投資情報

AIIBってなに?注目のアジアインフラ投資銀行

近年、世界経済におけるアジアのプレゼンスはますます高まっています。特に、著しい経済成長を遂げるアジア途上国においては、インフラ整備の遅れが課題として浮上していました。道路、鉄道、港湾、電力などのインフラは、経済活動を支える基盤であり、その整備は経済成長の加速、貧困の削減、生活水準の向上に不可欠です。こうしたアジア途上国のインフラ需要の高まりに対し、既存の国際金融機関である世界銀行やアジア開発銀行だけでは、資金供給が追いついていないという指摘がありました。そこで、アジアを中心とした新たな国際金融機関の設立が求められるようになり、2016年1月、アジアインフラ投資銀行(AIIB)が誕生したのです。
投資情報

投資家必見!特定投資家向け銘柄制度とは?

特定投資家向け銘柄制度とは、成長が見込まれるものの、まだ規模が小さく、上場するための一般的な要件を満たしていない企業にとって、資金調達の新たな道を拓く制度です。この制度では、一定の要件を満たした機関投資家や、金融資産を一定額以上保有する個人投資家など、「特定投資家」のみを対象に株式が発行・売買されます。従来の上場制度よりも、上場するための基準が緩和されているため、ベンチャー企業など、成長途中の企業にとって、資金調達のハードルが下がるというメリットがあります。
投資情報

投資の落とし穴!サバイバーシップバイアスとは?

「サバイバーシップバイアス」とは、成功した事例だけを見て、失敗した事例を考慮に入れていない状態を指します。投資の世界では、成功した投資家やファンドのパフォーマンスばかりが目立ちやすく、その裏に隠れた無数の失敗例が見えにくいという状況が発生します。 例えば、大きく値上がりした銘柄や、高いリターンを誇る投資信託はメディアで頻繁に取り上げられます。しかし、投資の世界では成功するケースは少数派であり、実際には同じような投資戦略で失敗した投資家や、基準価額を大きく下げてしまった投資信託も数多く存在します。サバイバーシップバイアスにとらわれると、成功確率を実際よりも高く見積もってしまう可能性があります。冷静な判断をするためには、成功例だけでなく、失敗例からも学ぶ姿勢が重要です。
株式投資

カラ売りで利益を狙う: メリットとリスクを解説

「カラ売り」とは、将来、株価や資産価格が下落すると予想した際に、その下落から利益を得ようとする投資戦略です。言葉自体は難しそうに聞こえるかもしれませんが、仕組み自体はシンプルです。例えば、あなたがA社の株価が今後下落すると予想したとします。この時、カラ売りでは、まず証券会社からA社の株を借り、それを市場で売却します。そして、実際に株価が下落したタイミングで、A社の株を買い戻し、借りていた株を証券会社に返却します。この「売値」と「買戻値」の差額が、カラ売りの利益となるのです。通常の取引と逆の順番で売買を行うのがカラ売りの特徴で、「空売り」と表記されることもあります。
投資情報

市場分断仮説:イールドカーブを読み解く

市場分断仮説とは、金融市場において、異なる投資期間(残存期間)の債券市場が互いに独立して動いているという考え方です。通常、短期金利と長期金利は相互に影響し合いながら変動していくと考えられています。しかし、市場分断仮説では、短期資金の需給と長期資金の需給はそれぞれ独立しており、短期金利と長期金利の間に明確な関係性はないとされます。この仮説は、例えば、中央銀行が短期金利を操作しても、長期金利には影響を与えられない可能性を示唆しています。これは、中央銀行の金融政策が効果を発揮する上で重要な意味を持ちます。
投資情報

投資と年金: 標準賞与額を理解する

将来のために計画を立て、特に退職後の生活を考えることは非常に重要です。老後の生活資金を確保するためには、投資や年金制度について理解しておくことが欠かせません。本稿では、年金制度において頻繁に用いられる「標準賞与額」について解説していきます。標準賞与額は、将来受け取る年金額を計算する上で重要な指標となります。しかし、その仕組みや意味合いを正確に理解している人は少ないのではないでしょうか?
FX投資

円キャリートレードで資産運用!仕組みとリスクを解説

円キャリートレードとは、低金利の通貨である円を売って、高金利の通貨で運用する投資手法です。たとえば、日本の金利が0.1%、アメリカの金利が2%だとします。このとき、円を売ってドルを買い、アメリカの債券などに投資することで、金利差である1.9%の利益を狙うことができます。円キャリートレードは、比較的シンプルな仕組みで高いリターンを狙えるため、個人投資家にも人気があります。しかし、為替変動リスクなど、いくつかのリスクも存在します。
投資情報

資産運用を効率化!マスタートラストとは?

