意外と知らない？「経常海外余剰」入門
投資をしたい
先生、「経常海外余剰」ってどういう意味ですか？ニュースでよく聞くんですけど、いまいちよく分からなくて…
投資研究家
なるほどね。「経常海外余剰」は、簡単に言うと「日本が外国とモノやサービスを売り買いしたり、お金のやり取りをした結果、どれだけお金が日本に入って来たか」を表すものなんだよ。
投資をしたい
日本にお金が入ってくる…ってことは、黒字ってことですか？
投資研究家
その通り！「経常海外余剰」は、経常収支が黒字であることを表しているんだ。輸出が多い時や、海外からの投資 incomeが多い時などに大きくなるんだよ。
経常海外余剰とは。
「投資用語の『経常海外余剰』とは、英語で『current account surplus（カレント・アカウント・サープラス）』といい、ある国の純輸出額に、海外からの純所得受取を加えたものを指します。これは、海外からの需要である『外需』とも呼ばれます。」
経常海外余剰とは何か？
「経常海外余剰」。ニュースなどで見聞きする機会もあるかもしれませんが、その意味を具体的に説明できるでしょうか？
簡単に言うと、これは日本が海外との取引で継続的に黒字を計上している状態を表す言葉です。
「経常収支」という言葉の方が馴染みがある方もいるかもしれませんね。
経常収支は、貿易や投資など、海外とのあらゆる取引をまとめたもので、その収支が黒字であるということは、日本が海外からお金を継続的に稼いでいることを示しています。
経常海外余剰はどうやって生まれる？
経常海外余剰は、日本が海外との取引でもらったお金が、使ったお金よりも多くなった時に生まれます。イメージとしては、家計簿のようなものです。家計簿で収入が支出を上回ると、お金が手元に残りますよね？国の場合も、海外からのお金の収入が支出を上回ると、それが「経常海外余剰」となるのです。
具体的に、どんな時に収入が増え、支出が減るのでしょうか？主な要因としては、「貿易収支」「サービス収支」「第一次所得収支」の３つが挙げられます。それぞれの収支について、詳しく見ていきましょう。
経常海外余剰が多い国の特徴は？
経常収支黒字が恒常的に多い国は、いくつかの共通点を持つ傾向があります。まず、輸出競争力が高いことが挙げられます。これは、高品質な製品やサービスを供給できる技術力やブランド力、あるいは資源の豊富さなどを背景に、世界市場で多くの財やサービスを販売している状況を示しています。
また、国内貯蓄率が高いことも特徴の一つです。これは、将来への備えや投資意欲の高さから、国民全体としてお金を貯蓄する傾向が強いことを意味します。さらに、海外からの投資を積極的に受け入れている国も少なくありません。海外からの投資は、国内産業の発展や雇用創出に貢献し、経済の活性化につながります。
これらの特徴は相互に関連しており、経済の好循環を生み出す要因となりえます。しかし、経常収支黒字が多いことだけが経済の健全性を示すものではありません。国内の需要や雇用状況、財政状況など、他の経済指標も合わせて判断することが重要です。
経常海外余剰は経済にどう影響する？
経常海外余剰は、一国の経済状況を判断する上で重要な指標となる一方で、その影響は一概に良い、悪いと断言できるものではありません。基本的には、海外に資産を持つことで利子や配当収入を得られるなど、プラスの影響があると考えられます。
しかし、過剰な経常海外余剰は、国内投資の停滞や内需の低迷を招き、経済成長を阻害する可能性も孕んでいます。また、為替レートの上昇を通じて輸出産業の競争力を低下させる懸念もあります。
重要なのは、経常海外余剰の大きさだけでなく、その背景や推移、そして他の経済指標との関連性などを総合的に判断することです。そして、経済状況に合わせて適切な政策を実施していくことが求められます。
投資における経常海外余剰の見方
経常海外余剰は、一国の経済状況を把握する上で重要な指標となるだけでなく、投資判断を行う上でも貴重な情報を提供してくれます。 経常収支が黒字を継続し、海外に資金を供給し続ける国は、それだけ経済が安定しており、通貨の信頼性も高いと解釈できます。 このような国は、海外からの投資を呼び込みやすく、為替レートも安定する傾向にあるため、投資先として魅力的と言えるでしょう。
具体的には、経常海外余剰は、その国の通貨の価値に影響を与える可能性があります。 経常収支の黒字が続けば、その国の通貨に対する需要が高まり、通貨高につながる可能性があります。 逆に、経常収支が赤字になると、通貨安となる可能性があります。
ただし、経常海外余剰だけで投資判断をするのは早計です。 他の経済指標や政治状況、国際情勢なども考慮した上で、総合的に判断する必要があることを忘れてはなりません。