、不利な条件で取引させられる可能性も考えられます。さらに、取引内容が複雑な場合、専門知識が必要となり、理解不足のまま取引を進めてしまうと思わぬ損失を被る可能性もあります。
OTC取引を行う際の注意点
OTC取引は、その自由度の高さゆえに、いくつかの注意点が存在します。まず、取引相手のリスクを十分に検討する必要があります。取引所取引とは異なり、相手方の信用リスクを自身で評価する必要があるため、財務状況や取引履歴などを事前に確認することが重要です。また、価格交渉が複雑になる可能性も考慮しなければなりません。取引所取引のように公正な価格が提示されているわけではないため、自身で適切な価格を判断する必要があります。さらに、取引の透明性が低いという側面も持ち合わせています。取引所取引と比較して、取引情報が開示されないため、市場全体の動向を把握することが難しい場合があります。これらの注意点を踏まえ、OTC取引を行う際は、事前に十分な情報収集とリスクヘッジを行うことが重要です。