投資トラブル解決の糸口?『あっせん』制度を解説

投資トラブル解決の糸口?『あっせん』制度を解説

投資をしたい

先生、「あっせん」って投資の世界ではどういう意味ですか?よく聞く言葉だけど、具体的にどういうことをするのかよくわからないです。

投資研究家

いい質問だね。「あっせん」は、投資家と証券会社などの間でトラブルが起きた時、中立な第三者が間に入って解決を助ける制度のことだよ。例えば、投資のアドバイスで損をしてしまった場合などに利用されるんだ。

投資をしたい

なるほど。つまり、裁判みたいに争うんじゃなくて、話し合いで解決しようとするってことですか?

投資研究家

その通り!裁判より手軽で、専門家の意見も聞けるから、トラブル解決の手段として有効なんだよ。

あっせんとは。

投資の世界における「あっせん」とは、対立している当事者同士が話し合いの場を持ち、第三者がそれぞれの言い分を整理した上で、歩み寄れる点を見つけ出し、最終的に争いを解決(和解)へと導くための仕組みです。なお、協会員に対する顧客からの紛争の申し立てについては、FINMACが窓口となっています。

投資とトラブルは隣り合わせ

投資とトラブルは隣り合わせ

投資は、経済的な成功を目指す上で重要な役割を果たしますが、一方で、リスクと隣り合わせであることも事実です。知識や経験の不足、情報量の差などから、予期せぬトラブルに巻き込まれてしまうケースも少なくありません。投資詐欺や悪質な勧誘、誤解に基づく契約など、その種類は多岐に渡ります。

『あっせん』制度とは?

『あっせん』制度とは?

投資にまつわるトラブルは、年々増加しており、その内容は複雑化しています。詐欺まがいの悪質な勧誘や、理解が不十分なまま契約をしてしまい、後から後悔するケースも少なくありません。こうしたトラブルに巻き込まれた場合、泣き寝寝まりするしかないのでしょうか?

そんなことはありません。投資トラブルの解決策として有効なのが、今回ご紹介する『あっせん』制度です。これは、トラブルを抱える投資家と金融機関などの事業者との間に、中立的な第三者を介入させることで、問題解決を目指す制度です。

FINMACの役割と『あっせん』の流れ

FINMACの役割と『あっせん』の流れ

投資に関するトラブルは、法律や金融商品に関する専門知識が必要となるケースが多く、当事者間の話し合いだけでは解決が難しい場合があります。
そこで、専門機関であるFINMAC(金融紛争解決センター)による『あっせん』という制度が有効な手段となります。

FINMACは中立・公正な立場から、金融機関と投資家の間の話し合いを仲介し、歩み寄りによる解決を目指します。具体的な流れとしては、まず相談者がFINMACにあっせんを申し立てます。FINMACは申立て内容を審査し、あっせん手続きを開始するか判断します。手続き開始が決定すると、紛争の相手方へ連絡し、あっせんに応じる意思があるかを確認します。
双方合意の上で、あっせん人が間に入り、解決に向けた話し合いが進められます。あっせんで合意に至った場合は、和解契約書を作成し、法的にも解決となります。

FINMACのあっせん制度は、弁護士費用などの費用がかからず、手続きも比較的簡便であることが大きなメリットです。

『あっせん』のメリット・デメリット

『あっせん』のメリット・デメリット

投資トラブルに巻き込まれた際、法的措置を取る前に検討したいのが『あっせん』制度です。これは、中立的な第三者が間に入り、当事者間の合意による解決を目指すものです。

メリットとしては、裁判と比べて費用が安く、手続きも簡便なことが挙げられます。また、非公開で話し合いが進むため、プライバシーが守られる点も魅力です。さらに、専門家の意見を聞きながら解決を図れるため、当事者だけで話し合うよりも、より専門的で納得のいく解決が期待できます。

一方で、デメリットも存在します。あっせんでの合意には法的拘束力がないため、相手方が合意内容を守らない可能性もあります。また、必ずしも解決に至るとは限らない点も考慮が必要です。

このように、『あっせん』制度にはメリット・デメリット両方あります。状況に応じて、他の解決策も比較検討し、最適な方法を選択することが重要です。

トラブルを未然に防ぐために

トラブルを未然に防ぐために

投資トラブルに巻き込まれないためには、事前の対策が何よりも重要です。トラブルを未然に防ぐためのポイントをいくつかご紹介します。

まず、投資する前に、金融商品やサービスの内容、リスクなどを十分に理解しましょう。パンフレットや契約書をよく読み、不明な点は販売会社に質問することが大切です。

次に、自分の投資目的やリスク許容度を明確にしましょう。ハイリスク・ハイリターンの商品が必ずしも悪いわけではありませんが、自分の許容範囲を超えた投資は避けるべきです。

そして、信頼できる販売会社を選ぶことも重要です。金融庁の登録を受けているか、過去にトラブルを起こしていないかなどを確認しましょう。

最後に、「うまい話」には注意が必要です。短期間で高額な利益を保証するような話は、詐欺の可能性が高いと言えるでしょう。

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