初心者向け:貸借対照表を読み解く
投資をしたい
先生、「貸借対照表」ってよく聞くんですけど、どんなものか教えてください。
投資研究家
貸借対照表は、ある時点での会社の財産状況をスナップ写真のように表したものだよ。 君が今持っているお金や物と、借りているお金を一覧表にするとイメージしやすいかもしれないね。
投資をしたい
なるほど! 例えば、僕が1000円持っていて、友達に500円貸していたら、資産が1500円で負債はゼロ、ということですか?
投資研究家
いいね! 貸している500円も資産に含まれるね。 負債は、例えば誰かに借りているお金がある場合に入るよ。 貸借対照表は、企業がどれだけの資産を持っているか、どれだけの借金をしているかを把握するためにとても重要なんだ。
貸借対照表とは。
「貸借対照表」は、企業の財務状態を snapshot のようにある一時点 で表す財務諸表で、「バランスシート(B/S)」 とも呼ばれます。 企業の資産、負債、純資産を複式簿記を用いて記載し、作成されます。貸借対照表と同時に作成される損益計算書と合わせて、株主や債権者などに企業の経営状態が開示されます。株式会社の場合、決算情報は官報や新聞、企業ウェブサイトなどでの公表が義務付けられています。貸借対照表は、一般的に、企業の開業時と決算時に作成されます。
貸借対照表とは?
「貸借対照表」という言葉を聞いて、難しそうなイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、貸借対照表は、企業の財政状態をある時点のスナップショットのように切り取って見せてくれる、いわば「企業の健康診断書」のようなものです。
具体的には、「企業がどんな資産を持っているのか(資産)」、「その資産をどのように調達したのか(負債・純資産)」を明らかにすることで、企業の財務状況を把握することができます。この基本的な構造を理解すれば、貸借対照表は決して難しいものではありません。次の章から、具体的に見ていきましょう。
資産:会社が持っているもの
「資産」とは、会社が事業活動を通じて所有している経済的な資源のことです。イメージとしては、会社が「持っているもの」と考えれば分かりやすいでしょう。資産は、さらに「流動資産」と「固定資産」に分類されます。
「流動資産」は、1年以内に現金化することが見込まれる資産です。例えば、現金や預金、売掛金、商品などが挙げられます。一方、「固定資産」は、1年以上長期にわたって会社に保有される資産です。土地や建物、機械設備などが代表例です。
貸借対照表の資産項目を見ることで、会社がどのような形で資源を保有しているのか、事業規模や経営状況を把握することができます。例えば、現金や預金が多い会社は、短期的な支払能力が高いと判断できます。一方、固定資産が多い会社は、設備投資に積極的であると推測できます。
このように、資産項目を分析することで、会社の財政状態をより深く理解することができます。
負債:会社が借りているもの
負債は、会社が外部から資金を調達している部分を表しています。簡単に言うと、これは「会社の借金」と言えるでしょう。 負債は主に、他人からお金を借りている「他人資本」で構成されています。
負債は、その返済期限の長さによって「流動負債」と「固定負債」に分けられます。
* -流動負債-一年以内に返済する必要がある短期的な負債です。買掛金、短期借入金などが含まれます。
* -固定負債-一年以上かけて返済していく長期的な負債です。社債、長期借入金などが含まれます。
貸借対照表の負債項目を見ることで、会社がどれくらいの借金を抱えているのか、その返済は短期的なのか長期的なのかを知ることができます。これらの情報は、会社の財務状況を分析する上で非常に重要となります。
純資産:会社の本当の価値は?
貸借対照表は、企業の財政状態をある時点で見せてくれるスナップ写真のようなものです。その中でも「純資産」は、企業の価値を測る上で非常に重要な指標となります。
純資産は、簡単に言うと「企業の本当の持ち分」を表しています。会社の全資産から、借金などの負債を差し引いたものが純資産です。つまり、もしも会社がその日に解散することになったら、株主に戻ってくるお金と考えても良いでしょう。
純資産が多いということは、それだけ企業の財務基盤が安定していることを示しています。反対に、純資産が少ない、もしくはマイナスの場合は、借金が多いなど、財務状況に注意が必要となるでしょう。
純資産は、企業の過去の経営成績や、将来の成長性を評価する上でも重要な要素となります。投資判断を行う際にも、ぜひ注目してみてください。
貸借対照表からわかること
貸借対照表は、企業の財政状態をある一時点(決算日など)でスナップショットのように表す財務諸表です。 企業がどんな資産を持っているのか、反対にどんな負債を抱えているのか、そして自己資本はどれくらいかが一目でわかるように整理されています。
具体的には、貸借対照表は「資産」「負債」「純資産」の3つの要素で構成されています。
* -資産- 現金や預金、売掛金、土地、建物、機械設備など、企業がお金を生み出すために利用しているもの
* -負債- 借入金や買掛金など、企業が将来的に返済する義務のあるもの
* -純資産- 資産から負債を差し引いた残りの金額で、企業が事業のために実際に使えるお金を示す
貸借対照表を見ることで、企業の財務状態の安定性や健全性を分析することができます。例えば、
* 現金や預金などの流動資産と、短期借入金などの流動負債のバランス
* 自己資本比率
* 負債の割合
などを確認することで、その企業が資金繰りに問題を抱えていないか、将来的に成長が見込めるかなどを判断する材料を得ることができます。
次のセクションでは、それぞれの要素についてさらに詳しく解説していきます。