企業年金の基礎知識：加算型年金とは？
投資をしたい
先生、「加算型」ってどういう意味ですか？ 厚生年金基金の給付形態の一つらしいんですけど、よく分かりません。
投資研究家
良い質問ですね！「加算型」は、簡単に言うと、厚生年金に上乗せして、会社が独自に年金を支給する仕組みのことです。大きく分けて「基本部分」と「加算部分」の二つからなります。
投資をしたい
なるほど。二つに分かれているんですね。それぞれの部分は、具体的に何が違うんですか？
投資研究家
「基本部分」は、厚生年金とほぼ同じ仕組みで計算される年金です。それに加えて、会社が独自のルールで上乗せするのが「加算部分」です。だから、会社によって支給額が変わってくるんですよ。
加算型とは。
投資用語の「加算型」は、厚生年金基金の給付形態の分類の一つで、代行型、共済型と並んで最も一般的な形態です。この形態は、公的年金である老齢厚生年金と同じ仕組みの基本部分と、企業が独自に設計する加算部分の二つで構成されています。基本年金と呼ばれる基本部分は、老齢厚生年金（物価スライドと再評価部分を除く）に相当する部分に、企業の状況に応じた一定割合の給付を上乗せしたものです。一方、加算年金と呼ばれる加算部分は、基金独自の給付部分であり、柔軟な設計が可能です。
加算型年金とは
加算型年金とは、将来受け取れる年金額が、加入期間中に積み立てた金額と運用実績によって決まる年金制度です。毎月の掛け金や会社からの拠出金が、それぞれ個人の口座に記録され、運用によって得られた利益も加算されていきます。将来受け取る年金額は、これらの積み立てられた金額を元に計算されます。つまり、積立額が多いほど、また運用成績が良いほど、将来受け取れる年金額は多くなるという仕組みです。
基本部分と加算部分
加算型年金は、基本部分と加算部分の二つから構成されています。
まず、基本部分とは、会社が従業員に対して一律に支給する年金のことを指します。これは、勤務年数などに関係なく、一定の条件を満たせば受け取ることができます。
一方、加算部分は、従業員個々の働き方や成果に応じて上乗せされる年金です。例えば、残業時間や職務の難易度、会社への貢献度などが評価の対象となり、その結果によって支給額が変わってきます。
加算型年金のメリット
加算型年金には、将来受け取る年金額が確定拠出型のように運用状況に左右されないという大きなメリットがあります。確定拠出型年金は、運用によって将来の年金額が増減する可能性がありますが、加算型年金はあらかじめ決められた給付額が保証されています。そのため、老後の生活設計が立てやすく、安心して老後を迎えることができると言えるでしょう。
加算型年金のデメリット
加算型年金は、将来受け取る年金額があらかじめ確定しているため、計画的に老後資金を準備できるというメリットがあります。しかし、一方でいくつかのデメリットも存在します。
まず、インフレに弱いという点が挙げられます。加算型年金は、将来受け取る年金額があらかじめ決まっているため、インフレによって物価が上昇すると、年金の価値が実質的に目減りしてしまう可能性があります。また、運用成績によって年金額が増減するという点もデメリットと言えるでしょう。運用成績が良い場合は、年金額が増える可能性もありますが、逆に運用成績が悪い場合は、年金額が減ってしまう可能性もあります。
さらに、企業の業績に左右されるという点も忘れてはなりません。企業年金は、企業が掛金を積み立てて運用するため、企業の業績が悪化した場合、年金額が減額されたり、支給が停止される可能性もあります。このように、加算型年金にはいくつかのデメリットも存在するため、加入を検討する際は、メリットだけでなくデメリットについても十分に理解しておくことが重要です。
まとめ
加算型年金は、将来受け取る年金額があらかじめ決まっているのではなく、運用実績によって変動するタイプの企業年金制度です。
毎月の掛け金や会社からの拠出金が、どのように運用されて年金資産が形成されていくのかを理解しておくことが重要です。
運用状況によっては、予定よりも年金額が増える可能性もあれば、減ってしまう可能性もあるという点を踏まえ、将来のライフプランに合わせた資産形成計画を立てるようにしましょう。