転換社債投資の鍵!乖離率を徹底解説

転換社債投資の鍵!乖離率を徹底解説

投資をしたい

先生、「乖離率」ってどういう意味ですか?転換社債のところで出てきたのですが、よく分からなくて…

投資研究家

良い質問ですね。「乖離率」は、転換社債が株式に転換された場合の理論価格と、現在の市場価格がどれくらい離れているかを示す指標です。簡単に言うと、割安か割高かを判断するのに使います。

投資をしたい

なるほど。でも、転換した時の理論価格と比べて、今の価格が安いとか高いとか言われても、よくイメージが湧かないのですが…

投資研究家

例えば、1万円の転換社債があって、株式に転換した時の理論価格が1万2千円だとします。乖離率がプラスなら、転換社債のまま持っていた方がお得。逆に乖離率がマイナスなら、株式に転換した方がお得になる、という指標なんですよ。

乖離率とは。

「乖離率」とは、投資の世界で使われる言葉で、転換社債が割安なのか割高なのかを判断する基準になります。簡単に言うと、現在の転換社債の価格と、それを株式に交換した場合の理論的な価格(パリティ価格)がどれくらい離れているかを示すものです。計算方法は、転換社債の価格からパリティ価格を引いたものを、パリティ価格で割って百分率で表します。もし乖離率がプラスなら、転換社債は割高で、そのまま保有していた方が有利とされます。逆にマイナスなら割安で、株式に転換した方がお得になる可能性があります。

乖離率とは?

乖離率とは?

転換社債投資において、頻繁に耳にする「乖離率」という言葉。なんとなく難しそうな響きですが、投資判断をする上で非常に重要な指標となります。ここでは、この乖離率について詳しく解説していきます。

乖離率の計算方法

乖離率の計算方法

では、実際に乖離率はどのように計算すればよいのでしょうか?

乖離率は、「転換社債の時価 ÷ 転換価値」で算出します。

例えば、ある会社の転換社債が105円で取引されており、その時の転換価値が90円だとします。この場合の乖離率は、105 ÷ 90 = 1.17となり、乖離率は17%となります。

この乖離率は、転換社債が転換価値に対して割高か割安かを判断する材料となります。

プラスの乖離率:割高

プラスの乖離率:割高

転換社債投資において、乖離率は重要な指標となります。特に、プラスの乖離率は割高状態を示唆しており、注意が必要です。

プラスの乖離率とは、転換社債の価格が、その裏にある株式の理論価格よりも高い状態を指します。これは、投資家が将来的な株価上昇を見込んで、転換権のプレミアムを上乗せして転換社債を購入しているためと考えられます。

しかし、プラスの乖離率が高い場合は注意が必要です。株価が期待通りに上昇しなければ、転換社債の価格は下落し、損失を被る可能性があります。また、高いプレミアムを支払って転換社債を購入した場合、その後の株価上昇による利益が圧迫される可能性もあります。

プラスの乖離率で転換社債に投資する場合は、将来の株価上昇の可能性とリスクを慎重に見極める必要があります。特に、高いプラスの乖離率で取引されている場合は、投資前に十分な調査と分析を行うことが重要です。

マイナスの乖離率:割安

マイナスの乖離率:割安

転換社債投資において、「乖離率」は非常に重要な指標です。特にマイナスの乖離率は、割安な投資機会を示唆している可能性があります。

マイナスの乖離率とは、転換社債の価格が、その中に内包されている株式価値よりも低い状態を指します。これは、株式市場全体の下落や、発行企業に対するネガティブなニュースなどによって引き起こされることがあります。

このような状況下では、転換社債は株式よりも割安に評価されていると言えるでしょう。なぜなら、転換権を行使すれば、理論的には割安な価格で株式を取得できるからです。

しかしながら、マイナスの乖離率だからといって、必ずしも買い時とは限りません。企業の業績悪化や倒産リスクなども考慮する必要があるため、注意が必要です。

乖離率を使った投資戦略

乖離率を使った投資戦略

– 乖離率を使った投資戦略

転換社債投資において、乖離率は有効な指標となります。ここでは、乖離率を活用した代表的な投資戦略を二つご紹介します。

-# 割安銘柄を狙う

乖離率が大きく拡大している状態は、転換社債が株式に比べて割安になっていることを示唆しています。そのため、割安銘柄を狙って投資する戦略が考えられます。

具体的には、目標とする乖離率を設定し、その水準を上回った銘柄に投資します。ただし、乖離率が拡大している背景には、発行会社の業績悪化懸念などがある場合もあるため、注意が必要です。

-# サヤ取り投資

転換社債と株式の価格差を利用したサヤ取り投資も有効です。具体的には、乖離率が拡大したタイミングで転換社債を購入し、同時に株式を空売りします。そして、乖離率が縮小したタイミングで転換社債を売却し、株式を買い戻すことで利益を狙います。

しかし、この戦略は株式市場の変動リスクや、転換社債の価格が想定通りに動かないリスクなどを伴うため、十分な理解と注意が必要です。

– まとめ

乖離率は、転換社債投資を行う上で欠かせない指標です。上記で紹介した戦略以外にも、様々な投資戦略に活用することができます。しかし、乖離率はあくまでも指標の一つであり、投資判断は自己責任で行うようにしましょう。

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