知っておきたい「基本年金」とは?

知っておきたい「基本年金」とは?

投資をしたい

先生、「基本年金」ってどういう年金のことですか?

投資研究家

いい質問だね。「基本年金」は、かつてあった厚生年金基金という制度が関係しているんだ。簡単に言うと、会社が独自に運用する年金制度に加入していた人が、途中で会社を辞めることになった場合に、老後にもらえるように企業年金連合会というところが預かってくれる年金なんだよ。

投資をしたい

へえ、そうなんですね。でも、今はもう厚生年金基金って制度はないんですよね?

投資研究家

その通り!実は2014年4月以降は、厚生年金基金に新たに加入することはできなくなったんだ。だから、今は基本年金を受け取る人は少しずつ減っているんだよ。

基本年金とは。

「基本年金」は、企業年金連合会から支給される年金の一種です。かつて厚生年金基金に加入していたものの、途中で脱退した人が対象となります。脱退時に、加入していた厚生年金基金の規定に基づき、「代行部分」と「基本プラスアルファ部分」の原資を企業年金連合会に移していた場合、老齢厚生年金の支給開始年齢に達すると、この基本年金が支給されます。

ただし、平成26年4月1日以降に厚生年金基金を脱退した人は、「代行部分」の移換が行われなくなったため、基本年金を受け取ることはできません。これは、同日に施行された改正法により、厚生年金基金制度が事実上廃止されたためです。

基本年金とは?

基本年金とは?

日本には国民全員が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金があります。このうち、国民年金は老後、障害、死亡など万が一のことが起きた際に、国民生活の基礎を保障する制度です。
国民年金には、老齢年金、障害年金、遺族年金の3種類があります。このうち、「基本年金」とは老齢年金の一部で、20歳から60歳までのすべての人が加入する国民年金に共通する部分を指します。
つまり、自営業者やフリーランスなど、国民年金だけに加入している人は、老後に受け取る老齢年金がそのまま「基本年金」となります。
一方、会社員や公務員など厚生年金に加入している人は、国民年金と厚生年金の両方を合わせたものが老後に受け取ることになります。この場合、老齢年金は、国民年金部分である「基本年金」と、厚生年金部分の「老齢厚生年金」の2階建て構造になっています。

支給対象者となる条件

支給対象者となる条件

老後の生活を支える重要な役割を担う公的年金制度。その中でも「基本年金」は、加入期間の長さに関わらず、一定の年齢に達した国民全員に支給されるものです。

受給資格を得るには、原則として25年以上保険料を納付している必要があります。これは、国民一人ひとりが社会の一員として保険料を負担し、支え合うという年金制度の考え方に基づいています。25年以上保険料を納めていれば、老齢基礎年金を受け取ることができます。

ただし、病気や障害などで保険料の納付が難しい場合もあるでしょう。そのような場合でも、一定の条件を満たせば、保険料を納めた期間が25年未満でも老齢基礎年金の一部を受け取れる場合があります。

また、日本に住んでいない場合でも、一定の条件を満たせば、海外からでも請求が可能です。海外在住者は、年金事務所に問い合わせるなどして、自身の状況に合った手続きを確認するようにしましょう。

基本年金の仕組み

基本年金の仕組み

老後の生活資金の柱となる「基本年金」。誰もが加入する制度ですが、その仕組みについて詳しく知っている方は少ないかもしれません。ここでは、基本年金がどのような仕組みで成り立っているのかを分かりやすく解説していきます。
日本の年金制度は「国民皆年金」と呼ばれ、国民全員が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金に分けられます。そして、この国民年金を「基礎年金」「老齢基礎年金」の二つに分け、さらに老齢基礎年金に「満額支給」「減額支給」を設けることで、複雑な年金制度を支えています。
基礎年金は、国民年金の加入期間に関わらず、一律で支給される年金です。これは、障害年金や遺族年金の支給額を決める上での基礎となる金額です。一方、老齢基礎年金は、老後の生活資金を支給する年金で、国民年金の加入期間によって支給額が変わります。そして、この老齢基礎年金には、40年間保険料を納めた場合に受け取れる満額支給と、保険料の納付期間が40年未満の場合に受け取れる減額支給があります。
このように、基本年金は、いくつかの種類と支給条件が組み合わさって成り立っています。複雑な仕組みではありますが、それぞれの仕組みを理解することで、自身の年金についてより深く理解することができます。

平成26年4月以降の変更点

平成26年4月以降の変更点

平成26年4月以降、基本年金にはいくつかの変更点がありました。特に大きな変化として、「老齢基礎年金の受給開始年齢の段階的な引き上げ」が挙げられます。これは、従来65歳からであった受給開始年齢を、段階的に60歳から65歳へと引き上げていくというものです。

また、パートタイム労働者への適用拡大も重要な変更点です。これにより、週20時間以上勤務するパートタイム労働者にも厚生年金保険の加入が義務付けられました。

これらの変更は、日本の高齢化社会の進展や社会保障制度の持続可能性を考慮して行われたものです。自身の年金について正しく理解するために、これらの変更点をしっかりと把握しておくことが重要です。

将来受け取れるか確認するには?

将来受け取れるか確認するには?

老後の生活資金として重要な役割を担う公的年金ですが、自分が将来どのくらい受け取れるのか、そもそも受け取る資格があるのか、不安に感じる方もいるのではないでしょうか?

年金制度は複雑で、仕組みを理解するのが難しいと感じる方も多いかもしれません。しかし、将来設計を立てる上で、自分がどの程度の年金を受け取れる見込みがあるのかを把握しておくことは非常に重要です。

この章では、将来受け取れる年金額を確認する方法や、受け取るための条件など、基本的な情報を分かりやすく解説していきます。

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