マスタートラストとは、複数の信託契約を一つの信託契約でまとめて管理する仕組みです。具体的には、委託者が自身の財産を信託銀行などの受託者に預け、その財産を運用する際に、複数の信託受益権を設定することで実現されます。従来の信託では、目的別に個別の信託契約を締結する必要がありました。例えば、遺言代用、不動産管理、事業承継など、それぞれに信託契約が必要となり、管理が煩雑になりがちでした。しかし、マスタートラストでは、これらの目的を一つの信託契約でまとめて管理できるため、効率的な資産運用が可能になります。
投資情報

貯蓄と投資:違いを知って賢く資産運用

「貯蓄」とは、将来のためにお金を安全に保管しておくことを指します。銀行口座にお金を預けておくことが一般的で、元本が保証されているため、リスクをほとんど負うことなく、安心してお金を貯めることができます。貯蓄の最大のメリットは、必要な時にすぐに現金を引き出せるという点です。急な出費や病気、怪我など、予期せぬ事態が発生した場合でも、貯蓄があれば慌てずに対応できます。また、コツコツと積み立てていくことで、将来の大きな目標、例えば住宅購入や子供の教育資金、老後資金などに向けて、着実に準備を進めることができます。
投資情報

資産運用のカギ!アセット・ミクスを理解しよう

「アセット・ミクス」という言葉を聞いたことはありますか?投資の世界では、「卵は一つの籠に盛るな」ということわざがよく使われます。これは、資産を分散してリスクを抑えようという投資の基本的な考え方ですが、アセット・ミクスはまさにこの考え方を体現した投資戦略です。具体的には、株式、債券、不動産、金など、異なる種類の資産を組み合わせて投資を行うことを指します。それぞれの資産は価格の動き方やリスク、リターンなどが異なるため、一つの資産だけに集中して投資するよりも、複数の資産を組み合わせることでリスクを分散し、安定的な収益を目指せる可能性が高まります。
投資情報

弱気市場の象徴?投資用語「ベア」を解説

投資の世界で頻繁に耳にする「ベア(Bear)」という言葉。 強気市場を表す「ブル」の反対として、相場の下落を予測したり、弱気な投資家のスタンスを表現する際に使われます。「ベア」の語源は、熊が獲物に襲いかかる時の動作からきています。熊は上から下へ爪を振り下ろすことから、相場が下落するイメージと結びつき、弱気市場の象徴として定着しました。具体的に「ベア」は、投資家の市場心理や投資戦略、相場全体の動向を表す際に使われます。例えば、「ベアマーケット」は弱気市場を、「ベア投資家」は相場の下落局面で利益を狙う投資家を指します。
投資情報

投資初心者必見!公募による投資を分かりやすく解説

「投資を始めたいけど、専門用語が多くて難しそう…」と感じている方もいるのではないでしょうか?特に、“公募” という言葉を聞いても、具体的にどんな仕組みなのかイメージが湧かない方もいるかもしれません。この章では、投資初心者の方に向けて、“公募” について分かりやすく解説していきます。似ている言葉として “IPO” がありますが、この二つには明確な違いがあります。まずは、それぞれの意味合いと違いを押さえておきましょう。
投資情報

相互会社って?仕組みとメリットをわかりやすく解説

「相互会社」って言葉を耳にしたことはありますか? 株式会社は知っていても、相互会社はよく知らないという方も多いかもしれません。 実は、私たちの身近にも相互会社は存在します。例えば、保険会社や農協などです。では、相互会社とは一体どのような組織なのでしょうか? 株式会社との違いを理解しながら、見ていきましょう。
税金

節税メリット大!小規模企業共済を徹底解説

小規模企業共済は、個人事業主や会社役員など、小規模企業の経営者向けの退職金制度です。毎月の掛金が全額所得控除の対象となるため、節税効果が非常に高いことが特徴です。個人事業主や会社の経営者は、一般の会社員のように充実した公的年金制度がありません。そこで、将来の生活資金や事業資金を準備するために、小規模企業共済への加入が推奨されています。
投資情報

為替市場の黒子:不胎化介入とは?

為替介入とは、政府や中央銀行が自国通貨の価値を調整するために為替市場に介入することを指します。 円高の場合には円を売って外貨を買い、円安の場合には外貨を売って円を買うことで、為替レートを是正しようとします。 為替介入は、急激な為替変動が経済に悪影響を及ぼす可能性がある場合に、その影響を緩和するために実施されます。為替介入には、単独介入と協調介入の二つがあります。 単独介入とは、一国の中央銀行が単独で行う介入を指します。 一方で、協調介入とは、複数の国の中央銀行が合意に基づいて同時に行う介入を指します。協調介入は、単独介入よりも市場への影響力が大きいとされています。
投資情報

投資と監査:その役割と重要性

投資における監査とは、企業の財務諸表が適正かどうかを独立した第三者がチェックすることを指します。具体的には、企業の財務記録、会計処理、内部統制システムなどを精査し、財務諸表が正確に企業の財務状態や経営成績を反映しているかどうかを評価します。監査の結果は、監査報告書としてまとめられ、投資家を含む様々なステークホルダーに提供されます。
投資情報

