粉飾決算の常套手段?『相落ち』を解説

粉飾決算の常套手段?『相落ち』を解説

投資をしたい

先生、「相落ち」って投資の用語で出てきましたけど、粉飾決算にも使われるってどういうことですか?なんか預金が増えるって聞いたんですけど…

投資研究家

そうだね。「相落ち」は本来投資用語ではないんだけど、粉飾決算に使われることがあるね。簡単に言うと、A銀行とB銀行にお互い小切手を振り出して、帳簿上だけ預金残高を増やす方法なんだ。実際にはお金が増えているわけじゃないんだよ。

投資をしたい

うーん、まだよくわからないです…なんで小切手を振り出すだけで預金が増えるんですか?

投資研究家

小切手は、銀行を介して後日お金が支払われる仕組みだけど、入金した時点では帳簿上に預金残高として計上されるんだ。そこで、互いに小切手を振り出すことで、実際にお金が移動する前に、両方の銀行で預金残高が増えたように見せかけることができるんだね。

相落ちとは。

投資用語で「相落ち」とは、銀行が不正に預金残高を多く見せかける「粉飾預金」の手口の一つです。具体的には、A銀行が発行した小切手をB銀行に入金し、同時にB銀行が発行した小切手をA銀行に入金します。この時、手形交換所での決済のタイミングが重なるため、両銀行は実際には存在しない預金残高を一時的に計上することができます。この一連の操作を「相落ち」と呼び、関係する小切手や手形を「相落ち小切手」「相落ち手形」と言います。

『相落ち』とは?

『相落ち』とは?

企業の財務諸表は、その企業の経営状態を把握するための重要な資料です。しかし、粉飾決算が行われてしまうと、これらの情報は信頼性を失い、投資家や取引先などに大きな損害を与えかねません。粉飾決算には様々な手口が存在しますが、中でも『相場の下落を見込んだ売却による利益計上』を巧妙に利用した『相落ち』と呼ばれる手法が存在します。『相落ち』は、本来将来発生するはずの利益を、実際には発生していないにも関わらず、あたかも確定した利益として計上してしまうという、悪質な会計操作の一種です。ここでは、この『相落ち』の実態について、具体例を交えながら詳しく解説していきます。

銀行の預金操作:『相落ち』の仕組み

銀行の預金操作:『相落ち』の仕組み

粉飾決算に使われる『相落ち』という言葉を耳にしたことはありますか?これは、本来企業が受け取るべきお金が入金されるはずのタイミングを意図的に遅らせることで、帳簿上の利益を操作する不正会計の手法です。

特に、決算期末に銀行口座の残高を操作するという形で『相落ち』が行われるケースは後を絶ちません。例えば、本来であれば決算日前に銀行に入金されるはずの売上金について、銀行担当者と結託し、実際には入金処理を行うものの、敢えてその記録を決算日後に反映させるように依頼するのです。

このように、実際には資金繰りが悪化しているにも関わらず、帳簿上は健全な状態であるように見せかけることで、投資家や金融機関を欺き、資金調達を有利に進めようとするのが『相落ち』の目的です。

『相落ち』が違法行為である理由

『相落ち』が違法行為である理由

企業が粉飾決算を行う際、しばしば用いられる手法の一つに「相場落ち」があります。これは、本来計上すべき売上を意図的に計上せず、翌期以降に繰り延べることで、当期利益を圧縮する手法です。一見すると、相場落ち自体は将来の利益を先取りしているだけであり、違法性がないように思えるかもしれません。しかし、相場落ちは粉飾決算の一種として、金融商品取引法や会社法などの法律に違反する可能性があります。

では、なぜ相場落ちは違法とみなされるのでしょうか。それは、相場落ちによって企業の財務状況や経営成績が実際よりも悪く見せかけられ、投資家をはじめとするステークホルダーの適切な判断を妨げる可能性があるからです。企業は、投資家に対して正確な財務情報を開示する義務を負っています。相場落ちはこの義務に反し、投資家を欺く行為となり得るため、違法とみなされるのです。

企業の粉飾決算を見抜くために

企業の粉飾決算を見抜くために

企業の財務状況を見極める上で、粉飾決算を見抜くことは非常に重要です。粉飾決算は、企業が意図的に利益や資産を水増ししたり、損失や負債を少なく見せたりする不正行為です。粉飾決算を見抜くことは容易ではありませんが、いくつかのポイントを押さえることで、その兆候を掴むことができます。粉飾決算の手口は様々ですが、その中でも「相場落ち」と呼ばれる手法は、比較的見抜きにくいと言われています。相場落ちは、本来は時価評価されるべき資産を、意図的に低い価格で評価することで、利益を圧縮する手法です。今回は、この「相場落ち」について詳しく解説し、企業の粉飾決算を見抜くためのポイントをご紹介します。

まとめ:『相落ち』のリスクと教訓

まとめ:『相落ち』のリスクと教訓

今回は、粉飾決算の一つの手法として用いられる「相落ち」について解説しました。一見すると分かりにくい取引ですが、その実態は企業の健全性を大きく損なう不正行為です。

「相場」という言葉をキーワードに、その仕組みを紐解きながら、具体例も交えてその危険性を明らかにしました。「相落ち」は、短期的な利益の追求や経営状況の粉飾を目的とする場合が多く、投資家や取引先など、多くのステークホルダーに不利益をもたらします。

記事を通して、「相落ち」の手法やその背後にある問題点について理解を深め、健全な企業活動と投資判断のために必要な知識を身につけていただければ幸いです。

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