意外と知らない?投資の基礎用語「外貨建て」
投資をしたい
先生、「外貨建て」ってどういう意味ですか?よく聞くんですけど、いまいちよく分からなくて…
投資研究家
なるほど。「外貨建て」は、簡単に言うと、モノやサービスの値段を外貨で表示することだよ。例えば、日本で売られている車が10,000ドルと表示されていたら、それが「外貨建て」だね。
投資をしたい
あ!なんとなく分かってきました!でも、なんでわざわざ外貨で表示するんですか?
投資研究家
それは、貿易などで海外と取引するときに、お互いの国の通貨で値段を決めておくと便利だからだよ。為替の影響を受けやすくなるけど、国際的な取引ではよく使われている方法なんだ。
外貨建てとは。
「外貨建て」とは、投資において、自国通貨1単位に対して、外国通貨がいくらになるかを示す方法です。これは、quotation in foreign currency(クォーテーション・イン・フォーリン・カレンシー)とも呼ばれ、外国通貨建てと表現されることもあります。
「外貨建て」ってどういう意味?
投資の世界でよく耳にする「外貨建て」。なんとなく難しそうな響きもしますが、中身はいたってシンプルです。「外貨建て」とは、円以外の通貨で運用される金融商品のことを指します。
例えば、アメリカドルで運用される投資信託や、ユーロで預金できる外貨預金などが代表的な例です。
円ベースで投資を行うよりも高い利回りが期待できる一方、為替変動リスクは大きくなる点に注意が必要です。
為替レートとの関係は?
外貨建て投資では、投資対象の資産の価値だけでなく、為替レートの変動も投資のリターンに影響を与えます。
例えば、1ドル=100円の時に1万ドルの米国株式を購入したとします。1年後、株価が10%上昇して1万1,000ドルになったとします。
この時、円高に進んで1ドル=90円になっていれば、円換算での資産価値は約990,000円となり、円ベースでは損失が発生します。
逆に、円安に進んで1ドル=110円になっていれば、円換算での資産価値は約1,210,000円となり、株価の上昇に加えて為替差益も得られます。
このように、外貨建て投資では為替レートの変動によって利益が増減する可能性があり、投資元本を割り込むリスクも考慮する必要があります。
投資におけるメリット・デメリット
外貨建て投資には、円建て投資にはない魅力的な側面もあれば、注意すべき点も存在します。ここでは、メリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
メリットとしてまず挙げられるのは、為替差益を狙える点です。円安のタイミングで外貨から円に戻せば、為替差益を得られます。また、金利の高い通貨で運用すれば、高金利の恩恵を受けられる可能性があります。さらに、海外の経済成長の恩恵を受けられる点もメリットです。新興国など、経済成長の著しい国の通貨や資産に投資することで、高いリターンを期待できます。
一方で、為替変動リスクはデメリットとして認識する必要があります。円高に進むと、為替損失が発生する可能性があります。また、海外の政治・経済状況のリスクも考慮しなければなりません。政変や経済危機などが起こると、投資対象の価値が下落する可能性があります。さらに、為替手数料などのコストもデメリットとして挙げられます。外貨建て投資では、為替手数料や海外送金手数料などのコストが発生します。
外貨建て投資の具体例
外貨建て投資と聞いても、具体的にどのような投資があるのかイメージしづらい方もいるかもしれません。ここでは、代表的な外貨建て投資の例をいくつかご紹介します。
まず、多くの人が思い浮かべるのは「外貨預金」でしょう。これは、銀行に日本円ではなく、米ドルやユーロなどの外貨で預金することです。円預金と比べて金利が高い場合が多く、円安になった場合には為替差益も期待できます。
次に挙げられるのは「外国株式投資」です。これは、海外の企業が発行する株式に投資する方法です。アメリカのGoogleやAmazon、中国のアリババなど、日本株よりも投資対象の幅が広がることが魅力です。配当金や値上がり益を狙うことができますが、為替変動の影響を受ける点には注意が必要です。
その他にも、「外国債券投資」や「投資信託」など、外貨建てで運用される金融商品は数多く存在します。 外国債券投資は、外国の政府や企業が発行する債券に投資する方法で、比較的リスクが低い投資と言われています。投資信託は、複数の投資家に集めたお金をまとめて、専門家が株式や債券などに投資する商品です。外貨建ての投資信託を選ぶことで、間接的に外国の資産に投資することができます。
初心者向けの始め方
投資初心者にとって、外貨建て商品はハードルが高く感じるかもしれません。しかし、円建て商品と比較した際のメリットやリスクを正しく理解すれば、投資の選択肢を広げることができます。
まず、外貨建て投資を始めるには、証券会社で口座を開設し、外貨口座を開設する必要があります。その後、銀行口座から証券会社の口座へ資金を移し、円を外貨に両替することで準備完了です。
投資先は、大きく分けて外貨預金、外国株式、外国債券の3種類があります。それぞれリスクとリターンが異なるため、自身の投資目標やリスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。
投資初心者のうちは、少額から始められる外貨預金や投資信託で投資の基本を学ぶのがおすすめです。慣れてきたら、外国株式や外国債券に挑戦してみるのも良いでしょう。
外貨建て投資は、為替変動リスクなど、円建て投資とは異なるリスクも存在します。投資する前に、必ずリスクを理解し、余裕資金で行うようにしましょう。