投資の基礎!『益出し』で利益確定のタイミングを知る
投資をしたい
先生、「益出し」ってどういう意味ですか? ニュースでよく聞くんですけど、よく分からなくて。
投資研究家
そうだね。「益出し」は、簡単に言うと「持っている株などの資産を売って、利益を確定すること」だよ。
投資をしたい
なるほど。でも、ただ売って利益が出たら、それは「益出し」じゃなくてもいいんじゃないですか?
投資研究家
いい質問だね! 実は「益出し」は企業が会計上の都合で行う場合が多いんだ。例えば、決算前に保有している株の価格が上がっていたら、それを売って利益を確定することで、年間の業績を良く見せることができるんだよ。
益出しとは。
投資用語で「益出し」とは、英語でrealized profit(リアライズド・プロフィット)と言い、保有している有価証券の価格が購入時の価格を上回っている時に売却し、売却益を得る行為を指します。
『益出し』とは?
「益出し」とは、保有している投資対象の価格が上昇した際に、一部または全部を売却して利益を確定させる行為を指します。投資の世界では「損切り」と並んで重要なリスク管理手法の一つとされています。
株式投資やFXなど、値動きのある金融商品に投資を行う場合、価格変動リスクは常に付きまといます。たとえ値上がりしていても、その後予想に反して値下がりしてしまっては、せっかくの利益が減ってしまったり、損失に転じてしまう可能性も。
そこで「益出し」を行うことで、利益を確定させながら、リスクをコントロールしていくことが重要になります。
『益出し』のメリット
投資で利益を上げるためには、単に株価が上がることだけを期待するのではなく、適切なタイミングで利益を確定させることが重要です。この利益確定の手段の一つとして有効なのが『益出し』です。
『益出し』とは、保有している株価が上昇した際に、一部を売却して利益を確定する投資手法です。この手法には、いくつかのメリットがあります。
まず、利益を早期に確定させることで、投資元本を早く回収できるという点です。投資元本を回収できれば、その後の値動きに心理的に余裕を持って対応できるようになり、冷静な判断ができます。
また、『益出し』によってリスクをコントロールできるというメリットもあります。株価は常に変動するものであり、予想に反して下落する可能性も常に秘めています。利益が出ているうちに一部を売却しておくことで、その後の下落による損失を最小限に抑えられます。
『益出し』のタイミング
「利益が出ているうちに、一部でもいいから売って現金化したい」
投資をしていると、そう思う場面が必ず出てくるはずです。
含み益が出ているうちに売却し、確定利益とすることを『益出し』と言います。
では、具体的にいつ『益出し』をすれば良いのでしょうか?
残念ながら、「このタイミングで売れば必ず儲かる!」というような、誰にでも通用する万能な方法はありません。
なぜなら、投資対象や市況、投資家それぞれの状況によって最適な売却タイミングは異なるからです。
大切なのは、自分なりのルールを決めておくことです。
例えば、「購入時よりも価格が〇〇%上昇したら売る」「移動平均線が〇〇になったら売る」といった具合です。
事前に決めておくことで、感情に左右されずに冷静な判断ができるようになります。
『益出し』と税金
投資で利益が出たら、「税金」のことが気になりますよね。
投資で得た利益は「譲渡所得」として扱われ、原則として確定申告が必要になります。
『益出し』は、利益が出ている銘柄の一部を売却して利益を確定させる手法です。
つまり、『益出し』を行うたびに税金が発生する可能性があるということになります。
そのため、『益出し』を行う前に、税金の仕組みについてしっかり理解しておくことが大切です。
年間の利益が20万円を超えると確定申告が必要になるなど、いくつかのルールがあるので注意が必要です。
具体的な税額や申告方法については、国税庁のホームページなどを参照するか、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
『益出し』の注意点
『益出し』は、確かに有効な利益確定の手法ですが、いくつか注意すべき点があります。
まず、『益出し』をするタイミングで株価が上昇し続ける場合、利益を最大限に得られない可能性があります。せっかく保有銘柄の価値が上がっているのに、早々に売却してしまうことで、その後の大きな利益を得るチャンスを失ってしまうかもしれません。
また、頻繁に『益出し』を行うと、手数料がかさみ、最終的な利益を圧迫する可能性があります。特に、少額投資の場合、手数料の影響は大きいため、注意が必要です。
さらに、『益出し』にばかり気を取られ、投資の全体像を見失ってしまう可能性もあります。投資においては、リスク管理や長期的な視点なども重要です。