投資の基礎: 劣後株とは?
投資をしたい
先生、「劣後株」ってどういう意味ですか?
投資研究家
良い質問だね!「劣後株」は、普通株より配当をもらう順番が後になる株のことなんだ。
投資をしたい
配当をもらう順番が後になるって、どういうことですか?
投資研究家
例えば、会社が利益を上げた時に、先に普通株主に配当を支払って、その後で残った利益があれば劣後株主にも配当が支払われるんだよ。だから、普通株より配当金が少ない場合もあるんだ。
劣後株とは。
投資の世界で用いられる「劣後株」とは、英語でdeferred stockと言い、普通株よりも配当などの支払いが後回しになる株式のことです。後配株とも呼ばれます。
劣後株とは何か?
劣後株とは、普通の株式 (普通株) に比べて、会社の財産に対する権利が劣後している株式のことです。具体的には、会社が倒産した場合、債権者や普通株主よりも後に払い戻しを受けます。そのため、リスクが高い投資とされています。
劣後株の特徴とメリット
劣後株は、普通の株式 (普通株) と比べて、配当の受取や残余財産の分配などにおいて劣後的な扱いを受ける株式です。
劣後株と聞いても、あまり馴染みがない方が多いかもしれません。しかし、劣後株は投資家にとって、高い配当利回りや企業の経営状況悪化時の影響緩和といったメリットがあるため、投資対象として魅力的な側面も持ち合わせています。
劣後株のデメリットとリスク
劣後株は高い配当利回りという魅力的な一面を持つ一方で、投資家にとって理解しておくべきデメリットとリスクも存在します。
まず、劣後株は普通株よりも弁済順位が低いため、企業が倒産した場合、投資資金の回収が後回しになります。 つまり、普通株主や債権者よりも先に返済を受けられる可能性が低く、最悪の場合、投資資金を失ってしまうリスクもあります。
次に、劣後株は普通株に比べて価格変動リスクが大きい点が挙げられます。 企業業績の悪化や金利上昇などの影響を受けやすく、価格が大きく下落する可能性があります。
さらに、劣後株は発行企業の判断によって繰上償還される可能性があります。 これは、企業側が劣後株を発行時に定めた条件で、投資家にとって不利なタイミングで償還される可能性があり、その場合、期待していた配当が得られなくなるリスクがあります。
これらのデメリットとリスクを踏まえ、劣後株への投資は余裕資金で行い、分散投資の一環として検討することが重要です。 また、投資する前には、発行企業の財務状況や業績、劣後株の発行条件などを十分に確認することが大切です。
劣後株への投資事例
劣後株は、企業にとって重要な資金調達手段の一つですが、個人投資家にとっては、馴染みの薄いものかもしれません。しかし、高い配当利回りや、株式転換の可能性など、魅力的な側面も持ち合わせています。
具体的には、以下のような事例が考えられます。
* -銀行の発行する劣後株への投資- 銀行は、自己資本比率規制に対応するために、劣後株を発行することがあります。銀行の経営が安定している限り、比較的高い配当収入を得ることが期待できます。
* -成長中のベンチャー企業の発行する劣後株への投資- ベンチャー企業は、将来的な成長を見込んで、劣後株を発行することがあります。株式転換によって、大きなキャピタルゲインを得られる可能性があります。
ただし、劣後株への投資は、元本割れのリスクや、企業倒産時に普通株よりも先に損失を被るリスクがあることに留意が必要です。投資する際には、企業の財務状況や事業内容などを十分に分析することが重要です。
まとめ:劣後株投資を検討する
劣後株は、債券と株式の特徴を併せ持つハイブリッドな投資商品です。高い配当利回りが見込める一方、企業の経営状況が悪化した場合、元本が毀損するリスクも抱えています。
劣後株投資を検討する際は、発行体の財務状況や格付け、市場の動向などを慎重に分析する必要があります。また、劣後株は価格変動が大きいため、短期的な投資よりも長期的な視点で投資することが重要です。
リスクとリターンのバランスを理解した上で、自身の投資目標やリスク許容度に合致するかどうかを判断し、投資するかどうかを決断しましょう。