投資の基本: 額面金額とは？

投資の基本: 額面金額とは？

額面金額とは何か？

額面金額とは、株式や債券などの証券に記載されている金額のことです。これは、発行体が投資家に対して、将来的に支払うことを約束している金額を示しています。例えば、1株あたり1,000円の額面金額の株式の場合、発行体は投資家に対して、将来的に1株あたり1,000円を支払うことを約束していることになります。

ただし、額面金額は、現在の市場価格や実際の投資価値と必ずしも一致するわけではありません。株式の場合、市場価格は需要と供給の関係で日々変動するため、額面金額を大きく上回ったり、下回ったりすることがあります。債券の場合も、市場の金利状況などによって価格が変動するため、額面金額とは異なる価格で取引されるのが一般的です。

債券投資における重要性

債券投資において、額面金額は重要な役割を果たします。額面金額とは、債券の満期日に投資家が受け取る金額であり、債券の表面に記載されています。債券は発行時に額面金額を基準に発行され、投資家は額面金額で購入する場合もあれば、割引価格で購入する場合もあります。

債券の価格が変動する一方、額面金額は常に一定であるため、投資家は満期時に受け取る金額を把握することができます。特に、満期保有を目的とする投資家にとっては、将来受け取る金額が確定している点は大きなメリットと言えるでしょう。

また、債券の利払いは額面金額に基づいて計算されます。例えば、額面金額100円の債券の利率が年5%であれば、投資家は毎年5円の利息を受け取ることができます。このように、額面金額は債券投資における利回りを計算する上でも重要な指標となります。

額面金額と市場価格の違い

株式や債券などの証券には、“額面金額”と呼ばれるものが設定されていることがあります。これは、企業が資金調達のために発行する際に設定される、いわばその証券の「顔」となる金額です。例えば、1株あたり100円の額面金額で発行された株式は、一見すると100円の価値を持つように見えます。

しかし、投資をする上で重要なのは、この額面金額ではなく「市場価格」です。市場価格とは、証券市場において、実際に投資家が売買している価格のこと。需要と供給の関係によって日々変動するため、額面金額を大きく上回ったり、下回ったりすることがあります。

例えば、業績好調で将来性のある企業の株式は、多くの投資家が買いたいと考えるため、市場価格が額面金額を上回る傾向があります。一方、業績不振の企業の株式は、売却希望者が多くなるため、市場価格は額面金額を下回る可能性があります。

つまり、額面金額はあくまで証券発行時の基準となる金額であり、投資判断において重視すべきは市場価格であることを覚えておきましょう。

利回りとの関係性

額面金額と利回りは、投資において切っても切り離せない関係にあります。 額面金額とは、債券や株式などが発行される際に設定される金額のことで、いわば投資の元本のようなものです。一方、利回りとは、投資額に対してどれだけの利益を得られるかを表す指標です。

例えば、100万円の額面金額で発行された債券があるとします。この債券の利率が年利5%だった場合、1年間保有すると5万円の利息を受け取れます。この時の利回りは5%となります。

重要なのは、利回りは額面金額ではなく、実際の購入金額を元に計算されるということです。もし、この債券を110万円で購入していた場合、利回りは約4.5%に低下します。逆に、90万円で購入できていれば、利回りは約5.5%に上昇します。

つまり、同じ債券や株式であっても、購入価格によって利回りが変動するのです。投資判断をする際には、額面金額だけでなく、利回りをしっかりと確認することが重要です。

投資判断における活用方法

額面金額は、投資判断の際に、特に債券投資において重要な役割を果たします。例えば、債券の利回りを計算する際に、額面金額を基準として利子の金額が決定されます。また、債券が償還される際には、額面金額で償還されるため、現在価格と比較することで、投資元本との差額を把握することができます。しかし、額面金額だけで投資判断を行うことは適切ではありません。発行体の信用力や市場の金利動向など、他の要素も総合的に判断する必要があります。