LBOとは？仕組みとメリット・デメリットを解説

投資をしたい

先生、「LBO」ってどういう意味ですか？難しそうな言葉でよくわかりません。

投資研究家

そうだね。「LBO」はLeveraged Buyoutの略で、日本語では「レバレッジド・バイアウト」と言うんだ。簡単に言うと、お金を借りて会社を買うことだよ。

投資をしたい

お金を借りて会社を買う？どういうことですか？

投資研究家

例えば、君が100万円で買える会社があるとしよう。自分で100万円出すんじゃなくて、銀行から90万円借りて、自分の10万円と合わせて会社を買う。これがLBOだよ。少ないお金で大きな会社を買える可能性があるんだ。

「LBO」とは、買収を仕掛ける企業が、自社の資金だけでなく、買収される側の会社の資産を担保にした借入などを活用し、少ない自己資金で買収を行う手法のことです。

LBOとは、Leveraged Buyout の略称で、日本語では「レバレッジド・バイアウト」と呼びます。企業買収の手法の一つですが、特徴的なのは買収資金の大部分を金融機関からの借入金でまかなう点です。この「レバレッジ」を効かせることで、自己資金が少なくても買収が可能になるという仕組みです。

LBOは、買収者が少ない自己資金で巨額の資金調達を行い、企業を買収するための手法です。
ここでは、その複雑なプロセスをステップに分けて解説していきます。

-1. 買収目的の会社設立-
まず、買収を希望する企業(以下、買収企業)は、買収目的会社(SPC)と呼ばれる会社を設立します。このSPCは、買収資金の調達と、対象企業の買収という限られた目的のために作られます。

-2. 資金調達-
SPCは、銀行や投資ファンドなどから、買収に必要な資金を調達します。この際、SPCは、買収対象企業の将来的な収益や資産を担保に融資を受けることが一般的です。

-3. 株式取得による買収-
資金調達が完了したら、SPCは対象企業の株式を公開買付けや株式譲渡などによって取得し、買収を実行します。

-4. 企業価値向上と合併-
買収後、SPCは対象企業の経営に関与し、事業の効率化や新規事業の展開などを通じて、企業価値の向上を目指します。そして、最終的にはSPCと対象企業を合併させ、買収企業の傘下に入れます。

このように、LBOは複雑なステップを経て実行されます。各ステップの詳細については、後の章で詳しく解説していきます。

LBOの大きなメリットの一つが、少ない自己資金で巨額の企業買収が可能になる点です。買収対象企業の持つ資産や将来のキャッシュフローを担保に資金調達を行うため、多額の自己資金がなくても買収を実現できます。

通常、企業買収には数十億円、数百億円規模の資金が必要となります。自己資金だけで賄うとなると、よほどの大企業でもない限りはハードルが高いでしょう。しかし、LBOであれば、買収資金の大部分を金融機関からの借入や投資家からの出資でまかなうことが可能です。

この仕組みによって、中小企業やベンチャー企業でも、規模の大きな企業買収に挑戦できるようになります。成長戦略の一環としてLBOは非常に有効な手段と言えるでしょう。

LBOは、買収資金の大部分を借入で賄うことで高いリターンを狙う手法ですが、その高レバレッジ構造がリスクにも繋がります。ここでは、LBOにおける高レバレッジによるリスクについて解説します。

まず、金利上昇リスクです。LBOでは巨額の借入を行うため、金利が上昇すると支払利息も増加し、企業業績を圧迫する可能性があります。また、業績悪化リスクも挙げられます。景気後退や競争激化などで企業業績が悪化した場合、借入金の返済が困難になる可能性があります。

さらに、Exit（イグジット）リスクも存在します。LBOでは、投資資金の回収を株式公開や第三者への売却によって行いますが、市場環境の悪化などにより、Exitが困難になる場合があります。

このように、LBOは高いリターンを狙える一方で、高レバレッジによるリスクも内包していることを理解しておく必要があります。

– LBOの事例紹介成功例と失敗例から学ぶ

LBOは、企業にとって大きな成長のチャンスとなる一方で、リスクも伴います。ここでは、LBOの成功例と失敗例を通して、その活用におけるポイントを探ってみましょう。

-# 成功例1〇〇株式会社

〇〇株式会社は、従来の事業モデルに限界を感じ、新たな成長戦略を模索していました。そこで、LBOによって独立性を高め、意思決定のスピードを向上させることで、新規事業への進出を加速させました。結果として、数年で企業価値を大幅に向上させ、成功を収めました。

-# 成功例2△△株式会社

△△株式会社は、ファンドの豊富なネットワークや経営ノウハウを活用することで、事業の拡大と収益性の向上を実現しました。LBOによって得られた資金は、設備投資や人材育成に充てられ、企業の競争力強化に繋がりました。

-# 失敗例1□□株式会社

□□株式会社は、LBOによって多額の負債を抱えたものの、計画していた事業の成長が実現せず、経営が悪化しました。結果として、企業価値が下落し、最終的には倒産という結末を迎えることになりました。

-# 失敗例2◇◇株式会社

◇◇株式会社は、LBO後の経営陣と従業員との間で意識のずれが生じ、社内の混乱を招きました。コミュニケーション不足や経営方針の不一致などが原因で、業績は低迷し、LBOは失敗に終わりました。

これらの事例から、LBOを成功させるためには、綿密な事業計画と実行力、そしてファンドとの連携強化が不可欠であることが分かります。また、社内の一致団結も重要な成功要因と言えるでしょう。