ライフサイクルファンドで賢く資産運用

ライフサイクルファンドとは、投資家の年齢や設計したライフプランに基づいて、自動的に資産配分を調整してくれる投資信託です。一般的に、若い頃は株式などリスクの高い資産の比率を高め、年齢を重ねるにつれて債券などリスクの低い資産の比率を高めるように設計されています。これは、若い頃は長期的な視点でリスクを取れる一方、年齢を重ねるにつれてリスク許容度が低くなるという考え方に基づいています。
株式投資

配当性向でわかること~高配当株を見つける?~

企業が利益を株主へ還元する際の方法の一つに、「配当金」があります。企業は、稼いだ利益の一部、あるいは全部を株主へ分配します。この配当金が、企業の純利益に対してどれくらいの割合かを表す指標が「配当性向」です。例えば、年間1株あたり100円の純利益をあげた企業が、40円の配当金を出すとします。この場合、配当性向は40%となります。
投資情報

投資の成功のカギ!リスク許容度を知ろう

「投資を始めたいけど、何から手をつければいいか分からない…」そんな悩みをお持ちのあなたへ。投資を始めるにあたって、まず「リスク許容度」を理解することが、成功への第一歩となります。では、リスク許容度とは一体何なのでしょうか?簡単に言うと、投資においてどれくらいのリスク(危険性)を取ることができるのか、というあなたの許容範囲のことです。投資では、リターン(収益)を得られる可能性がある一方で、元本が損失してしまうリスクも常に隣り合わせです。リスク許容度は、「もしも投資で損失が出ても、どれくらいまでなら許容できるか」という、あなたの投資に対する心の余裕を表す指標とも言えます。
債券投資

債券投資の基礎: 格付けを理解する

債券投資において、格付けは非常に重要な要素です。格付けとは、発行体が債券の利息・元本を約束通りに支払えるかどうかを評価した指標のことを指します。格付け機関と呼ばれる第三者機関が、発行体の財務状況や経済状況などを分析し、AAAやA+などの記号で評価を行います。高い格付けは、発行体が債務不履行を起こすリスクが低いことを意味します。反対に、低い格付けは、債務不履行のリスクが高いことを示唆します。そのため、投資家は格付けを参考に、投資する債券のリスク水準を判断します。
債券投資

利付債で着実な投資!仕組みとメリットを解説

利付債とは、企業や国が資金調達のために発行する債券の一種です。投資家は債券を購入することで、発行体に資金を貸し出すことになります。その見返りとして、発行体は投資家に対して定期的に利息を支払い、満期日には元本を返済します。
様々な投資

年金運用を進化させる「証券貸借」の力

年金積立金のような長期的な運用を行う機関投資家にとって、保有資産の効率的な活用は非常に重要です。その有効な手段の一つとして注目されているのが「証券貸借」です。証券貸借とは、保有している株式や債券などを一時的に貸し出し、その対価として貸借料を受け取る仕組みです。借り手は主にヘッジファンドや証券会社などで、彼らは証券を借りて空売りなどの取引を行い、利益獲得を目指します。従来、年金運用では株式や債券を購入し、値上がり益や配当 income gain を得る方法が主流でした。しかし、証券貸借を活用すれば、保有資産を貸し出すことで、値上がり益や配当に加えて、貸借料という新たな収益源を得ることが可能になります。特に、近年注目されているのが、ESG投資との組み合わせです。ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を考慮した投資のことで、企業の持続可能性を重視する投資家から支持を集めています。証券貸借は、ESG投資においても有効な手段となります。例えば、ESG評価の低い企業の株式を貸し出し、その企業に対して、株主としてエンゲージメント(対話)を行い、ESGの改善を促すことで、企業価値の向上と貸借料収入の両立を図ることが可能となります。このように、証券貸借は、年金運用における新たな収益源の確保、眠れる資産の有効活用、ESG投資の促進など、多くのメリットをもたらす可能性を秘めています。
投資情報

確定拠出年金: 運用商品提供機関の役割と安全性

確定拠出年金制度において、運用商品提供機関は加入者である私たちにとって非常に重要な役割を担っています。確定拠出年金は、加入者自身が将来の年金のために積立金を運用し、その成果によって受け取る年金額が変わってくるという制度です。その運用を行う際に、私たちが預けたお金で具体的にどのような金融商品に投資を行うのかを選択する必要があります。投資信託や保険商品など、様々な金融商品から自分の投資方針やリスク許容度に合ったものを選ぶわけですが、その金融商品を提供してくれるのが「運用商品提供機関」と呼ばれる機関です。
債券投資

ストリップス国債とは?仕組みと投資メリット・デメリット

ストリップス国債とは、国が発行する債券である国債のうち、利息と償還日を分離して売買されるものです。通常の国債は、発行時に決まった利率で定期的に利息を受け取り、満期日に元本が償還されます。一方、ストリップス国債は利息部分を表す「利札」と、償還日を意味する「元本部分」に分けて取引されます。例えば、10年満期の国債をストリップス化した場合、1年目から10年目までの利札10枚と、10年後の償還日を約束した元本部分の計11個に分けて売買されます。ストリップス国債は、それぞれのニーズに合わせて、利札と元本部分を個別に購入できることが特徴です。