実質金利で資産価値を守れ！

実質金利で資産価値を守れ！

実質金利とは？

「実質金利」。投資に興味がある方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません。これは、名目金利からインフレ率を引いたものを指します。一体、この実質金利が、私たちの大切な資産とどう関係してくるのでしょうか？

名目金利との違い

「金利」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか？ 預貯金の利息、住宅ローンの返済額など、お金の増減に関わるものがほとんどでしょう。実は一口に金利と言っても、「名目金利」と「実質金利」の2種類があります。

銀行の預金広告などでよく目にするのは「名目金利」です。これは、預けたお金に対して、名目上どれだけ利息が付くのかを示したものです。一方、「実質金利」は、名目金利からインフレーション率（物価上昇率）を引いた値を指します。

つまり、実質金利は物価上昇の影響を考慮した「実質的な」金利なのです。例えば、名目金利が3%でインフレ率が2%だった場合、実質金利はわずか1%しかありません。これは、預貯金で得られる利息よりも物価上昇の方が大きいため、お金の価値が目減ってしまうことを意味します。

資産価値を守り、着実に増やしていくためには、名目金利だけに惑わされず、実質金利を意識することが重要です。

なぜ実質金利が重要なのか？

私たちが日々、銀行預金や投資を通じて資産を増やそうと努力している一方で、目に見えないところで資産価値を蝕むものが存在します。それが「インフレ」です。インフレとは、モノやサービスの価格が全体的に上がり、同じ金額でも以前のようにモノが買えなくなる現象を指します。

例えば、100万円を銀行に預けていたとします。1年後、利息で1万円増えて101万円になったとしても、その間に年間のインフレ率が3％だった場合、実質的には101万円の価値は98万円まで目減りしてしまうのです。

このインフレの影響を考慮した金利こそが「実質金利」です。実質金利は、「名目金利（実際に受け取る利息）− インフレ率」で計算されます。資産を運用する上で重要なのは、名目金利ではなく、実質金利で考えることです。実質金利がプラスであれば資産価値は目減りせず、逆にマイナスであれば資産価値は目減りしていることを意味します。

つまり、実質金利を理解することは、インフレという資産価値減少リスクから資産を守るために非常に重要なのです。

実質金利の計算方法

「実質金利」は、預金金利や運用利回りから物価上昇率を引いた数値です。例えば、預金金利が1%で物価上昇率が2%の場合、実質金利は-1%となります。つまり、一見お金が増えているように見えても、物価上昇によって実質的には目減りしていることを意味します。資産価値をしっかりと把握し、目減りさせないためには、実質金利を意識することが重要です。

インフレに負けない資産形成を

物価上昇が続く昨今、資産の目減りは大きな不安材料です。銀行預金だけでは、金利がインフレ率を下回る「実質金利」がマイナスの状態が続き、資産価値は目減りしていく一方です。そこで重要となるのが、インフレに負けない、あるいはインフレを上回るリターンを目指す「資産形成」です。

「実質金利」とは、名目金利からインフレ率を引いたもの。例えば、銀行預金の金利が0.1%でインフレ率が2%であれば、実質金利は-1.9%となり、預金の価値は目減りしていることを意味します。

インフレに負けないためには、株式投資や投資信託、不動産投資など、インフレに連動しやすい資産への投資も検討する必要があります。ただし、投資にはリスクが伴うため、自己責任の下、分散投資などを心掛け、長期的な視点で運用することが大切です。