もう使われてない！？「最低責任準備金調整額」とは
投資をしたい
先生、「最低責任準備金調整額」ってなんですか？難しい言葉でよく分かりません。
投資研究家
そうだね。「最低責任準備金調整額」は、昔、保険会社が将来の保険金の支払いに備えておくお金「最低責任準備金」を計算する際に必要だったものなんだ。簡単に言うと、この「調整額」で、保険料の収入と保険金の支払いの時期のズレを調整していたんだよ。
投資をしたい
なるほど。でも、今はもう使われていないんですよね？
投資研究家
そうだよ。平成26年度からは、計算方法が変わって、時期のズレを調整する必要がなくなったから、「最低責任準備金調整額」も廃止になったんだ。
最低責任準備金調整額とは。
「最低責任準備金調整額」は、投資用語の一つで、最低責任準備金を計算する際に「期ずれ」による影響を取り除くために用いられていました。しかし、平成26年度以降は最低責任準備金の計算方法が変わり、「期ずれ」が発生しなくなったため、この調整額は廃止されました。
「最低責任準備金調整額」って何？
「最低責任準備金調整額」って、なんだか仰々しい名前で、何だかよくわからないですよね？ 実は、2017年3月期決算から、この「最低責任準備金調整額」は廃止されてしまいました。つまり、もう計算する必要はありません！
では、なぜ廃止されたのでしょうか？それは、企業会計基準が変更されたためです。
かつての会計基準では、退職給付にかかる費用を、将来の予測に基づいて計算していました。しかし、経済状況の変化などによって、この予測が大きく変わることも少なくありませんでした。そこで、より正確な企業の財務状況を把握するために、会計基準が変更され、それに伴い「最低責任準備金調整額」も廃止されることになったのです。
「期ずれ」がポイント！
最低責任準備金調整額は、保険会社が将来の保険金支払いに備えるための責任準備金に関連する項目です。ポイントは「期ずれ」という言葉にあります。
保険料は、通常、契約期間の先頭にまとめて支払われますが、保険金は事故発生時に支払われるため、収入と支出のタイミングがずれます。この時間的なずれを調整するのが最低責任準備金調整額です。
しかし、現在ではこの用語は使われておらず、「責任準備金等差引額」という言葉に変わっています。
具体的な計算方法を見てみよう
「最低責任準備金調整額」は、かつて保険会社が経営の健全性を保つために必要とされていた計算上の金額です。具体的な計算方法は少々複雑で、（責任準備金－資産の評価差額）×（予定利率－標準利率）といった式を用いて算出されました。ここでは、それぞれの要素が何を表しているのか、具体例を交えながら詳しく解説していきます。
廃止されたってホント？ なぜ？
そうなんです、実は最低責任準備金調整額は、2019年4月の保険業法改正によって廃止されました。 この制度、保険会社の健全性を保つためのものだったのですが、複雑で分かりにくいという声が多く聞かれていました。
そこで、より分かりやすく、時代の変化にも対応しやすい仕組みにするために、廃止と新たな制度の導入が決定したのです。
知っておきたい関連用語
「最低責任準備金調整額」を理解するには、いくつかの重要な用語を押さえておく必要があります。まずは、「責任準備金」についてです。これは、保険会社が将来の保険金等の支払いに備えて積み立てているお金のことです。そして、この責任準備金を計算する方法の一つに「標準責任準備金計算」があり、「最低責任準備金」はこの計算方法で算出された額を指します。
次に、「調整額」とは、実際の責任準備金と最低責任準備金の差額を意味します。この調整額は、金利変動などのリスクを考慮して設定されます。
最後に、これらの用語が実際にどのように関係しているのか、具体的な例を挙げて解説します。