レポ取引とは?仕組みと種類をわかりやすく解説

レポ取引とは?仕組みと種類をわかりやすく解説

投資をしたい

先生、「レポ取引」ってなんですか?難しそうな言葉でよくわかりません。

投資研究家

そうだね。「レポ取引」は金融の専門用語で、簡単に言うと「証券を担保にお金を借りたり貸したりする取引」のことだよ。例えば、AさんがBさんに証券を担保にお金を借りて、後日、お金と少しの利息を払って証券を買い戻す、といったイメージだね。

投資をしたい

なるほど。証券を担保にするっていうのがイマイチぴんとこないのですが…

投資研究家

例えば、あなたが旅行に行くのに10万円必要だとします。でも今手元に現金がなくて、代わりに10万円分の商品券を持っているとします。この商品券を友達に預けて10万円借りて、旅行から帰ってきたら10万円と少しのお礼を付けて商品券を返してもらう、というイメージだよ。この場合、商品券が証券に当たるね。

レポ取引とは。

投資用語の「レポ取引」は、日本では「現先取引」と「債券貸借取引」の二つを指します。

「現先取引」とは、将来の特定日に、売買した債券等と同じ種類・数量のものを、あらかじめ決めた価格で買い戻す、あるいは売り戻すことを条件とする取引のことです。「条件付売買」とも呼ばれます。

「債券貸借取引」は、債券を担保とした資金取引で、「無担保債券貸借取引」と「有担保債券貸借取引」の二つに分けられます。「有担保債券貸借取引」は、さらに「現金担保付債券貸借取引」と「代用有価証券担保付債券貸借取引」に分類されます。

ちなみに、米国でいう「レポ取引」は、日本の「現先取引」に相当します。

レポ取引の基礎知識

レポ取引の基礎知識

レポ取引とは、簡単に言うと「証券を担保にした資金取引」のことです。金融機関が保有する国債などの証券を、一時的に他の金融機関に売却し、一定期間後に同じ証券を買い戻す取引を指します。

レポ取引は、資金の貸し手と借り手の双方にとってメリットがある取引です。貸し手は、証券を担保にすることで貸し倒れリスクを抑えつつ、資金を運用することができます。一方、借り手は、一時的に資金を調達することができます。

レポ取引は、金融市場において重要な役割を果たしており、特に銀行や証券会社など金融機関の間で広く行われています。

日本のレポ取引:現先取引と債券貸借取引

日本のレポ取引:現先取引と債券貸借取引

日本では、レポ取引と同様の取引として、「現先取引」「債券貸借取引」の二つが存在します。どちらも資金調達や運用手段として広く利用されていますが、それぞれ異なる特徴を持っています。

現先取引は、証券の売買と同時に、将来の特定日にあらかじめ決めた価格でその証券を買い戻すことを約束する取引です。一方、債券貸借取引は、債券を担保として資金を貸し借りする取引で、証券の所有権は貸し手に残ります。

現先取引と債券貸借取引は、どちらも短期金融市場で重要な役割を果たしており、企業や金融機関の資金調達や運用を円滑に行うために欠かせないものです。

現先取引:条件付売買の仕組み

現先取引:条件付売買の仕組み

現先取引は、証券の売却と一定期間後の買戻しを同時に行う取引です。将来の特定日に、あらかじめ決めておいた価格で売却した証券を買い戻すことを約束します。

例えば、A社が現在1億円分の国債を保有しており、3ヶ月後に資金が必要になったとします。この時、B社に対して1億円の国債を売却し、同時に3ヶ月後に1億500万円で買い戻す契約を結ぶことができます。

このように、現先取引では一時的に資金を調達したいA社と、一定期間後に元本と利息を得たいB社のニーズが合致することで取引が成立します。

債券貸借取引:担保の有無による分類

債券貸借取引:担保の有無による分類

債券貸借取引は、担保の有無によって、「ジェネラル・ collateral(GC)取引」「スペシャル取引」の2種類に分けられます。

GC取引は、特定の債券を担保とせず、現金や他の債券を担保として貸借を行う取引です。一方、スペシャル取引は、特定の債券を担保として、その債券の貸借を行う取引を指します。

一般的に、流動性の高い債券はGC取引流動性の低い債券はスペシャル取引で行われることが多いです。これは、流動性の低い債券は、貸し手側が担保として受け取る際に、特定の銘柄を指定したいというニーズが高いためです。

日米のレポ取引の違い

日米のレポ取引の違い

日米のレポ取引は、基本的な仕組みは同じですが、いくつかの点で違いが見られます。

まず、取引対象となる証券の種類が異なります。日本のレポ取引では、主に国債が取引対象となる一方、アメリカのレポ取引では、国債だけでなく、モーゲージ債や社債なども取引対象となります。

また、取引期間にも違いがあります。日本のレポ取引は、翌日物や数日間の短期取引が中心であるのに対し、アメリカのレポ取引では、数週間から数ヶ月にわたる長期の取引も一般的です。

さらに、レポレートについても、日米で異なる点があります。日本のレポレートは、無担保コールレートを参考に決定されることが多いのに対し、アメリカのレポレートは、フェデラルファンドレートの影響を強く受けます。

これらの違いは、それぞれの国の金融市場の構造や慣習などを反映したものであり、レポ取引を行う際には、これらの違いを理解しておくことが重要です。

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