投資に関係する政府系金融機関とは?
投資をしたい
先生、「政府系金融機関」って、普通の銀行と何が違うんですか?
投資研究家
良い質問だね!普通の銀行は、お金を預かったり、貸したりして利益を出すことを目的としているよね。でも「政府系金融機関」は、利益よりも、国全体の経済を良くすることを目的としているんだ。
投資をしたい
経済を良くするって、具体的にどういうことですか?
投資研究家
例えば、中小企業にお金を貸したり、災害の復興を支援したりすることだね。普通の銀行が、リスクが高いからと貸してくれないお金を、政府系金融機関が代わりに貸すことで、経済全体を活性化させているんだ。
政府系金融機関とは。
投資用語における「政府系金融機関」とは、英語でgovernmental financial institutionと呼ばれる、民間金融機関では対応しきれない分野を補う、あるいは民間の活動を後押しするために設立された、政府が全額出資している特別な法人です。
政府系金融機関とは何か?
政府系金融機関とは、政府が出資または出資していた金融機関のことで、政策金融機関と財投機関に分けられます。国民生活や経済活動にとって重要な役割を担っており、民間金融機関だけでは対応できない分野において、資金供給やリスクテイクといった機能を担っています。
政策金融機関は、法律に基づき設立され、農林水産業や中小企業といった特定の分野に対して低利融資や信用保証などの金融サービスを提供しています。代表的な機関としては、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫などがあります。
一方、財投機関は、財政投融資計画に基づき、政府が特定の政策目的を達成するために資金供給や投資を行う機関です。代表的な機関としては、株式会社日本政策投資銀行や国際協力銀行などがあります。
政府系金融機関は、その公共性の高さから、高い信頼性と低リスクな投資先として投資家から注目されています。特に近年では、ESG投資の広がりなどを受け、社会貢献性の高い投資先としても注目度が高まっています。
政府系金融機関の役割と目的
政府系金融機関は、民間金融機関だけでは対応が難しい分野において、政府の方針に基づいた金融サービスを提供することを目的としています。 具体的には、中小企業への融資や、住宅ローン、農業、国際協力など、幅広い分野において活動しています。
これらの金融機関は、民間金融機関ではリスクが高く、採算が合わないと判断される事業に対しても、政策的な必要性から積極的に融資や投資を行うことがあります。これは、政府が目指す経済政策の実現や、社会全体の利益を追求するという役割を担っているためです。
例えば、地域経済の活性化を図るために、中小企業に対して低金利の融資を行ったり、災害復興のために被災企業や住民に対して資金供給を行うことがあります。このように、政府系金融機関は、民間金融機関を補完する形で、日本の経済成長や社会安定に貢献しているといえます。
投資における政府系金融機関
政府系金融機関は、政策金融の一環として政府が設立に関わり、出資や融資などの業務を行う金融機関です。民間金融機関では対応が難しい、政策的に重要な分野に対して資金を提供することで、経済の成長や安定に貢献しています。
投資においても、政府系金融機関は重要な役割を担っています。例えば、中小企業やベンチャー企業への投資を通じて、新規事業の創出や雇用の拡大を促進しています。また、インフラストラクチャー整備や環境対策といった、長期的な視点が必要とされる分野への投資も積極的に行っています。
政府系金融機関は、民間金融機関とは異なる視点や役割を持つ機関として、投資を通じて日本の経済成長に貢献しています。
主な政府系金融機関とその特徴
政府系金融機関とは、政府が政策目的を持って設立した金融機関のことです。民間金融機関だけでは十分に資金供給が難しい分野において、政策的に重要とされる事業へ低利で融資を行うなど、国民生活や経済活動の安定、発展に貢献しています。
投資に関係する主な政府系金融機関としては、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、国際協力銀行などが挙げられます。
日本政策金融公庫は、中小企業や農林水産業などを対象に、融資、保証、投資などの業務を行っています。
商工組合中央金庫は、中小企業の金融を円滑にするために設立され、融資、預金、為替などの業務を行っています。
国際協力銀行は、開発途上国への投融資や、日本企業の海外事業展開の支援などを行っています。
これらの政府系金融機関は、それぞれ異なる特徴を持つため、投資対象や投資目的などに合わせて適切な機関を選択することが重要です。
政府系金融機関の動向と将来展望
政府系金融機関は、時代の変化や政策ニーズに応じて、その役割や機能を変化させてきました。近年では、従来の金融機関では対応が難しい、スタートアップ企業やイノベーションへの支援、地域活性化といった分野において、政府系金融機関の存在感が高まっています。
政府は、「骨太の方針2023」において、民間投資を誘発し、持続可能な経済成長を実現するために、政府系金融機関の積極的な活用を打ち出しています。具体的には、スタートアップ企業への投資や、グリーンイノベーション、デジタル化といった分野への支援強化などが盛り込まれています。
政府系金融機関は、今後も、政策金融機関としての役割を担いながら、民間金融機関との連携や新たな金融手法の導入などを通じて、日本経済の成長に貢献していくことが期待されています。